塾長ブログ

2024年04月

2024.04.28

GWお勧めイベント紹介『大哺乳類展3-わけてつなげて大行進』『オダイバ恐竜博覧会2024』

いよいよゴールデンウィークが始まりました。
皆様それぞれお出かけの計画はありますか。
まだ何も予定が決まっていないという方のために、葛西TKKアカデミーがお勧めの展示を二つご紹介します。

『大哺乳類展3-わけてつなげて大行進』


『大哺乳類展3』へのリンクはこちら

上野の国立科学博物館で開催中の特別展です。
前回の2019年のときよりパワーアップして戻ってきた、大人気の哺乳類展となります。

500点を超える哺乳類の骨格標本やはく製が会場いっぱいに展示してあります。
会場中央のステージには200体もの標本が大行進!
これは見る人を圧倒します。
普段公開されないようなとっておきの標本も見られるので、生きもの好きの子どもたちには是非楽しんでほしいです。

今回のテーマは「わけてつなげて大行進」ということで、見た目は似ているのに別の種類の哺乳類、または別の種類なのに見た目がそっくりな哺乳類と「類似性」という点に着目し、「分類」と「系統」という二つのキーワードで不思議を掘り下げていきます。
そこには環境と適応という要素が大きく関わっており、哺乳類同士の関係性を分かりやすく説明してくれています。
特にDNA解析から、これまで見た目の類似性から近縁種と思われた哺乳類が実は違っていたりと、これまでの常識を大きく覆すような研究成果が発表されています。
メイン会場では圧巻の200体の哺乳類標本の大行進だけでなく、骨格や内臓標本から外観では分からない各分類群の特徴を紹介した「実物図鑑」も見ることができます。
違う系統の生きものでも似た環境で暮らしているととても似た身体的特徴を持つ「収斂進化」という現象に着目し、哺乳類の違いや共通性を発見できるか分かりやすく解説してくれています。

数多くの標本の中でも史上最大の生物であるシロナガスクジラの実物大の心臓模型はその大きさにきっと驚きます。
子どもたち自身の身長よりも大きいにもかかわらず、基本的構造は人間と全く変わりません。
また、あの長い首を持ったキリンも、その頸椎が人と同じ7個でできているというのもびっくりです。
このように実際に標本や模型を見ることで、生きものについての驚きが実感として伝わる展示となっています。
そして、分かりやすい解説が「A-ha体験」となり、子どもたちの好奇心をくすぐり身の回りの不思議に興味を持ってもらえるといいです。

ゴールデンウィーク期間中は開館時間が19時まで(入場は18:30まで)となっていますので、いつもよりゆっくり鑑賞できますし、仕事などで早く来れない人にも来場のチャンスが増えるので、是非訪ねてほしいイベントとなっています。

『オダイバ恐竜博覧会2024』


『オダイバ恐竜博覧会2024』へのリンクはこちら

もう一つはみんな大好き恐竜展です。

実は、北陸地方は古くから日本の恐竜発掘で有名な地域だということをご存知でしたでしょうか。
特に福井県は多くの恐竜化石が発見されることで有名で、「フクイサウルス」「フクイラプトル」「フクイベナートル」「フクイティタン」など「フクイ」の名を冠している恐竜がたくさんいます。
そんな福井県の県立恐竜博物館からお台場に、恐竜標本など約70体がやって来ます。

トリケラトプスやティラノサウルスなどのおなじみの恐竜の骨格化石の他、福井で見つかった恐竜の化石も展示されています。
映像やジオラマを使って、恐竜の生きていた時代を再現。
さらに、まるで生きているかのようなロボットの恐竜が私たちを迎えてくれます。
原寸大の動いて吠えるスピノザウルスが何と言っても目玉のようです。
本物のような迫力に度肝を抜かれること間違いなしです。

また、実際に石を砕いて中に恐竜の化石が入っているか、化石発掘を体験できるコーナーもあります。
子どもたちに貴重な恐竜発掘体験をさせてみてはいかがでしょうか。
運よく化石が出てきたら大発見になるかも知れませんよ。



今年のゴールデンウィークは連休が二回。
家族そろってお出かけするには非常にいいカレンダーとなっています。
このような特別展に行って色々な不思議や驚きに触れて、子どもたちの知的好奇心を刺激してみてはいかがですか。
貴重な学びの体験は、子どものころのよい思い出となるばかりでなく、学校の勉強にもとても役立ちます。

皆さんで楽しいゴールデンウィークをお過ごしください。

2024.04.16

大学入試の総合型選抜とは何か?かつてのAO入試とどう違うのか?

