塾長ブログ
2017.02.06
やる気スイッチ
とあるコマーシャルで「君のやる気スイッチを押してあげるよ。」と言っています。
指導する側から生徒を励ます言葉、そして親御さんを安心させる言葉として言っているのでしょう。
しかし、コマーシャルは誰もが目にできるもの。
生徒も当然見ています。
最近困ったことは、この「やる気スイッチ」を生徒が言い訳に使うということです。
「今日はやる気スイッチが入らない。」と言って、勉強をあきらめてしまう。
指導する側としては、生徒に楽な言い訳を与えて、軽率なコマーシャルだなと感じます。
そもそもそんなスイッチがあるのか。
それを押さなければ勉強できないのか。
勉強はどんな状況でもやらなくては始まりません。
そんなあるかどうかも分からないものを頼りに待って、いつまでたってもやらないのでは、学力の向上はありません。
特に最近の子供たちは知恵がついているので、変にいろいろ考えてしまいます。
何も考えず、言われたことを素直にやってくれれば、何の問題もなく学力がつくのですが。
これは一概に悪いとは言い切れないので、完全に否定はしません。
しかし、いろいろ考えている間に勉強すれば効率よく目標を達成できるのにと内心思うことは多々あります。
こちらとしては、生徒の深い考察力を失わないようにしつつ、限られた時間の中で効率よく無駄なく指導する工夫が要求されます。
勉強は多分に精神状態で左右されます。
人間、特に子供の心は弱く、つい他のものを言い訳をして、現状から逃避しようとします。
でも、それでは問題解決にはなりません。
「やる気スイッチ」と言う厄介なスイッチを手に入れてしまった生徒には、指導において軒並みでない苦労と工夫が必要となるでしょう。
それはこちらの問題なので、他の人たちの気にするところではないのですが。
このコマーシャルのせいで、変なスイッチを手にした生徒に同情します。