塾長ブログ
2019.05.05
新元号「令和」スタート。そもそも「元号」って何でしょう。
新元号の「令和」がスタート。
元号が変わるということで各地でいろいろなイベントがあったようです。
そんなにしょっちゅうあることでもないので、歴史的な記念と捉える人が多く、駆け込みで婚姻届を出したカップルも多かったみたいです。
ところで元号って何なのでしょうか。
日本の元号は有名な大化改新でおなじみの645年の「大化」から始まり、およそ1400年も続いているのです。
今回の「令和」は初めて日本の和書からとったということで話題になりました。
これまでは中国の書物がもとになっていたのですが、この変更は政治的意図によると考えられます。
元々元号は中国発祥で、それが周辺国に拡がり、多くの国が独自に元号を採用してきました。
しかし、近代化に伴い西暦が世界的に普及すると多くの国で元号は廃止されました。
西暦と元号を併用している国は珍しく、不便、非効率でも伝統を重んじる日本らしいかなと思います。
中国などは革命でいとも簡単に古来からの制度など捨ててしまっていますが、日本はもったいないと思うのでしょうか。
それとも単に変わることに対して臆病なのでしょうか。
我々は、元号は天皇の代替わりに伴い行われると思いがちです。
これは「代始改元」というもので明治以後行われています。
それ以前は天皇の交代に関係なく元号が変えられていました。
一番多かったのは「災異改元」です。
大きな自然災害や飢饉が起きたときに元号を変えるもので、厄祓いと新しい時代に期待を込めて行われました。
逆に吉事が起きたときも改元されたことがあります。
「祥瑞改元」と言います。
他にもいろいろな理由で改元は頻繁に行われました。
だから、一代で5、6回改元した天皇も珍しくなく、南北朝時代で有名な後醍醐天皇は在位期間21年で8回も改元しました。
当然一つの元号の期間は短くなりがちで、一年に満たないものもあります。
一番短い元号は「暦仁」で何と2カ月ほどです。
ちなみに一番長かった元号は「昭和」で、二番目は「明治」です。
近代医学の発達と生活環境の改善が天皇の長寿をもたらし、更に「代始改元」がこれらの元号を長くしたと考えられます。
昔に比べて貴重な出来事となった改元ですが、調べてみると興味深い事柄がたくさんあります。
せっかく立ち会えたのだから、歴史(難しい話題でなく、家族など身近なものでいいです)など、これをきっかけに話してみませんか。
親子の会話は子供の発達に大きな影響を与えます。
これまでを省み、新しい時代がより一層全ての人にとって良いものであるようお祈りいたします。