塾長ブログ

2017.12.07

「アクティブラーニングって何?」これから変わる日本の教育のキーワード!新指導要領に向け、もう始まっています。葛西駅そば、個別指導塾葛西TKKアカデミーはアクティブラーニングに備えます。

学校に通うお子様をお持ちの家庭はご存知かと思いますが、2020年度より日本の教育が大きく変わります。
新しくなる指導要領では、これからの社会に活躍できる人材育成を目指し、知識偏重の教育ではなく、学んだ知識を用いて答えが一つではない様々な問題に生徒が取り組める教育を目指します。
その中のキーワードがアクティブラーニングです。

例えば数学の方程式を解く問題であれば、誰がやっても答えが同じで決まっています。
しかし、「学校の部活動で部員が活発に取り組むようにするにはどうすればいいか。」という問題は決して答えが一つではないし、決まった正解がある訳でもありません。
でも、このような問題は私たちが生きるうえでたくさん直面するものです。
今までの知識偏重の教育は、課題を与えられ解法も与えられて、それを処理するには大いに役立ちます。
しかし、今後はそのような機械的な処理はAIが担うので、人間はそうではない分野で活躍できなければならないと考え、今回の教育改革となった訳です。

では、実際にアクティブラーニングとはどんなもので、どのように子供たちに解答のない問題に取り組むようにさせるのでしょうか。
英語ならば、「発展途上国の人々が教育を受けられるようにすればどうすればいいか。」という課題を与えます。
生徒たちは自分たちで「発展途上国の教育の実態」調べます。
そして、自分たちでどうすればいいか話し合います。
最後に英語でプレゼンテーションをします。
この過程で、英文の資料を読まなくてはならなくなれば、自分たちで単語や文法を調べます。
意見交換も英語で行い、自分を英語で表現するにはどうすればいいか考えます。
もちろんプレゼンテーションも英語なので、自分たちで調べ英文の原稿を作ります。
今までのように与えられて覚えるのではなく、自分たちで必要に応じて調べ学ぶのです。
この過程で英語の知識だけでなく、論理的思考や途上国の実情などを学ぶのです。
そして意見交換では相手の意見を要約し正確に理解し、更に相手を説得するにはどうするかというディスカッションの能力も求められます。
こうやって英語の知識と運用能力を身に付けるのです。

これらの事柄を身に付けられるアクティブラーニングは非常に理想的な教育方法に思われます。
しかし問題はこれが実践できるのかということです。
アクティブラーニングにおいて教師の役割は知識を与えるというより、生徒が活発に学ぶように促すことです。
これには知恵と知識と多くの経験が必要です。
なぜなら生徒の状況は一様ではないので、状況に応じて臨機応変な対応が求められますし、授業を盛り上げるために時には冗談や笑いのネタなども言えないといけません。
課題も様々なのでどんな問題でも対応できる幅広い教養が必用です。
経験がないと、機転を利かせ生徒の気持ちを盛り上げ、自主的にやる気にさせるのも難しいでしょう。

しかも、生徒の行動に頼る部分が多いので、狙い通りの内容を身に付けさせるのも大変ですし、時間も今まで以上にかかるでしょう。
限られた時間で、指導要領に書かれている全ての要項を習得できるかどうかは、指導者の技量にかかる部分が大きいのです。
そもそも、今まで基礎的知識を身に付けさせるだけでも精一杯だったのに、更にそれを使って論理的に展開し課題に取り組むまで持っていけるのでしょうか。

また、それぞれの生徒で異なる学力や性格、姿勢などをどのように評価すべきなのでしょうか。
よくあるのが、どうしても人前で発表するのが苦手で何も言えない、もしくは発表するのが面倒くさい、そんな生徒をどのように見なすかです。
相手の意見を面白いと思う、自分の考えを言うのが楽しくなる。
これは生徒の問題というより、そのような気持ちに生徒を導けるかという先生の問題とも捉えられます。
いかに生徒の知的好奇心を刺激し、授業を活気づけられるかによって、生徒の学びも大きく左右されます。

解答のある問題であれば簡単に正誤を付けられますが、解答のない問題はどうすればいいのでしょうか。
他にもアクティブラーニングを実践するにおいてクリアすべき課題はたくさんあります。
上手くいけば非常に有効な教育方法ですが、そうでなければ結局基礎知識すら身に付かない可能性があります。

学ぶ側もアクティブラーニングの意図をよく理解して、授業を受けないとやはり意義が薄れてしまいます。

以上の点に注意してアクティブラーニングを有効に活用できるようにしましょう。

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