塾長ブログ

2020年06月

2020.06.07

学校が再開していますが、一斉休校中の生活の乱れから睡眠トラブルになっていませんか。気をつけないと学校に行けなくなるかも。葛西駅そば、個別指導塾葛西TKKアカデミーは子供たちの生活習慣も考えます。

学校が再開していますが、一斉休校中の生活の乱れから睡眠トラブルになっていませんか。気をつけないと学校に行けなくなるかも。葛西駅そば、個別指導塾葛西TKKアカデミーは子供たちの生活習慣も考えます。

コロナウィルスによる一斉休校から約三か月。
夏休み以上の長期休校になったのですが、学校というしがらみがなくなって生活のリズムがくるっていませんでしたか。

長期休暇になると、自由にできるからつい夜更かしに朝寝坊となりがちです。
外出もできなくて家に閉じこもりっきりで何もすることがない。
そこでゲームやSNSで夜遅くまで起きている。
「早起きしなくてもいいから、夜更かししてスマホのゲームをしよう。」
「lineで朝まで友達と話してしまった。」
しばしば一晩中起きていて、気が付けば、朝になっているなんてことはありませんか。

こうして夜寝ないでいると、昼間眠くなり、昼夜逆転してしまう人も多いことでしょう。
学校という強制力がないからこそ、自分で気をつけないと、いくらでも堕落してしまいます。

実際に、この生活習慣の乱れが定着し、学校が始まってもリズムが戻らなくなってしまう子供もたくさんいます。
結果、学校にも通えず、授業が受けられず、そのまま不登校になる生徒もいます。

では、乱れた生活リズムを戻すにはどうすればいいでしょうか。
再度確認です。

1.生活リズムの可視化
自分の生活リズムが乱れていることを自覚することです。
そのために記録を付けるといいでしょう。
起床時間、就寝時間を記録し、自分は一日何時間寝ているのか、夜更かしや寝坊をしていないか、過度の昼寝をしていないか確認しましょう。
こうすれば、本人だけでなく家族も状況が把握できるので問題意識も出て、協力して解決策に取り組むことができます。

2.一日の決められたスケジュールを作る
一日のスケジュールを固定し、表にして家族みんなが共有できるようにしましょう。
表にして視覚化すると自分が何をしなければいけないかはっきりします。
特に食事の時間は重要です。
食事は時間の基準になるだけでなく、栄養と健康の面からも大切です。
早寝早起きをしましょう。
朝はカーテンを開け日の光を浴びることで体内時計が調整され、一日のリズムが整います。

3.一日中家に閉じこもるのではなく、必ず一回は外に出て軽い運動をする
心地よい疲労は眠気を誘い、睡眠の質をよくします。
深く眠りにつくと回復も高まり、翌朝にはすがすがしい目覚めとなります。
適度に外へ出て、新鮮な空気を吸って、適度な運動をすれば、精神的にもリフレッシュできます。

4.体温を調整して入眠スイッチを入れる
人間には眠りに入るための「入眠スイッチ」があるそうです。
その一つが、体内の温度と手足の表面温度の差を縮めることらしいです。
こうするのに有効な手段が「入浴」です。
体内の「深部体温」を下げ温度差を縮めるには、入浴で体温をいったん上げ、その後下げようとする力を利用します。
こうするとスムーズに寝付けます。
就寝90分前の入浴が効果的だそうです。

5.家族みんなで夜更かしをしない
現代はコンビニなど24時間営業の店も多く、スマホやパソコンなどのSNSやインターネットで大人も夜遅くまで起きています。
社会全体が夜更かしになっているので、当然子供たちも夜型になってしまいます。
よって親が心がけて早く寝るようにすることをお勧めします。
特に小さいお子様をお持ちの家庭はそうしてください。
色々やることがあると思いますが、それは子供を寝かしつけてからの方がいいでしょう。
また、子供を一人にしておくとどうしてもだらだらと深夜までスマホをいじったりしてしまいます。
目の届くところで、時間を決めて就寝時間を守るようにしましょう。

睡眠は特に子供には重要です。
十分な睡眠が取れればメリットは大きいし、逆に寝不足だと色々困ったことが起こります。
最近では「睡眠負債」なんて言葉も注目されています(この点に関しては、また別の機会に)。

乱れた生活リズムをそのままにすると学校の生活にも支障が出ますし、睡眠障害などで学校に通えなくなってしまうかもしれません。
これは大問題です。
そうならないためにも規則正しい生活を心がけましょう。

