塾長ブログ
2020.04.27
休校で自宅学習が続きますが、親は「子供に勉強させなきゃ」と焦りイライラ。できれば自分から勉強してほしい。どのように接すればいいのでしょうか。
コロナウィルスにより学校が休校になり、生徒たちは自宅学習をすることになっています。
しかし、学校という勉強に特化した環境がなくなり、自宅という比較的自由で強制力のない中では、子供たちはどうしても自分の好きなことを優先してしまい、勉強が後回しになることが多いのではないでしょうか。
親は勉強させないと置いていかれると焦るのに、そんな気持ちはなかなか子供には伝わりませんよね。
結果、イライラしてつい大声で怒鳴ってしまう。
頭に血が上ってあれこれつい言い過ぎたと、後で冷静になって反省するなんてことはありませんか。
以前、ここの記事で触れたことがあるのですが、「叱る」というのは非常に難しくデリケートな問題で細心の注意を要します。
正しく叱らないと反って子供に悪影響を及ぼします。
では、どのように接すればいいのでしょうか。
家庭により条件は様々なので一概には言えませんが、本日は特に「自主性を育てる」という観点からお話したいと思います。
休校で外出自粛が求められ、子供たちは自宅で過ごす時間が長くなります。
勉強に限らず、時間を持て余しゲームやSNS、動画ばかりやっている姿を見てイライラしてします。
特に非常時のストレスを親も感じているので怒りが爆発してしまうことも増えてくる。
実際に、コロナウィルスで外出自粛が叫ばれるようになって家族との時間が増えるにつれ、家庭内での口喧嘩や暴力が増えてという調査結果もあります。
子供のためを思って親が勉強するように言っても、なかなか机に向かってもらえず、家の手伝いをしてもらおうとお願いしても言うことを聞いてくれない。
ついつい子供の嫌な面に目がいってしまい、大声をあげてしまう。
しかし、頭ごなしに子供を否定し怒ってばかりいると、子供は自己肯定感を持てなくなって自信を失い勉強へのやる気をなくしてしまう。
または、逆に反発し自暴自棄になりあえて勉強をしなくなる。
厄介なものですね。
そこで、子供の向上心を高め、自主的に勉強するようにさせる接し方を考えてみましょう。
1. 子供の「褒めてもらいたい」という欲求を満たす
やはり誰でも褒めてもらうと嬉しいし、褒めてもらえればやる気も出てきます。
だから、普段からどう褒めればいいか考えましょう。
褒める言葉、褒めるシチュエーション。
いつ子供は褒めてほしいのか理解し、適宜褒めてあげましょう。
小さなことで構いません。
自分の行ったことが評価されると嬉しくなり、「もっと褒めてもらいたい」「もっと頑張ろう」という気持ちが芽生えます。
このことが積み重なるとどんなことでも自然に自分から行動するようになります。
また、子供を称賛するのは言葉だけとは限りません
特に小さいお子様にはぎゅっと抱きしめるなどのスキンシップも効果的です。
こうして安心感を与えることで、失敗の不安もなくなり、リラックスして勉強に取り組めます。
2. 目標を一緒に考える
長期的でも短期的でも目標を立てることは大事です。
目標を立てることで自分が何をしなければならないかが明確になり、ゴールが見えれば自分がどのくらいやればいいか分かるので、やる気が起きます。
ただ、まだ幼い子供たちには目標を立て何をするかを一人で決めることは難しいと思います。
だからこそ大人がアドバイスをし、色々な選択肢を提示すれば本人たちも決めやすくなると思います。
与えられてた選択肢の中から自分が一番興味のあること、これならできるなと感じたことをすればいいです。
また、あまり一つの目標、一つの手段にこだわる必要はありません。
今やっている方法でうまくいかなければ別の方法を考え、柔軟に対応することがやる気を持続させるコツです。
そして、一番大切なことは最終的には本人が決めるということです。
与えられたものならあまり責任を感じず、自覚してやろうとは思わないかもしれません。
上手くいかなかったときは他人のせいにでき、すぐに投げ出す口実になります。
自分で決めたものなら、やらないといけないという気持ちにもなるでしょう。
3. やったことを評価する
認められるということは子供に自分の価値観を感じさせ、達成感と喜びを与えます。
せっかく本人が頑張ってやった成果です。
小さなことでも構いません。
上手くいったことを褒めてあげてください。
ないと思っても、努力したという事実だけでも十分に評価に値します。
目標に至らなくても、単純に否定するのではなく、「励ましもう少しだったね」などと励まし、具体的にどうすればいいのではないかとアドバイスをしてあげましょう。
怒鳴って「なんでできないの」などと責めるのは、子供のために何一つなっていません。
子供の自尊心を傷つけ、自己否定に陥ります。
そうなるともう勉強なんかしたくなくなり、自主的にやることは無理です。
子供だからと過小評価するのではなく、一人の人間として尊重しましょう。
子供を認め、良いところを褒めて気分を良くさせてあげてください。
やる気にさせて、はっきりと目標と手段が決まれば子供も勉強しやすくなります。
そして頑張っている子供を評価し、良いところはほめたたえ、うまくいかなかったところは一緒にどうすればいいか考えアドバイスをしてあげてください。
こうすることによって、子供たちは自信と責任感をもち、言われなくても自主的に勉強(その他のことも含めて)に取り組むようになります。
とは言え、これは必ずしも簡単なことではありません。
慣れない保護者の中には「どうやればいいか分からない」という人もいるでしょう。
これまでの関係から、なかなかこのような態度に変わるのが難しい家庭もあるでしょう。
そんな時は外部に協力を求めるのも大切なことです。
一人で悩み事態を悪化させるのはいけません。
自分でできなければ他人にお願いするのも一つの方法です。
同じことでも人によって子供たちは受け止め方が違ったりします。
適任者は必ずしも自分ではないかもしれないということを受け入れ、人にゆだねることが最善なときもあります。
その方が無理して子供とケンカしながら勉強させるより、本人も保護者自身も楽になります。
あまり気負い過ぎて何でも自分で何とかしなければとは思わないでください。
もちろん葛西TKKアカデミーはそのような役割を果たすことができますので、いつでもご相談ください。
親身になって一緒に考えます。