 

大学入試の総合型選抜とは何か?かつてのAO入試とどう違うのか?
学習指導要領の変更に伴い、大学入試の方法もかなり変化してきています。
以前のセンター試験は廃止され、新たに共通テストになったのはその一例に過ぎません。

今回は制度の改訂で新しく導入された大学入試の選抜方式である「総合型選抜」について説明したいと思います。

1.「総合型選抜」とは

「総合型選抜」とは各大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)に合った受験生を、学力面だけでなく高校での活動や個性、適性、意欲などの人間性まで含め、受験生を総合的に評価し合否を判断する方式です。

私立大学ばかりでなく国公立大学でもこの方式を採用するところが増えており、一般的に9月以降の早い時期に試験が行われます。
選抜内容としては志望理由書や調査書の書類選考に加え、面接や小論文、課題やプレゼンテーション、実技試験など幅広い項目が含まれる可能性があります。
もちろん学科試験を実施する学校もあります。
大学が個別に学力試験を用意する場合もありますし、共通テストを学科試験として課すこともあります。
よって、「学科試験がないから総合型選抜を受ける」というのは注意が必要です。

実施スケジュールは9月頃から出願が始まり、10月頃から試験が行われます。
しかし、学校によっては出願以前にエントリーや面談を実施するところもあるので、6月頃に出される募集要項をしっかり読んで確認してください。
試験の全過程が終了するのに1ヶ月から3ヶ月かかることもあります。
また、先ほど述べた通り共通テストを試験に含むところは、試験の全てが終わるのに更に時間がかかります。

いずれにしても大学ごとに試験内容も日程もアドミッション・ポリシーなど要求されるものも違いますので、受験校の募集要項を気をつけて読んで、入試内容を正しく理解した上で受験をしてください。

2.「アドミッション・ポリシー」とは

このように一般受験と大きく違う訳ですが、総合型選抜で最も要となるものがアドミッション・ポリシーです。
いくら学力点が高くても、アドミッション・ポリシーに合わなければ合格できません。
とは言っても、アドミッション・ポリシーという言葉は日常ではあまり使うことがなく、なじみのない人も多いと思います。
そこで、「アドミッション・ポリシー」を簡単に説明したいと思います。

「アドミッション・ポリシー」とは大学が抱く理想や信念、目標などに基づき、どういう学生に来て学んでほしいかを明文化したものです。
どのような力や技能を持っているか、どのような人格や性質を有しているか、将来どのようなことをやりたいと考えているかなど、求める学生を描写しています。
さらに、受験生個人の学問や分野における興味や関心、探求心、特技や技能、資格なども考慮されます。

しばしばアドミッション・ポリシーは抽象的で分かりにくいことがあります。
結局、具体的にどのような学生を求めているのか分かりずらいときは、学校見学会や説明会、またはその他の機会で直接大学に問い合わせるのがいいです。
少なくとも曖昧のまま受験することのないようにしてください。

3.試験方法

試験内容・必要書類は各大学によって異なるので必ず問い合わせるか募集要項をしっかり読んで、自分が何をしなくてはいけないのか理解した上で受験してください。

基本的に必要なものは志望理由書と調査書になります。
志望理由書は自分がいかに大学のアドミッション・ポリシーに適合しているかアピールし、なおかつ自分の将来に向けてその大学で勉強することがどうして必要か説得しなければなりません。
また、調査書が必要ということは、高校時代をいかに過ごしたかが重要となるわけで、勉強の成績が優秀なだけでなく、部活や委員会活動、ボランティアや課外活動など、自身の積んできた経験が問われます。

