塾長ブログ
2020.06.14
現中学三年生が来年受ける都立高校入試の日程及び出題範囲について東京都教育委員会から発表がありました。
コロナウィルスによる休校等の混乱の中、受験生及びその保護者をやきもきさせていた高校入試の内容が東京都教育委員会から発表がありました。
先ず日程ですが、例年とほぼ変わらず次のようになっています。
推薦に基づく選抜
・入学願書受付日
令和3年1月21日(木曜日)
※現在、郵送等による出願について検討中であり、郵送等となった場合、変更が生じることがある。
・実施日
令和3年1月26日(火曜日)・27日(水曜日)
・合格発表日
令和3年2月2日(火曜日)
学力検査に基づく選抜
・入学願書受付日
令和3年2月5日(金曜日)・8日(月曜日)
※現在、郵送等による出願について検討中であり、郵送等となった場合、変更が生じることがある。
・実施日
令和3年2月21日(日曜日)
・合格発表日
令和3年3月2日(火曜日)
その他の入試日程については今回割愛させて頂きます(必要な方はお問合せください)。
また、今回のコロナウィルスによる臨時休校により入試の出題内容に関して次のような配慮がなされることになりました。
推薦に基づく選抜
文化・スポーツ等特別推薦では、出願に関わる「推薦の基準」に、大会の実績や、資格・検定試験等の成績に関わる内容を含めず、「実績等を証明する書類等の写し」の提出も求めない。選考は、実施要綱に従って実技検査等により行う。
学力検査に基づく選抜
学力検査については、中学1、2年生の学習内容に加え、各教科における中学3年生の1年間の学習内容のうち、おおむね7か月程度で学習可能な分量を出題範囲とする。
したがって、次の表の内容について出題範囲から除外する。
・国語
中学3年生の教科書で学習する漢字
・数学
中学3年生で学習する内容のうち、次に挙げる内容
三平方の定理、標本調査
・英語
関係代名詞のうち、主格のthat、which、who及び目的格のthat、whichの制限的用法
※ 同様の働きをもつ接触節も出題しない
・社会
公民的分野のうち、次に挙げる内容
『私たちと経済』の「国民の生活と政府の役割」、『私たちと国際社会の諸課題』
・理科各分野のうち、次に挙げる内容
第1分野-『運動とエネルギー』の「力学的エネルギー」、『科学技術と人間』
第2分野-『地球と宇宙』の「太陽系と恒星」、『自然と人間』
日程に関して例年通りなのは夏休みや冬休みの縮小、土曜登校、7時限目の実施等で、休校分の授業数が確保できるという考えからでしょう。
しかし、短期に集中して詰め込むのでは本当に生徒たちの学習に影響ないのか疑問です。
単なる数字合わせになっていないか心配です。
来週から分散登校ではなく通常の時間割(6時間)になるようです。
しかし、コロナウィルスはなくなった訳ではなく、感染予防をしながらの学校運営となります。
当然、クラスター発生の可能性も否定できず、予防のために多くの負担を生徒と職員、および保護者に強いることになります。
このような状態で本当に通常通りの授業ができるのか、本当に身に付く学びができるのか。
これまでの休校により喪失感や絶望感、学習意欲の低下などこれまでとは生徒の心理もかなり違ってきており、それらをきちんとケアできるのか。
問いたいことは多々ありますが、とにかく生徒のことを第一に考え、彼らにとってどうするのが一番いいのか真剣に考えてほしいと思います。
因みに、第二波が発生した場合はまた変更等あり得るようです。(今のところ9月入学の線は消えています)。
入試範囲が一部除外された点ですが、入試に入らないとなると学校ではやらないということになるでしょう。
除外範囲は例年の学習順序で最後に来るもので、休校した分前から順番にやると時間切れでできなくなる内容という意味で除外にしたのでしょう。
しかし、三平方の定理や関係代名詞など、これらの内容は決して不要なものではなく、どこかでフォローするべきです。
確かに失われた時間を考慮して学習内容の精査は必要ですが、それは決して順番で後だから省くというものではありません。
学習内容の重要度に基づいてなされるべきで、今回の対応は安直な気がします。
とは言え、明確に入試に関して教育委員会が示したことはよかったと思います。
受験生も教員も保護者もいつまでも曖昧でどうしていいか分からないという状況から抜け出せたので、これから入試対策を行うことができます。
詳細についての検討は後日行いたいと思っています。
入試に関するご相談、お問合せはいつでも受け付けています。
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