2020.06.06

コロナウイルスによる勉強の遅れを取り戻す切り札!?文科省の示す『学びの保障総合パッケージ』とは。

コロナウイルスによる勉強の遅れを取り戻す切り札!?文科省の示す『学びの保障総合パッケージ』とは。

コロナウィルスの発生により約三か月の勉強の空白ができた日本の学校教育ですが、緊急事態宣言が解除され学校も次々と再開されました。
しかし、コロナウィルスの脅威は去ったわけでなく、第二波、第三波の感染拡大も考えられます。
かと言っていつまでも学校を休みにするわけにもいかず、文科省としてはコロナウィルスのリスクを最小限に抑えつつ、学校の運営を進めていく方針のようです。

各方面からは勉強の遅れなどを心配する声が聞かれます。
そこで、文科省は今後の学校教育はどのように進めるべきか、遅れた勉強をどうやって取り戻すべきかに関する基本的な考え方をまとめ、子供たちの学びを支える支援策を発表しました。
『学びの保障総合パッケージ』というもので、今回はこれについてお話しします。

感染症対策(3密を避ける、消毒をする、手洗いうがいなど)の徹底のような今までにも触れられてこともありますが、新たに目を引く内容も含まれていますので見ていきましょう。

最終学年(小6、中3、高3)を優先的に分散登校をし速やかに遅れを取り戻す、そして、その他の学年は2~3年をめどに着実に遅れを取り戻す。
登校日を決め、分散登校を行い、時間割を工夫し(これまで6時限までだったところを7時限までにする)、長期休暇を縮小し、土曜も登校、学校行事を見直し、子供たちが授業を受けられる時間を捻出する。
年間計画によると段階的に登校日を増やし、6月末には通常の授業に戻ることになっています。
秋には、もちろん運動会や文化祭、修学旅行は状況を見ながら縮小など対策を行いつつ実施(修学旅行は3月になるかも)。
夏休み冬休みは半分ぐらいになる見込み。
そして、3月卒業は既定路線となっているみたいです。
高校入試は各地域の状況を鑑みて、必要に応じた処置を行う。
大学入試は総合型及び学校推薦型選抜において、コロナウィルスにより学校生活において十分な成果を出せなかった点も考慮し、入試で不利益が起きないように評価方法を工夫する。
6月中には「大学入学者選抜実施要項」を作成し公表する。

教科書の内容を学校でするものと家庭でするものに仕分ける。
学校の授業は協働学習など学校でしかできないものを中心とし、個人でできる学習活動は授業以外ですることにより、限られた授業数の中で効果的に指導する。
学校では実験や意見交換などの活動をし、家庭では作文を書いたり考察をまとめたりする。
因みに、これは家庭に勉強の負担を求めるものではなく、授業以外の時間に学習指導員らに見てもらって学びの定着を確認するのだそうです。
全教科に対して何をどうするか具体的に細かく示しています。

人的・物的体制の緊急整備
教員を新たに3100人追加し、学習指導員を61200人、スクールサポートスタッフを20600人新規で配置する。
退職した教員や大学生が中心になるようです。
また、感染症対策や学習保障のための経費を1校当たり100~500万円支援し、各学校で柔軟に対応できるようにする。
更に、ITCを活用したオンライン学習をできるように環境を整える。
こうして、コロナウィルスが再び猛威を振るっても子供たちの学びを止めないようにする。

他にも「子供の学び応援サイト」を立ち上げ学習支援の動画を作ったり、学習内容定着のための振り返り用の教材を作成したりといろいろ記されています。

以上が文科省の示した『学びの保障総合パッケージ』のあらましですが、これまでのように理想的な言葉ばかりが先に独り歩きし、大事な中身が伴っていないなんてことがないようにしていただきたいと思います。

本来ならこのようなものは学校が再開した後ではなく、休校中に出してもらえればいろいろ準備も早くでき、体制も十分に整えられただろうにと思うと、やはり政府の後手後手感が否めません。
この三か月間何をしていたのか。
失われた時間が惜しまれます。

一応、家庭には負担をかけないとは言っていますが、本当にそうなるか疑問です。
普段、そうでなくても家で勉強しない子供に家庭学習を十分にすることはできるのでしょうか。
逆に家庭内まで深く学校の活動が入り込むことによって、それ以外の活動(塾や習い事、それに友人や家族との交際、そして自分だけの時間など)をしている時間が無くなり、反って子供に不利益が生じないか心配です。
無理やり時間だけ確保し内容のない数字だけのつじつまを合わせをするよりは、学習内容を精査して本当に不可欠なものに集中した方がいいのではないでしょうか。
何でもかんでも全てやろうとする欲張りな考え方では結局どれも中途半端になりそうな気がします。
しかも、今年から新指導要領になり授業時間が大幅に増え、求められる学習内容もかなり高度化しています。
オリンピックイヤーだから2020年から開始ということになっていて、準備も十分でないまま見切り発車しています。
これを一度元に戻して、学習内容も少なく教員も指導になれたものにした方がいいと思います。
今年度から絶対にやらなくてはならない理由はないはずです。