試験内容に関して、一般的に小論文と面接が課せられます。
自分の目指す学部学科に関係する小論文が出され、面接ではその分野の知識を問われることもあります。
大学によっては事前に課題が出され、それを試験当日プレゼンテーションしなくてはならなかったり、実技などを披露しなくてはならなかったりします。
さらに先に述べたように学力テストが行われるところもあり、「総合型選抜では勉強しなくてもいい」と誤解することのないように気をつけてください。
テストは大学が独自に作成したものか、共通テストを受けさせることが多いです。

4.「総合型選抜」の注意点

第一に注意しないといけないことは日程です。
一般受験よりかなり早く行われ、当然募集の開始と締め切りも早くなります。
自分の進学したい大学を早く決め、その大学の試験を受け合格するため対策を早めに始めないといけません。
また、調査書が必要ということはある程度の評定平均を取っていないと、場合によっては受験資格さえ与えられないということがあります。
すなわち一年生からの積み重ねが大事で、三年生になって総合型選抜を受けようとしても受けられない場合があります。

さらに、一般受験と同時進行で受験しようと思っている生徒は、かなり厳しい受験勉強を強いられる可能性があります。
受験の内容と性質がかなり違うので、両方の対策をするということは他の受験生より多くの準備をしなくてはならないことを意味します。
仮に総合型選抜一本に絞ったとしても、その受験に失敗すれば三年生の早い段階で進むべき大学がなくなるという事態に陥ることも考えられます。
つまり、本気で準備をし必ず合格するつもりで万全の対策を行わないと、失敗したときつぶしが効かない分、危険度が大きいということです。
そして、自分の興味関心、専門知識と経験、そして将来の人生設計をしっかり持っていないと選抜において適切に対応しきれないし、受験する大学を十分理解していないと不適格と見なされるかも知れません。
一般入試以上に事前準備が重要になります。

面接や小論文、プレゼンテーションなどがあるので、内容理解力や分析能力、表現力も不可欠になります。
これらは一朝一夕に身に付くものではないので、普段から触れて慣れる必要があります。
日頃から身の回りの物事や日常生活の中の問題に着目し、問題意識をもっていろいろなことを考えることが思考力の字向上につながり、人と議論を積み重ねていれば総合型選抜を優位に進めることができるでしょう。
普段から「問い」を見つけ考えを深めていく癖をつけてください。

自分の個性や強みを生かせるという点では、アドミッション・ポリシーにそれがあっていれば受験は有利になります。
しかし、そうでない場合、どうしてもその大学に入学したければ不利であっても事前に自分の実力を上げなくてはいけません。

5.「AO入試」とどう違うのか

よく言われるのが「総合型選抜」は以前の「AO入試」と同じということです。
しかし、これは正しくありません。
では、この両者はどのように違うか最後にお話したいと思います。

AO入試というのは、これまで学力試験の結果のみで無条件に誰でも入学を許可していたのに対し、大学がほしい学生像を提示することで大学の望む人物を選抜する方式でした。
総合型選抜と同じように調査書や小論文、面接や実技試験を実施し合否を決めていました。
こうして学力の枠組みのみに囚われない選抜方式として広く普及していったのですが、その結果多くの受験生には大学で学力試験を受けない受験方法として認知されるようになってしまいました。
そこで教育改革に伴い、文科省が中心となってAO入試の見直しが行われ、何らかの形で受験生の学力も問う「総合型選抜」という新しい様式として導入されました。

つまり、学力の評価も伴う点が「総合型選抜」と「AO入試」の最大の違いです。



教育改革が実施され、学校教育のあらゆる面がこれまでとは大きく変わりました。
大学入試もその一つで、未だに多くの人に認知されていないこと、多くの人が分からないことがあります。
「総合型選抜」も改革に伴い導入された新しい受験形式ではありますが、まだ正しく理解されていない部分がたくさんあります。

社会全体としても変化の激しい昨今ですが、教育においても変化を正しく認識し、その対策を適切に行うことが受験で打ち勝つ最大のコツです。

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