英語教育で活用されている「CAN-DO リスト」をご存知ですか。これにより今までと評価基準が変わってきています。

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来年度から導入される新しい学習指導要領では、英語力の強化が目指されます。
これまでより文法などの知識をいかに多く知っているかではなく、学んだ英語をいかに実践できるかということに重点を置くようになります。
こうして実際に外国の人々と意見交換などのコミュインケーション能力を高め、国際交流が活発化していく新しい時代に対応できる人材を育てようとしています。
このような状況において「CAN-DOリスト」というものが注目されるようになり、学校の現場でもその評価に影響を及ぼすようになってきています。

「CAN-DO リスト」とは何でしょうか。
これは第二言語習得の場でよく使われるもので、例えば移民した人がどの程度移民先の国において生活に支障なく暮らせるかを調べる時などに使います。

これまでの日本の英語教育のように「知っているか、いないか」ではなく、目的の事柄を「できるか、できないか」という点で評価します。
こうして英語で何ができるのかを指標化し、英語を使った実践力を高めようとするのです。
例えば、英語を使って「買い物ができる」「学校の講義で先生の話を聞いて内容をまとめることができる」「ビジネスにおいて取引先と交渉ができる」などです。

文科省によると、2015年度に中学の約51%、高校のやく70%が英語の評価にあたり「CAN-DO リスト」を設定しているそうです。
しかし、その達成状況を把握しているのは中学の約22%、高校の31%ほどであり、まだ十分に現場で活用されていないことが分かります。
やはり「CAN-DO リスト」というものが先生方の間に十分に浸透しておらず、この新しい評価法を使いこなせていないことが伺えます。

しかし、国の目標とする基準に生徒たちの英語力が届いておらず、更に「書く」以外の「読む」「聞く」「話す」という技能が低くバランスよく身についていないことが文科省の調査によって明らかになりました。
そこで、文科省は小学校から高校までCAN-DO形式の能力記述文で指導目標を示し、授業も基本的に英語で行うことを検討しています。
当然授業内のコミュニケーションは英語で、お互いに英語によって自分の考えを表現し、相手の英語による発話の意味をしっかりと理解できる活動が重視されるようになります。

このようにコミュニケーションによって何ができるかを評価する方法は、これまでのペーパーテストの正解、不正解で得点を決めるやり方とは大きく異なっていきます。
学校では主にロールプレイングのように先生と生徒、または生徒同士で役割を決めて、その与えられたシチュエーションでいかに英語を上手く使って目的を達成できるかを見たり、リポートなどの形でまとまりのある文章を書かせたりして評価をすることになります。

これはなかなか難しいものがあります。
今までなら明確に正解、不正解が分かれかなり客観的に点数化できたのに対して、CAN-DO形式の評価は採点者の主観に大きく左右される可能性があります。
先生の生徒に対する好みや先入観などで個人の点数に差が生まれることが考えられます。
また、評価する人間によってもその評価の傾向に違いがあり、ある先生は非常に高得点をつけやすいのに、ある先生では非常に厳しいということも起きるでしょう。
一貫した評価基準が設けにくいのです。
しかも、長い文章や言語活動を見ないといけないので、採点にかかる時間もこれまでに比べ格段と長くなるでしょう。
更に、目的のことができればいいということは、ある程度文法とかの間違いは大目に見る方がよく、その許容範囲に関しても先生方のさじ加減で評価が変わることになります。
「CAN-DO リスト」を使うということは一度評価して終わりではなく、最終的には目標を達成できるようになるまで指導しないと意味がありません。
今の忙しい学校にただでさえ時間のかかる評価法を導入するわけで、ここまで指導できる余裕があるのか疑問です。

中学、高校まで6年も英語を勉強して英語が全く使えるようにならないという批判がこれまで強く、これまでの教授法の見直しが今回の指導要領の改訂で行われているのですが、その道のりはかなり難しいものになりそうです。
生徒も新しい教育に戸惑うかもしれませんが、それ以上に先生方が対応できず、せっかくの試みも失敗してしまうのではないかという恐れがあります。
個人的にはこちらの方を問題視しており、むしろ子供の方が柔軟性があるので対応はスムーズではないかと思います。
たいていされた英語教育が成功するかどうかは現場の先生方によるところが多く、文科省はただ目標を指示するだけでなく、それを達成し実りあるものにするようにしっかりとしたサポートを生徒のみならず教師にも行うべきだと思います。

もちろん葛西TKKアカデミーもこの新しい英語に対応すべく生徒たちの勉強を支えていきます。

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