塾長ブログ
2018.04.21
2020年度から大幅に変わる大学受験で利用される英語の民間試験が決まりました。新しい入試制度を知り、早めに対応しないと大学受験に間に合わなくなります。今のうちに情報を集め準備をしましょう。
個別指導塾葛西TKKアカデミーは現在進行中の教育改革に強い関心を持ち、変化に対応できるように情報を収集しております。
そして、これからの受験生や生徒たち、そしてその家庭に分かりやすく発信いたします。
今回は新しくなる大学受験において活用される民間の英語試験についてお話します。
先日、大学入試センターは2020年度から変わる大学受験の共通テストにおいて、英語の4技能(読む、書く、話す、聞く)を測定するために利用する民間試験について発表しました。
利用できる資格・検定試験は次の8種類です。
1.TOEFL iBT(235ドル:為替相場により日本円での料金は変化、25000円くらい?)
インターネットベースのテスト。
全国10地区、年間28回実施。
スピーキングは録音したものを提出して採点。
もともとTOEFLは海外留学時の英語能力(学生として英語で学べる力)の判定に利用されてきました。
2.ケンブリッジ英語検定(9720~25380円)
全国10地区、年間2~4回実施。
スピーキングは面接形式で採点。
世界130か国以上で行われており、世界標準の英語力を測るのを目的として作られました。
3.TOEEIC(リスニング&リーディング5725円、スピーキング&ライティング10260円)
リスニング&リーディングは全都道府県、年間8回実施。
スピーキング&ライティングは全国10地区、年間18回実施。
スピーキングは録音したものを提出して採点。
ビジネスにおける(海外出張など)必要な英語力を測る国際的なビジネスマン向けの英語検定です。
4.GTEC(6700円、9720円)
全都道府県、年間2~4回実施。
スピーキングは録音したものを提出して採点。
小学生から一般社会人まで幅広く英語コミュニケーション能力を測定します。
5.TEAP(15000円)
全都道府県、年間3回実施。
スピーキングは面接形式で採点。
高校3年生と対象に、大学入試を想定して作られたテスト。
6.TEAP(15000円)
全国6地区、年間3回実施。
スピーキングは録音したものを提出して採点。
TEAPのコンピュータベース版。
英検(5800~16500円)
全都道府県、年間2~9回実施。
スピーキングは録音したものを提出、または面接形式で採点。
日本国内で英語力の評価という点で広く認知され、権威ある検定試験。
8.IELTS(25380円)
全国10、9地区、年間22、24回実施。
スピーキングは面接形式で採点。
海外留学や研修など主にイギリス連邦の国々への移住申請に必要なテストです。
以上が活用される民間の英語試験ですが、お分かりのように全国で受けられるのは三つしかなく、地域による偏りが目立ちます。
都会ほどチャンスは多く、一方、全国実施の試験であっても離島など地方では受けづらく交通費などの費用がかさむことが見込まれます。
受験料も幅があり、公平性の点から問題もあります。
これまでの傾向から、日本人としては馴染みの深い「英検」が主流になると思われますが、英検の場合、1次試験をパスしないと2次試験での「話す」能力が測定されないので、どのような対応を取るのか心配されます。
大学入試センターは入試に活用するにあたり、4月~12月までに受験生が受ける検定試験を選び、2回まで受けられます。
その結果をCEFRという6段階評価に変換し、志望大学に送ることになっています。
簡単に書きましたが、試験により目的や理念が異なり、試験内容も違うものを一律に扱うべきか、もしそうするなら公平性は保てるのか疑問があります。
2023年度までの4年間は移行期間として、今までのセンター試験のようなマークシート方式の全国テストと、これらの民間試験の両方を受けることになり、受験生の負担も心配です。
このように問題点は多いのですが、政府が決定した以上、どのような制度であれ、実施されるのは間違いありません。
我々としては、受験生とその家庭としては、どんなに翻弄されようとも適切に対応し入試を乗り切ることです。
個別指導塾葛西TKKアカデミーは、そのために全力でサポートしてまいります。