新しく大学受験に導入される英語の民間試験活用について大学の65%、高校の90%が問題ありと回答。

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再来年から教育改革に伴い大学受験も大きく変わります。
その中で目玉とされているのが、英語の民間試験活用です。
これまでのマークシート方式であった大学センター試験が廃止され、記述方式も含める共通テストに代わります。
これほどの規模のテストで記述問題も含めるのはかなり野心的試みですが、さらに英語においては民間試験を活用することによって、これまでの「書く」「読む」「聞く」に加え「話す」能力も評価しようということになりました。

先日、朝日新聞と河合塾が大学と高校に対してこの民間試験の活用に関するアンケートを行いました。

朝日新聞『大学6割、高校9割が「問題ある」 入試の英語民間試験』

その結果は大学の65.4%、高校の89.1%が「問題あり」と答えました。
また、「問題ない」と答えたのは大学の30.6%、高校の9.8%だけで直接受験にかかわる学校の多くが英語の民間試験の活用に疑問を持っていることが分かりました。
共通テストを利用しなけらばならない国公立に進学する生徒が多い高校ほど新制度に対する不安が高いようです。

新しい制度導入に関して十分な理解が得られていないことに加え、以前から指摘されている疑問に対して文科省が十分にこたえられていないという点もこの結果をもたらした要因であると考えられます。

問題視している大学、高校が指摘しているのは「家計格差」「地域格差」「多数の試験を比べる公平性」です。
民間試験は大都市ほど会場も多く、試験が開催される頻度も高くなります。
一方、地方によっては試験が一度も行われないところもあります。
そんな地域に住む受験生は遠くの試験会場までいかなくてはならず交通費がかさみ、時には宿泊費も必要になります。
また、民間試験を受けるには当然それなりの勉強が必要であり、生徒たちが通う学校ではそこまで手が回らないところが多いです。
そんな時は塾や予備校へ行ったり、受験のためのテキストを購入し勉強しなくてはいけないのですが、その費用は個人持ちなので各家計の状況でそれができない家庭も生じます。
さらに複数ある民間試験の中から選んで受験するわけですが、それぞれの民間試験は料金、会場、日程、目的、試験内容もまちまちで、これらを同一に評価するのは問題があると言われています。

受験で一番大なことの一つは公平性ですが、文科省の決定した新制度にはそこに問題があるとみなされています。
しかし、政府は問題の解決策や納得のいく十分な説明を示さないまま、新しい制度を導入しようとしています。
ここにおける不信感が今回の調査結果に如実に表れていると考えられます。
この時期に及んでこれほど「問題あり」の声が多く上がっているので、本来なら新制度への移行を見直すべきですが、オリンピックにこだわっているせいか、文科省がそれを行う様子はありません。

人々の十分な理解がないまま強行され、不公平感と不信感の中で受験しなければならない生徒はかわいそうですし、結果も受け入れずらいものになるでしょう。
本来学問とはどのような家庭の生徒であれ等しく受けられるべき権利なのに、今回の教育改革はその点において不備がありとしか言えません。

しかし、制度の移行は揺らぎないもののようなので、葛西TKKアカデミーとしては、新しい制度の中で少しでも生徒が対応できるように全力で支えます。

教育の機会が出自にかかわらず平等であるからこそ、社会の流動性も得られ、社会的地位の格差を広げないセーフティーネットとしても機能もはならくのです。
つまり、誰でも向上できるチャンスがあるということです。
それが失われれば裕福な家庭の子はより裕福に、貧しい家庭の子はより貧しくなり、貧困から抜け出せなくなります。

我々大人は全ての子供たちに希望のある(少なくともその可能性を感じられる)社会にしなければなりません。
葛西TKKアカデミーはそのような社会の実現のためにも、どのような家庭の生徒でも受け入れ、彼らのサポートを行います。

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