塾長ブログ
2020.03.26
臨時休校で家庭学習。でも他の子は何時間家で勉強しているの?学校再開のときに差が生まれる?!
コロナウイルスの影響で学校が突然休校になり、勉強は生徒がそれぞれ家で自分の力でやらなくてはならなくなりました。
とは言え、「自分で勉強しなさい。」と言っても多くの子供たちは簡単に自主学習ができません。
「外出は控えなさい。」と言われても実際には街中で友達と遊び歩いている光景を目にします。
他のこと一緒にいないから自分が人並みに勉強できているのか分からない。
親も同様に大丈夫なのかと不安に思っていることと思います。
今回は小学生ですが、休校になってからの子供たちの一日の勉強時間についての調査結果がありましたのでご紹介します。
小学校の生徒を対象にした調査ですが、休校になってからの学習時間は次のようになっていました。
1時間以内 23%
1時間~2時間 16%
2時間~3時間 20%
3時間~4時間 26%
5時間以上 15%
この調査結果によると一日3時間~4時間勉強している子供が最も多く全体の4分の一強となっています。
比較的長い時間勉強しているようですが、学校での授業時間がそのまま家庭学習に転嫁されたとみるならば妥当な数字かもしれません。
家でも意外としっかり勉強していますね。
学校の課題はすぐに終わり、塾の宿題や上級の勉強の先取りをさせているようです。
市販のドリルや参考書を買い与え勉強させているようで、親の勉強に対する意識が高い家庭がこのカテゴリーに多く入っているみたいです。
特に中学受験を考えている親が勉強時間を多く設けているようです。
ただ「やれ。」というのではなく、スケジュールを組んで学習時間や休憩時間の管理もしっかりしている家庭が多くみられます。
次に多かったのが1時間以内でこちらも全体の4分の一近くを占めています。
こちらも学校の課題に加えて自分で購入したドリルや問題集、アプリを使った勉強をさせているみたいです。
特徴としては一度に一つの勉強に割く時間が短く、結果として全体でも家庭学習の時間が短くなっています。
このカテゴリーでは親が子供に対して勉強するように言いはするけど、そこまで強制的にさせず、本人の自主性に任せているところが多いようです。
結果として子どもが自分の判断になるので、勉強より遊びなどが優先になるのでしょう。
学校の代わりということだから、机に着く勉強だけでなく運動や図工などの活動もさせる家庭もありました。
正直、学校がなく強制力が弱い環境に子供がいて、本人がなかなか勉強に取り掛からないと嘆く声も聞かれます。
次が2時間~3時間になり全体の2割です。
午前中は勉強で午後は自由とか親子で話し合って一日の時間割を決めている家庭が多くみられます。
勉強と遊びのメリハリをつけることで子供の集中力も切れず勉強ができるようです。
次が1時間~2時間の家庭で16%。
本当はもっと多く学習時間を設定したけど、やってみると思ったほど学習効果が出ない、子供のやる気が続かないなどの理由で時間を短くした結果こうなった家庭がありました。
慣れない環境で体調不良を起こし、あえて勉強時間を減らしたようで、そう考えると単純に時間の長さだけでなく勉強する環境も重要だということが再認識されます。
最も少なかったのが5時間以上で15%。
学校と同じスケジュールを組み、更に学校終わってからの宿題や家庭学習の時間も設けているようで、これまでと同じペースで生活することを重視しているみたいです。
実際、学校の日程をそのまま家庭での学習時間に置き換えれば、このような結果になることも当然でしょう。
ただ、学校の授業中はずっと机上の勉強だけしている訳でなく、多様な活動も織り交ぜながらの学習になるので適切がどうかは判断が分かれるところでしょう。
中には中学受験の勉強が親本人が直接見れるのでありがたいという意見もありました。
個人的には5時間以上という最も学習時間の長いカテゴリーでも15%あったのに驚いています。
以上が家庭学習の調査結果でしたが、いかがだったでしょうか。
よそと比べて自分の子供は勉強時間が少なく焦ってしまいましたか。
それとも意外とよそは短いから安心しましたか。
学校という専用の環境でなく、強制力も乏しい中、誘惑も多い中で子供を学校と同じように勉強させるのは至難の技かと思います。
子供は当然、やれと言っただけでやるものではなく、油断もあるでしょうから、普段以上に勉強しにくくなると思います。
学校から離れてしまっているのだから、学校以外の学習環境が子供の勉強に大きく影響します。
塾や家庭教師、親が直接指導できる家庭ならばいいのですが、そうでない家庭は子供の勉強が進まず、学校が再開した時の学習格差というものに反映することでしょう。
「学校が休みだから自分で勉強すればいい」と言うのは子供の確かな学習と能力の発達を考えたとき十分とは言えません。
誰もが同等に勉強できる機会を与えるべきですが、現実はそうはいっていません。
家庭の経済状況と親の意識がこの格差を生む大きな原因の一つに思われます。
アメリカなどでよく言われることですが長期休暇があまりにも長すぎると、子供の学習意欲にも大きく影響し、学校が再開した時に勉強に手がつきにくくなるそうです。
一斉休校が始まってから一ヶ月近くになり、4月の新年度が予定通り始まったとしても40日近くの休校。
これは夏休みがもう一つできたのに等しい。
子供たちはまた依然と同じ心構えで学習に再び取り組めるのでしょうか。
休みの間にいかに過ごせたか、それがそのまま再開時の学習格差に反映することでしょう。
更にコロナウィルスの状況によっては再開が延期されたり、再び休校になることも考えられます。
本当に将来が見通せなく学習が遅れる要因ばかりです。
休校日が増えれば植えるほどフォローは難しくなります。
学校は終えられなかった指導項目を生徒に丸投げして済ましてしまうのでしょうか。
今までも多少はやり残しがありましたが、今回はそれの比ではない量の学習内容が残ってしまうのではないでしょうか。
そんな時、学校がきちんと補習してくれる見込みは少なく、自分でどうにかしないといけなくなるでしょう。
今回のコロナウィルスで子供たちの置かれている状況は非常に厳しくなっています。
どうにかしたくても現実的な問題から十分に学習機会を提供できない家庭もあります。
子供の権利として本人が望めば十分な勉強をさせてあげたい。
葛西TKKアカデミーは常にそう考え、経済的理由などでそれが叶わない生徒はとても可哀想と考えます。
どんなことでもいいです。
困ったときは遠慮なくご相談ください。
何とかして力になりたいと思っています。