デジタル教科書導入、そのメリットとデメリット(その一)

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デジタル教科書導入、そのメリットとデメリット(その一)

以前話しましたが、文科省はこれまでの学校教育を大きく見直し、ICT化などのハードの面、教育方法や評価法などのソフトな面の両方で改革を進めています。
先日はGIGAスクール構想についてお話しましたが、その中のデジタル教科書について考えてみたいと思います。

文科相によると、デジタル教科書は2024年度の本格導入を目指すようで、これまでの紙の教科書とどのような位置づけで利用するのかはまだ議論が残っているそうです。
元々25年度だったのですが、コロナ禍で導入年度を早めたようです。

それから、デジタル教科書が児童生徒に与えるマイナスの影響を考慮して、授業内でのデジタル教科書の使用時間は半分にするとかしないとか。
特にデジタル教科書が視力に与える負担からの視力低下に対する世間の懸念は強く、これらをどのように配慮するかはこれからの議題のようです。
負の影響がどの程度あるのかも把握せずにデジタル教科書の2024年度の導入だけ先に決めて、それから検討するなんてまるで大学入試における英語の民間検定導入のときと全く同じで大丈夫かと不安になりますね。
こうやって期限だけ先に決めて中身を整備してないものだから、現場の学校を始め生徒自身や保護者など、多くの人にまた混乱と不安をもたらすのではないかと案じています。
要はすることだけ決めて、まだ具体的で詳しい点は決めていないということです。

デジタル教科書の踏み込んだ議論はまたの機会にするとして、ここではデジタル教科書のいい点と悪い点を簡単に見ていきましょう。

メリット

1.子供たちが興味を持ちやすいコンテンツと操作性
元々子供たちは新しいものに対する順応性が高く、全く新しいデジタル教科書でさえすぐに使いこなせるようになるでしょう。
そして、大人以上に早く操作を覚え、時には使いながら新しい発見をしつつ、このデバイスを使えるようになるのは想像に難くありません。
そんなタブレット端末などデジタル機器に興味津々の子供たちの教科書が変われば喜んで食らいつくに違いありません。
実際に、タブレット端末などを使って授業をしてみた結果、子供たちの評判は良かったようです。
内容も子供たちが興味を持ちやすいように工夫され、しかも画像を拡大したり、色々な色のペン機能を使って書き込みをしたりできるので、より積極的にデジタル教科書と向き合うようになります。
この自分から進んで向き合う姿勢が、勉強の理解を深めるとの感想も聞かれます。

2.紙の教科書ではできなかった機能
先ほど述べたようにペン機能で書き込んだり、写真や画像テキストを拡大できるほか、動画を見たり、インターネットなどを通して多くの情報を収集できます。
更に、数学の図形などでは、図形を自分の思いのままに動かし、あらゆる方向から見て、空間認知能力を高めることも出kます。
何度も何度も再現できるので、英語の発音など分かるまで繰り返すことができます。
発表などで自分の資料をみんなと共有し、言葉だけでなく視覚的にも表現できるので発表も分かりやすくスムーズにできます。

3.物理的に教材が減り、負担が減る
全ての教科書が一つの端末に入っているので、何冊も教科書を運ぶ必要がなくなり、小学生の重いランドセル問題を始め、生徒たちの身体的負担が減ります。
プリントも先生がいちいち紙で刷って配布する必要がなくなり、印刷物を準備する時間が減って先生の負担も減ると同時に、紙の削減にもなるのでエコでもあります。
小テストも端末を通して行えば、集計がすぐにできクラス全体の理解度の把握もできますし、個人のテスト結果も全て自動的に記録されるので、先生が記録する手間が省けます。
そして、それを見て先生が個人の指導に役立てることもできます。

このようにデジタル教科書は、生まれたときからスマホやインターネット、SNSに囲まれ使いこなすデジタルネイティブの子供たちの関心を引くには持ってこいです。
これまでの紙の教科書にはできない機能が沢山あり、それらを活用することによって効率的かつ有効的な学習が期待できます。
デジタル端末を利用すれば、生徒の学習情報がそのまま記録され、彼らの理解度などの状況把握が簡単になります。
そして、これらの情報をもとに生徒一人ひとりの指導を見直し、個別に合った教材を提供できますし、フィードバックを生徒や保護者にすることもできます。

このようにメリットが多いデジタル教科書ですが、当然デメリットなどマイナスの面も指摘されています。
こちらは次回お話しようと思います。

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