塾長ブログ
2019.01.20
今年の都立高校入試の傾向
受験もいよいよ本番。
本年度の受験状況もだんだんはっきりとしてきたのでお話します。
本年度の受験生徒数は去年に引き続き減少。
ここ数年連続して受験生の数は減っており、少子化の影響です。
ただし、2020年度から今度は増加傾向になります。
これに伴い、都立全日制高校の全募集人数は240人減となっています。
因みに、公立中学校卒業予定者は334人減なので、門が相対的に狭くなっていると考えられます。
都立高校を第一志望とする者は減少し、私立を第一志望にする生徒が増加しています。
これは去年に引き続き、東京都版の私立高校の授業料軽減の拡張策による結果と思われます。
( 家庭年収約760万円相当以下は実質授業料無償化 )
私立通信制高校を希望する生徒がここ数年増え続けています。
平日に通学するタイプ ( 週1、週3、週5日 )、Webを活用した授業形態、多様なコースの設定など、生徒のニーズや状況に合わせていると人気です。
教育の多様化という意味では、個々の事情に合った受け皿が増えたことは喜ばしいのですが、通信制は自分をしっかり律しないと、強制度が低い分、ついつい怠けがちになるので注意が必要です。
よく考えて選択してください。
専門や特色がはっきりしている学科や人気のある学科(グローバル化、情報技術(システム)化、デザイン、美術、舞台表現、動物系など)を持つ学校、身につけた資格、技術、感性が自身の一生を充実させたり豊かにさせたりすると思える学科がある学校は倍率が高くなっています。
これも毎年のことですが、校舎を改築・新築した学校、またはこれから行う学校は人気が高まります。
直接勉強とは関係ないですが、高校三年間の学校生活を考えると、少しでも快適でありたいのでしょう。
同様に、制服をリニューアルした学校も受験生が集中する傾向にあります。
特に女子にとっては制服は大事で、学校選びも征服から入っていく生徒が多いです。
都立定時制単位制高校も去年と同じく倍率は高め。
これは募集人数が少ないところに多くの受験生が集まるからです。
生徒の多様性、不登校、学び直しに対応する期待度は高く、居心地のよさなどもあり、中退率の低下にもつながっているようです。
定時制の学費は全日制よりもかなり安いですが、公立高校の就学支援金制度(授業料無償に所得制限がある)で、授業料についての差はなくなっているケースが多いです。
総合学科(チャレンジスクール)はすでに分割募集を取りやめ、普通科も分割募集前期後期の募集割合を前期にシフトしています。
つまり、受験のチャンスが減っているのです。
今後も学級数を増やす予定なので、志望調査での倍率は緩和されていることが見込まれます。
倍率は平年並みか下がっているところがほとんどです。
先ほど話したように、私立に流れる受験生が多いのが原因でしょう。
以上が本年度の高校受験の傾向です。
願書提出はこれからですが、参考にしていただければと思います。