コロナウィルスの感染覚悟の上での学校再開というスタンスですが、感染が発生した場合はどのように対処するつもりか。

一番気になるのは子供たちの負担の多さです。
仮にサービスを提供する教員等は新たに人数を増やすことで負担を減らすことが可能ですが、サービスを受ける子供たちは自分の身一つしかなく変わりはいないので、負担の増加をもろに受けることになります。
これまでのコロナウイルスによる制限された生活でストレスもかなりある上に、休みも楽しみもなく勉強漬けの日々を強いるのはどんなもんでしょうか。
やはりやることが多すぎです。
学習内容の見直しが求められると思います。
そして、子供たちの心と体のケアも十分にできる体制を整えてもらいたいと願います。

以上、文科省が提出した『学びの保障総合パッケージ』について簡単に触れ、感想を述べました。
コロナウィルスという前代未聞の事態において、子供たちもその周りの大人たちも非常に厳しい状況に直面しています。
葛西TKKアカデミーはもちろん、このような境遇に立ち向かう子供たちを応援し、救いの手を差し伸べたいと考えています。
本当に大変な日々が続きますが、最善を尽くして乗り切りましょう。

2020.06.04

学校が再開しました。コロナウィルスの脅威もなくならないまま、今後どのように運営されていくのでしょうか。

学校が再開しました。コロナウィルスの脅威もなくならないまま、今後どのように運営されていくのでしょうか。

これまで長い休校をしていた学校も、緊急事態宣言の終息と共に6月から再開されるところが多く見受けられます。
私の娘も昨日、ようやく小学校の入学式を迎えてほっとしています。
しかし、コロナウイルスの脅威は去ったわけではなく、非常に心配であることも確かです。
かと言って、いつまでも学校を凍結し勉強を遅らせてもいいわけでなく、コロナウイルス感染リスクの中、これから学校はどのように運営されていくのでしょうか。

東京都ではコロナウイルスの感染状況により段階的に学校を再開し、いずれは以前のようなスケジュールにもどしたいと考えているようです。
現在のところ多くの公立学校では分散登校が始まっており、学年や住所などによってクラスを分け、登校時間をずらしたり登校日を変えたりして、学校という空間に生徒が密にならないようにしています。
しかし、現在週1~3の登校日であるのを6月15日には週3~4に増やす予定みたいです。
部活も感染対策をしっかり行ったうえで、このころからの再開を目指しているようです。
これまで休校でできなかった授業を補うため、長期休暇である夏休みを19日間、冬休みを9日間に縮小し、生徒の登校日を確保するみたいです。
感染者が見つかった場合は速やかに臨時休校とすることも決まっています。

学校や教育環境の変化に伴いの計画の変更もあると思いますが、今のところこのようなガイドラインが作成されています。
3密を避け、うがいや手洗い咳エチケットの徹底を図り、身体的距離を十分に取って、検温をし、マスクを着用し、十分な換気と消毒を行うことで感染リスクを回避しようとしています。
また、コロナウィルスがらみの偏見差別いじめの防止もうたっています。
音楽では合唱や吹奏楽の演奏は止め、体育では身体接触をしないようにバスケットボールの試合などはせず、ストレッチやパスやシュートの練習など活動が非常に限定されます。
マスクしたままの体育は熱中症などになる恐れがあるので、体制を整えたうえでマスクを外してもいいとなっています。
因みに水泳は今年は中止にするところが多いみたいです。
給食も対面式のグループを作らず会話も控えるように言われています。
休み時間も鬼ごっこやドッヂボールなど接触を伴うものはしないようにするみたいで、成長のためにも体を思いっ切り動かしたい子供たちにはストレスかもしれません。

このように教育委員会はいろいろ対策を立てているようですが、実際にこれらが可能なのか、本当に感染を防ぐことはできるのでしょうか。
この点に関しては疑問が残ります。

コロナウィルスの発生で一斉休校になって以来オンライン授業などの教育のICT化が強く求められても、公立学校への普及は遅々として進んでおらず、勉強の遅れを取り戻すために酷暑の中登校させるのであれば空調システムの整備が必要であることは容易に考えられるのに、それもできていない。
分散登校やソーシャルディスタンス確保のためにはより多くの教室と教員が必要になることは分かり切っているのに、それもできていない。
あれやこれや提案(要請)ばかりして、それを実行するために必要な準備などができないままこの3か月は過ぎてしまいました。
結果としていつも現場にしわ寄せがきて、そこにいる生徒や教員、保護者には負担を強いるばかり。
口だけ出して行動しないのではなく、文科省は責任ある教育の提供のためのリーダーシップを取ってもらいたいと切に願います。

