塾長ブログ
2017.03.30
Michel Gondry
皆さん、ミッシェル ゴンドリーをご存じですか。
フランスの映像監督で、1990年代からミュージックビデオや映画を手掛けています。
私は2000年頃に始めて彼の映像を見て知ったのです。
とても衝撃的であると同時に、彼の生み出すアイデアの独創性と、計算され工夫されつくした映像に感銘を受けました。
どれもが非常に興味深いものでした。
しかし当時、彼の名前を憶えていなくて、調べることもできませんでした。
もう一度ミュージックビデオを見たいと思っても、名前が分からないので検索しようがありません。
頭の中に映像の印象だけが残り、そのまま何年もの月日が流れました。
ところが先日、あるテレビ番組に彼の映像が出て、その番組ホームページからやっと彼の名前を発見することができました。
こうして再会できたので、彼の作品を是非皆さんにご紹介したいと思います。
私同様、きっと感動すると思います。
これから少しずつ彼のミュージックビデオを紹介しようと思います。
Kylie Minogue - Come Into My World
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まずはカイリーミノーグの「Come Into My World」です。
これを最初に見たときは本当に衝撃でした。
カイリーミノーグが町を歩きながらその風景を撮っています。
最初は気づかないのですが、だんだん不思議なことに気づきます。
彼女は同じ所をぐるぐる回っているのですが、回る回数が増えるごとに本人を含め登場人物がどんどん増えていくのです。
実は前に回った映像にどんどん新しい映像を重ねているのですが、どれも計算しつくされて、ぶつかることなく自然に重なるのです。
これが実に彼らしく、こんなに繊細に先を考えながら映像を指示しているのだとすると、頭の中はどうなっているのかと思ってしまいます。
作られたのは2002年で、現在のようにCGが発達しているわけでもないのにこんなミュージックビデオが作れるなんて天才です。
しかもワンカット。
これができるまでにどれだけのリハーサルをしたのだろう。
私の一番のお気に入りです。
是非ご覧ください。