塾長ブログ
2022.11.23
勉強or部活?部活を辞めて失敗する例
学校生活において勉強と同じくらい生徒にとって大きな問題が部活です。
勉強だけでなく部活に入ることで、単にその部活に関する技能習得だけでなく、様々な人と触れ合いから多くの人生に関する教訓を学べたり、学校生活における豊かな思い出作りができたりします。
学校の授業では扱わないような多くのことを知り、生徒たちの今後の人生に大きな影響を与えるようなこともたくさん学ぶ機会があります。
部活に参加しない生徒もいますが、部活にはそれなりの意義もあります。
しかし、そうした中で問題になってくるのが勉強と部活の両立です。
部活を頑張るあまり、肉体的にへとへとになり、家に帰ったときにはもうぐったりしてすぐに寝てしまう。
学校の授業中も居眠りして、教わることを聞き洩らしてしまう。
そんな状態をそのまま放置していると、勉強に手がつかなくなり分からないこともどんどん増え、結果的に成績が下がるという事態に陥ってしまう。
このような時に生徒や家庭の中には「部活を辞める」という選択肢を取る場合もあります。
それはそれで一つの問題解決の方法として悪くはないのですが、果たして辞めたからと言って上手くいくものではないということは注意しないといけない点です。
そこで今回は、勉強のために部活を辞めたけど上手くいかなかったパターン、デメリットをいくつか見ていきたいと思います。
1.部活を辞めても結局勉強しない
先ず、よくあるパターンの一つとしては、「やめたけど結局勉強しない」というものです。
部活があるうちは部活を理由に勉強から遠ざかっていたけど、いざ部活を辞めてその分時間ができても、結局勉強をしないということです。
いろいろな調査で学校の授業外の勉強時間を調べてみると、実はしっかり勉強している生徒は部活に参加していてもいなくても、ほぼ同等の勉強時間を確保しているという結果が出てきます。
つまり、勉強しないのは本当は部活のせいではないという事例が非常に多いということです。
勉強をやらない生徒は部活を言い訳に勉強をしないパターンが多いのですが、だからと言って部活がなくなってやらない理由がなくなっても、勉強しない生徒はやはり勉強しないのです。
部活を辞めでできた時間がゲームやSNSなど、本来の目的であった勉強に生かされないという結果に終わる。
これでは何のために部活を辞めたか分かりません。
むしろ、部活をやることで得ることのできた多くの事柄を放棄しただけになってしまい、生徒にとって何のプラスもありません。
このように部活で得られるメリットを諦めてまで勉強しようという覚悟がなければ、退部しても勉強せず何の効果もなくなってしまいます。
それならば部活を継続していった方が、むしろ生徒のためです。
ここでの失敗の原因は、本来生徒の勉強に対する考え方が問題なのに、それを部活のせいと決めてしまったことです。
2.毎日の生活に張り合いがなくなる
次のパターンは「部活を辞めて一つの目標がなくなり、毎日がつまらなくなる」というものです。
部活は練習が苦しかったり、時には人間関係で悩んだりもしますが、仲間と一緒に一つの目標に向かって日々頑張っていると、ある程度の充実感を得ることができます。
特に、試合などで少しでも結果が出れば達成感が生まれ、自分に自信がつき、その後の難局にも立ち向かう強さが身に付きます。
先生や監督、部活の先輩から次から次へと自分たちに指示が出され、何もすることがなくて暇だということは少なくなります。
しかし、部活を辞めたとたん、自分は何をすればいいか分からなくなり、部活中に得られた様々な喜びも消え、楽しいこともなく毎日を悶々と過ごさなくてはいけなくなる。
日々の生活に張り合いがなくなれば、当然勉強に対しての情熱もなくなり、結局、学校の成績も上がらないというパターンです。
このぽっかり空いた空白は生徒にとって結構大きく、喪失感は生徒たちを更に悩ませることとなります。
「何をしていいか分からない」「何をやっても楽しくない」「自分のやりたいことが見つからない」といった自分でもどうしていいか分からない感情が心の中に渦巻いてゆきます。
部活を辞めることで生じる、このような心理的作用は生徒に重くのしかかり、多くの場合「やめなければよかった」と後悔の念に駆られてしまいます。
3.人間関係が気まずくなる
部活を辞めても学校生活が終わる訳ではなく、その後も学校で部員たちと顔を会わせる機会はたくさんあります。
別に部活を辞めることは罪ではありませんから、そのことで部員たちから責められる筋合いはないのです。
しかし、やめ方によっては彼らとの溝ができることもあります。
これは事前にある程度想像がつくことではあります。
それでも部活を辞める決意をしたのだから、その後の人間関係がどうなっても受け入れる覚悟ができているはずですが、まだ人生経験の浅い生徒たちにとって実際はそう簡単なものではありません。
自分のわがままで退部したと非難されても仕方ないのですが、それを受け流すくらいの器量がある訳でもなく、生徒が退部を後悔する事例が多々あります。
例え非難されなくても、お互いにどう接していいか分からず、ぎこちない関係が続くことが多いでしょう。
これまで気楽に声を掛けたり遊びに行った仲間とうまく付き合えない。
日常何気なくすれ違ったり、視界に入ったりするだけでも、違和感をを持つようになりストレスも増大していきます。
部員だけでなく周囲の人間も自分によそよそしく感じられ、学校生活が非常に居心地の悪いものになってしまうかも知れません。
予想以上の気まずさに、やめなければよかったと感じる生徒も多いようです。
4.すべてにおいて逃げ癖がついた
部活は苦しい練習を耐え抜き、困難を克服して結果を出すことの大切さを学び、実際にそれができるようになる修行のような一面を持ちます。
粘り強さ、忍耐力、持続力、集中力、思いやりなど、今後の人生において重要な精神的成長を促す場でもあります。
しかし、部活を途中で辞めでしまうとこれらのことが身に付かないばかりではなく、何かにおいて「辞めればいい」という逃げの思考が根付いてしまいます。
その結果、何をやっても中途半端で、何一つ達成できない。
嫌なことに耐えられずに、すぐにあきらめ逃げてしまう。
このような人間になってしまったら、将来社会で生きていくときに大きな問題となります。
前向きな理由で辞めるのであればいいですが、単に苦しみから逃れたいだけの退部であれば、これはその生徒の人生を台無しにしてしまう決断と言えるかも知れません。
勉強と部活の両立は大変ですが、できるに越したことはありません。
しかし、もし両立ができず部活を辞めようと考えるならば、慎重に考えてください。
部活を辞めたとき、その後の自分に何が起きるかよく考えましょう。
そして、本当に退部が問題解決の決め手になるのか、他に方法はないのか吟味してください。
少なくともやめるならそれなりの覚悟がないと、自分にとってマイナスになることが多いですので気をつけてください。
学校生活において部活も勉強と同じくらい大事です。
学校生活の悩みなどあれば、それも葛西TKKアカデミーにご相談してもらったも構いません。
少しでも皆様の支えになれればと願っております。