混乱し先行きが見えないからこそ、形式にこだわらず、問題の本質を見抜き、迅速に行動しなければなりません。
具体的には、今後のコロナウィルスの第二波が来ても大丈夫なように、休校でも教育のアクセスが途切れない再生作り(教育のオンライン化)、感染防止のために増える消毒作業を専門に担う職員を確保し教員が授業に集中できるようにする、感染を防ぐため生徒間の距離を確保するためクラスの人数を削減し、その分増える教室を確保できる施設を見つける、または増設するなど考えられます。
いつかは学校再開しなければならないのは明白なのだから、これらの対策は休校期間中に行えばよかったのですが、なにも成されないまま学校が始まってしまいました。

「9月入学」の件も今回見送りになったようですが、これは内容から今行うのは不適切と簡単に分かることだったのに、即決せず無駄な議論ばかりで多くの時間を失いました。
本当に現場のためになることを考えなくてはならないのに、非常に悔やまれることです。

学校は始まったものの問題も多く、コロナウィルスの対策も十分にできていないまま押し切った感は否めません。
このような状況では集団感染の発生も覚悟しないといけないのかもしれません。
子供たちも通常の学校生活が送れずつまらない、ストレスと感じている人も多いでしょう。
子供たちへの精神的ケアも考えないといけません。
文科省はもっと真剣に考えて、どのような状況でも子供たちの学びが保障される体制を速やかに構築する必要があります。
カリキュラムの見直しも含めて抜本的な対策を考えなければなりません。

葛西TKKアカデミーもできることは何でもする準備があります。
子供たちの勉強のこと、学校生活に関する悩み、子供たちの居場所の確保など、様々な形で貢献できると思います。
どんなことでも構いません。
助けが必要な時はいつでも連絡ください。

厳しい現実ですが、子供たちのために支えとなり、みんなで困難を乗り越えたいと考えます。

2020.06.02

「9月入学はさらに休校長期化した際の選択肢の一つ」文科省が提示する「9月入学案」とはどんなものでしょうか。いまだにどっちつかずの文科省の姿勢が現場を不安にし実行を遅らせています。

「9月入学はさらに休校長期化した際の選択肢の一つ」文科省が提示する「9月入学案」とはどんなものでしょうか。いまだにどっちつかずの文科省の姿勢が現場を不安にし実行を遅らせています。

先日、文科大臣が「9月入学」に関してコメントしました。
コロナウイルス発生し学校教育が混乱する中、文科省は議論の一つとして考えていると述べるにとどまり、実行するかどうかの明言を避けてきました。
コロナウイルスの対処法として分散登校や夏休みなどの長期休校の縮小など様々な案が出されてはいるものの、文科省は今年度はどのように学校運営をしていくのかいまだに決定していません。
流動的な状況であらゆる事態に対処しなければならないので、あれもこれも捨てきれないのは分かりますが、事態は一刻を争うもので、このような優柔不断で決断ができず(決断すれば責任を負わされるのでしたくないのかもしれませんが)、議論ばかりに時間をかけ(本当に有効な議論をしているのかも疑問)何一つ決められないまま時間だけが過ぎていくという今の政府の姿勢がここにも表れているような気がします。

ではどうするか。
その点は別の機会に議論したいと思います。

今回は文科省が提示する「9月入学案」について話したいと思います。
個人的な結論を先に述べると、「9月入学」はしない方がいい、というかコロナウィルスの対処法としては少なくとも文科省の言う「9月入学」は必要ないと考えます。
であればこの切羽詰まった状況で、今「9月入学」を選択肢として議論する余地はない。
しかし、文科省がどのような「9月入学」を考えているか知ることは有効だと思いますので、ここにご紹介します。

文科省の考える「9月入学案」は三つあります。

6.5年制方式
9月を年度の開始月として、4月から9月までを「0年生」として小学校の在学期間を6.5年にする案。
最近、文科省が提出した案で、一学年の対象者は今と同じ4月2日~翌年4月1日生まれまで。

