最初の『共通テスト』の数学は記述問題が見送りになりました。

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2020年度より始まる教育改革。
しかし、多くの学校や生徒たちはそれに向けた準備をもう始めています。
先日、新しく始まる『共通テスト』においてTOEICが認定民間検定試験から脱退したというニュースをお知らせしました。
今回は数学でまた問題が起きたようです。
個人的には最初から分かっていたとは言え、こうも混乱が続くと不十分な制度の下で大学入試を迎える生徒たちが気の毒でなりません。

飛び込んできたニュースの内容は次の通りです。
「大学入試センターが数学で検討していた文章記述の問題導入を初年度は見送る方針を決めたことが12日、分かった。」というものでした。

昨年行われた試行テスト(共通テストをどのようなテストにするかを決めるために現役高校生に行ったテスト)では記述式の問題3問の正答率が非常に低かったそうです。
これを受けて大学入試センターは、初年度の数学の記述問題3問は数式のみを書かせることにしたのです。

文字を書かせるとは言え、これでは実質的に記述問題とは言えません。
選択問題ではなく、考えをまとめて論述させることによって「思考力・判断力・表現力」を評価できるとして行うことをうたっていた記述問題が数学から消えました。
これこそがセンター試験を廃止してまでやろうとした『共通テスト』の意義なのに、それを放棄していいのでしょうか。
すべての教科で記述問題を出すことが『共通テスト』の大きな目玉だっただけに、これは大きな後退と考えざるを得ません。

この調子で今後なし崩しに記述問題が他の科目でもなくなってしまうのでしょうか。
だとすれば、共通テストに変える意味がなくなります。
莫大な時間と予算、そして受験生の努力が無駄になってしまいます。

これまではセンター試験で基礎学力を測り、各大学で行われる二次試験で応用力を試す形式だったものを、『共通テスト』でいきなり全て測ろうとする。
しかも全国規模で。
書かれた莫大な数の解答を限られた時間内にこなさないといけません。
文科省は問題ないと試行調査のときに言っていましたが、本当に可能なのか疑わしいです。
しかも、記述問題の採点は採点者によって大きく変わります。
記述問題の採点は学生のバイトもすることが言われています。
そうでもしないとこれほどの量の採点は無理ですからね。
でも、受験生の人生がかかっている試験を専門家ではなくバイトに任せていいのでしょうか。
以前話した英語と同様に、日本全国すべての受験生に公平性と厳格性が保たれるのか心配です。

この期に及んで実行性の問題がどんどん露呈しているように思えます。
本当に大丈夫なのでしょうか。

「ゆとり教育」のときもそうでしたが、志は素晴らしいのですが実行しようと考えたとき、教育関係者のどれほどが現実的に、そして具体的に良い教育を提供できるか真剣に考えたのでしょうか。
専門家でなくても少し考えれば色々問題に気づくはず。
なのに現場を考えずに、上層部が机上でのみ考えた制度を押し付けた結果、どれほどの不利益を生徒はこうむらなくてはいけないのでしょうか。
文科省は本当に子供たちのことを真剣に考え、責任ある行動をしてほしいと思います。

今回の教育改革の最大の問題点は「2020年度」と最初に設定したこと。
私は最初から分かっていましたが、これほどの大改革がそんな短期間で間に合うはずがありません。
文科省は大丈夫と見越していたようですが、それはいささか甘い見通しに思えます。
方向性は悪くないと思いますが、準備期間がなさすぎる。
「2020年度」にやらなくてはいけない理由は何もないのですが、単にオリンピックイヤーということで決めたのであれば、生徒に対する考えや想いが浅すぎます。
何年も十分に時間をかけ、制度が整ったところで実行すればいいのに。
慌てて見切り発車する必要なんて全くありません。

本番は目の前です。
この時期に受験することになる生徒たちには「不運だったね」では済まされない問題です。
しかし、どんなに不備な制度であっ他としても、公教育の中にいる生徒は受けざるを得ません。
非常に厳しい状況ですがやるしかないのです。

個別指導葛西TKKアカデミーは全ての生徒、受験生の力になります。
どんなことでも構いません。
少しでも子育て、教育に問題を抱えているようであれば、気楽にご相談ください。
いつでもお待ちしております。

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