塾長ブログ

2024.05.18

子どもの五月病を考えよう!気をつけないと不登校にも!

 ゴールデンウィークが明けたこの時期、大人だけでなく子どもにも五月病が増えていきます。
子どもの五月病とはどのような特徴があるのでしょうか。
その原因や対処法を考えてみたいと思います。

五月病からそのまま不登校になってしまう生徒もたくさんいます。
学校に行けなくなると受験やその後の生活にも大きく影響します。
一時的なものと考えず、適切な対応が求められます。

五月病とは

五月病とはどのようなものでしょうか。
4月から新年度となり多くの人たちが新生活をスタートさせます。
ただ、新しい環境というのは不慣れで分からないことだらけで分からないこともたくさんあります。
周囲から早く戦力としての活躍を期待されると同時に、多くのプレッシャーもあり知らず知らずのうちに無理をしてしまう。
このような新しい環境への適応がうまくいかず、ストレスなどから精神的に無気力になったり、肉体的に不眠になったりして体調を崩してしまうことがよくあります。
4月中はまだ活力もあり何とか頑張ってこれても、ゴールデンウィークで緊張が解け一度解放されると、連休明けに再び元の環境に戻れなくなって、家から出ることさえできなくなってしまう。
このような精神的に病んでしまうことを五月病と言います。

これは子どもだけでなく多くの大人もかかってしまうのですが、やる気が出ない、体がだるく疲れやすい、物事を悲観的に考えてしまう、よく眠れず食欲もないなどの症状があるときは注意してください。
胃痛や頭痛など身体的に症状が現れたときは医者に相談する必要があるかも知れません。
五月病は放置しておくと、本格的なうつ病になってしまう可能性があるので、早めに医師の診療を受けて下さい。

子どもの五月病

大人と同様に子どものこの時期五月病になることがあります。
学年が変わり立場が変わる。
特に新一年生は学校環境そのものがこれまでと大きく変わってしまうので、適応がうまくできないことが多いです。
大人と同じように無自覚にストレスをため込み、精神的そして肉体的に不調をきたすようになります。
人生経験が少ないので対処も上手にできず、自分の体調不良をうまく伝えることができない子供が多く、周囲が気づかないうちに深刻な状況に陥っている場合がよくあります。
食欲不振や不眠による昼夜逆転が起きると登校すらできなくなります。
さらにいじめなどの要因が加わると、五月病になりやすくなります。
そして、五月病をきっかけに不登校となり勉強にもついていけなくこともしばしばです。
こうなると学校生活に復帰することは非常に困難になります。

こんな症状があるときは要注意!

子どもの五月病は周囲に気づかれにくいばかりではなく、本人ですら無自覚で病気になってしまう場合があります。
子どもは自分から周囲に伝えることがうまくできないことが多いので、周囲が十分に気をつけてあげなければなりません。
そして、早期発見が早期解決につながります。
よって、子どもの様子が次のようでしたら五月病を考えた方がいいかも知れません。

・やる気がなく表情が暗い。
・疲労感があり食事もあまりほしがらない。
・夜にぐっすり眠れず朝起きられない。昼間に寝るようになる。
・学校のことを話したがらず、学校に行きたがらない。
・精神的に不安定でいつもイライラして怒りっぽい。
・学校に行こうとすると、頭痛発熱胃痛などの体調不良になる。しかし、行かないとなると治ってしまう。

このようなときは五月病を疑い、家庭で対処しきれないときは一度病院に行ってみてもらいましょう。

子どもが五月病になったときの接し方と対処法

新生活が始まり、新しい環境に適応しようと頑張ってきたのですが、その頑張りが過度となり子どもたち自身が自分に無意識のストレスを与えてしまっているのが、子どもの五月病の原因と言われています。
だから、真面目な子どもが案外五月病になりやすいようです。
無理して学校に通っていたところ、五月の連休によって緊張の糸が切れて病となってしまうようです。

よって、学校を怠けようと思っているのではないことを理解し、それまでの頑張りを認めてあげることが第一です。
だから、学校に行けない子供を非難するのではなく、周囲の人が本人のことをしっかり見ていて正しく理解していることを伝えてあげましょう。
そして、子どもと向き合い、子どもの心の中にある不安や悩みを聞いてください。
明確な答えを出してあげられなくても大丈夫です。
聞いてあげるだけでも、心が軽くなるものです。

学校に行けない子どもをせかすのではなく、時間をかけてじっくり体調が良くなるように対処しましょう。
とりあえず学校を休ませ、子どものペースに合わせてストレス発散とリフレッシュを試みるのもいいでしょう。
しかし、学校に行かないからと言って、一日中家に閉じこもるのはよくありません。
適度に外に出てお日様の光を浴びて散歩などの軽い運動をしてください。
気持ちがすっきりすると思います。
栄養のある食事をしっかりととって、生活のリズムを整えましょう。
特に睡眠は重要で、夜更かしをせず早寝早起きができるように、一日のスケジュールを立てるのもいいです。



五月病は対応を誤ればそのまま不登校にもつながり、学校生活そのものが営めなくなります。
多くのことを学ばなくてはならない子どもたちにとって、学校に通えないということは今の勉強が分からなくなるだけでなく、将来にわたって甚大な影響を与えます。
人生の可能性が大きく減るということは、未来に生きる子どもたちにとっては不幸といえるでしょう。
そうならないためにも五月病を侮ることなく、周囲が子どもの様子に敏感になり適切に対応することが不可欠です。
性格にもよりますが、特に真面目な子、繊細でストレスを受けやすい子は要注意です。

無理せずできる範囲で頑張ればいいと思います。
心にゆとりができれば、きっと学校生活も楽しめるようになります。
毎日を明るく過ごしてほしいと願います。

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