段階的移行方式
学年の対象者を12ヶ月で区切るのではなく13ヶ月にすることで、5年をかけて9月入学に移行する案。
毎年入学時期をずらすことで段階的に変えていく。

一斉移行方式
来年のみ2014年4月2日~2015年9月1日生まれの児童を新一年生として小学校に入学させる案。
翌年(2022年度)以降は9月2日~翌年9月1日生まれを一学年とし一気に移る。

どの移行案も様々な問題点があります。

6.5年制方式の問題点
これは保育所の負担はありませんが、その分小学校に過剰に児童が在籍することになります。
結果2021年以降、毎年4月から8月まで40万人近くの学童保育追加利用者が生じることになります。
また、4月から8月までは学年が七つになるので約6.5万人の教員が不足し、この数字は最近の小学校教員採用試験の総受験者の数を上回っています。
つまり新規採用で不足を補える見込みはまずないということです。
予算も少なくとも3000億円以上が必要と考えられています。
3案のなかでは最も多くなっています。
学年が増えるので施設も増やさなくてはならず、より費用が掛かります。

段階的移行方式の問題点
21年に26.5万人、22年に15.6万人、23年に5.2万人の待機児童が発生、24年以降は解消すると予想されています。
学童保育待機児童は21年に約6千人増加し、移行後は減少します。
追加の教員不足は発生しません。
予算は333億円の増加にとどまるようです。
移行初期に保育への負担が大きくなりますが、小学校への負担は小さいものと考えられます。

一斉移行方式の問題点
9月入学までの間、保育所に子供が留まることになり保育所待機児童数が特に大都市圏で多く発生します。
9月以降はこの分の児童が学童保育にそのまま移ることになります。
13万人の待機児童が発生し、その後は徐々に減少すると考えられています。
教員不足は初年度のみで約2万人と見込まれています。
一斉移行方式にかかる予算は約2000億円と見積もられています。

また、移行するこちによって卒業時期が3月から8月に後ろ倒しにされると考えると、就職時期が遅くなった分の生涯所得が減ります。

政府の言う「9月入学」はコロナウイルスにより一斉休校となり、その勉強の遅れや発生する教育格差の魔法のような解決策として登場しました。
東京都知事や大阪府知事もグローバルスタンダードにそろえるよいきっかけとして「9月入学」に前向きな姿勢を見せています。
安倍首相も「9月入学も有力な選択肢の一つ」として議論したいと述べています。

しかし、文科省の示す3案は単純な「9月入学」へ移行するロードマップであり、コロナウィルスによって生じた混乱を解消する策になっていないことに注目してほしいと思います。
ならば「9月入学」への移行はいまする必要はありません。

元々「9月入学」の話は、今回の一斉休校を受け大事な時期に授業が受けられなくなった受験生が救済処置の一つとして求めたものです。
だから、高校三年生や中学三年生(場合によっては小学6年生)に焦点を絞ったものでないといけないはずですが、政府の案は小学1年生に集中しており、ここでも現場と中央の認識のギャップが見て取れます。

休校の間、授業が失われ学びの機会がなくなった。
一方、私立学校など設備が充実している所ではオンライン授業などで学習機会が確保され、休校期間の短いところでは失う授業数が少なくなり、経済的にゆとりがる家庭は休校中でも学習支援ができる。
このように受験生の置かれている環境によって教育格差が大きくなり、公平性と最も保たなければならない入試に不公平が生じる。
この問題の解消を求めて受験生などから叫ばれたのが「9月入学」です。
しかし、政府の案はどれも彼らの懸念を払拭するものではありません。
多くの人々や団体が経済的負担など様々な理由で「9月入学」に反対をしていますが、私としてはこの点を重視し反対とします。
もちろん、受験生救済のための「9月入学」であれば一考の余地はあると考えますが。

ちなみに、小池知事のようにグローバルスタンダードへのきっかけという人もいますが、政府の移行案では結局後ろ倒しとなり、学年で一つ遅れることになり、実質現在の「4月入学」で起きている入学時期の差を埋めるものにはならないので意味がないと思います。

このように文科省の示す「9月入学案」は、混乱で一刻も早く対応しないといけない時期にわざわざ議論しないといけないようなものではありません。
それよりもコロナウィルスの感染リスクが解消されなくても子供たちの教育を受ける権利を妨げないような体制づくりが急務です。
問題の本質を見抜き、早急に対策を打ち出し実行できるリーダーシップが文科省に求められます。
しかし、現在の政府は非常に頼りない。

だから、葛西TKKアカデミーは常に一人もでも多くの子供たちを、いまだかつてないこの困難から助けてあげたいと考えています。
どんなことでも構いません。
ご連絡いただければ必ず力になります。
苦しいとは思いますが最後まで望みを捨てないでください。

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