塾長ブログ
2022.11.04
受験生は今回のテストを真剣に!中三の二学期末は入試を左右します!
今、多くの中学では期末テスト前になっています。
そして、中三の受験生にとってこのテストはとても重要な意味を持ちます。
それはこのテストを最後として内申点が確定するからです。
正確に言うと都立高校の入試で吟味される内申点は、今回の期末テストの結果をもとに定められる成績によって決められるということです。
以前にも説明しましたが、内申点は入試の合否判定の対象となる総合点の約3割を占めます。
その3割が入試の前のこの段階で決まるというのは注意しなくてはなりません。
内申点が入試で重要な理由
内申点は学力試験前に決まります。
つまり、ここでしっかり点を取っておくと、本試験の学力テストはかなり楽になります。
例えば合格に必要な点が500点だったとしましょう。
もし内申点で200点を取っていれば、入試当日の学力テストでは700点中たった300点、つまり平均50点取らなくても合格できるということになります。
言い換えると、難易度の高い問題に挑戦しなくても、基礎的な問題を確実に解けば合格できるということです。
入試は何が起こるか分かりません。
極限状態で緊張のあまり内心パニックになったり、過度のプレッシャーとストレスでお腹が痛くなったりすることもあります。
いつもできるはずの問題が焦って全く解けないなんてこともあります。
特に人生初めての本格的な、そして重大な試験を受ける生徒は普通ではいられないのが当たり前です。
そのような環境の中、実力が十分出せないことは容易に予想できます。
だからこそ、事前に内申点を多く取っておくことが大事です。
そうすれば、多少本来の力が出せなくても点数に余裕があるので、合格は簡単には揺るぎません。
内申点を取っておけば、合格の確実性が高まる。
受験生にとって、これは本当に助かります。
逆に内申点が悪いとかなり苦しい戦いを強いられると思ってください。
それ以前に内申点が低すぎると、「内申点が足りない」と学校の先生が試験を許可しないこともあります。
ましてや成績表に1が付いてしまうと、場合によっては受験資格を失うことになりかねません。
これは私立高校でも同じです。
例え受験資格を何とか手に入れたとしても、内申点が低いということは合格に必要な点を入試本番の学力テストで補わないといけないということになります。
つまり、他の受験生よりもより多くの学力点を取らなくてはならず、不利な条件で受験しないといけないのです。
先ほども申したように、入試当日は何が起こるか分かりません。
特殊な環境で実力が発揮できないこともあります。
そんな時、内申点が高く余裕があれば、多少学力テストが悪くても合格できますが、そうでないときは不合格の可能性がとても高くなってしまいます。
たかが三割とバカにしてはいけません。
総合点の約三割は非常に大きいです。
単に点数の問題としてだけではなく、試験を受ける生徒の心理、これから本番までの勉強計画など様々な影響が考えられます。
「もう受験は始まっている」という自覚を持って、本気で合格したいのであれば、今回の期末テストは意地でもよい結果を出しましょう。
内申点と総合点の関係
ここで内申点と試験結果に関わる総合点との関係を考えましょう。
成績表の数字そのままの内申点を素内申と言います。
そして、合否判定をするときは主要5教科はそのままの数字を利用しますが、実技4教科では素内申が2倍に換算されて合否判定に使われます。
この両者を合わせたものが換算内申と言い、オール5のときの換算内申65に対しての割合を求め、それを300倍したものが総合点の約三割を占める内申点になります。
計算してみると、素内申が1点上がれば、5教科であれ4.6点、実技4教科であれば9.2点、合否判定の総合点が増えます。
これは主要5教科であれば通常の問題を1問、実技4教科なら2問正解したのと同じだということを示します。
これは大きいです。
「5教科を疎かにして4教科の勉強ばかりしろ」という訳ではありません。
むしろ、「合格のためには、5教科も大事だが、4教科も後回しにしたり手を抜いたりしないで、真剣に頑張らないといけない」というメッセージです。
今回の定期テストと内申点
受験で合否判定に使われる内申点は、学校の成績が基となっています。
そして、成績は大きく定期テストの結果、課題などの提出物、どれだけ勉強に熱心かという授業態度で主に決まります。
この中でも定期テストの結果が一番成績に影響を及ぼし、例え他が良くてもテスト結果が良くなければ、成績が下がることさえあります。
そして、成績の5段階評価には各段階の人数が決まっており、テスト結果の上位何パーセントが5、何パーセントが4とあらかじめ決まっています。
よって、今回のテストで1点でも多く取り、他の生徒より順位を上げることがそのまま成績を上げることにつながるのです。
しかも、東京都の公立高校の入試では、一二年生の成績は関係なく、三年の二学期の成績を提出するように決まっています。
他の自治体では一年生からの成績を全て吟味するところもありますが、東京都は違います。
これは、これまでいろいろな理由で成績が振るわなかった受験生にとっては非常にラッキーな話です。
これまでのことはさておき、今回の成績にだけ集中してよい結果が出るように努力すればいいのですから。
逆に、これまでどんなに良い成績を修めてきた受験生も、今回のテストでこけて成績が下がってしまえばそれまでです。
だからこそ、今回のテストの持つ意味は非常に重要になるのです。
以上見てきた通り、内申点が合否結果に与える影響は小さくなく、その内申点を上げるためには通地表の数字を上げないといけません。
そして、成績を上げるためには、定期テストの結果が大変影響します。
しかも、三年二学期の成績だけが受験に利用されるので、このたった一回のチャンスをものにできるかどうかがとても重要です。
以上のことから、今回の定期テストはいつも以上に気合を入れ、本気で取り組んで、内申点を一つでも多く上げることに全身全霊傾けてください。
良い点を取って成績が上がれば、都立高校合格への道が大きく開けます。
毎日苦しい受験の日々を送っていると思いますが、もう少しです。
全力を尽くして頑張り、悔いのない受験にしましょう。