塾長ブログ
2021.04.25
去年の児童生徒の自殺が過去最多になったそうです。その裏にはコロナウイルスが関わっているのでしょうか。
警視庁によると去年の小中高生の自殺が、統計を昭和55年に始めて以来、過去最多になったそうです。
自殺者の内訳は小学生14人、中学生146人、高校生339人でいずれも前年より急増していました。
女子高生の自殺の増加が目立ち、特に8月は令和元年では3人の自殺者に対して令和2年では23人と大幅に増えています。
これらも含めた未成年者の自殺は777人で、その原因はうつ病などの精神疾患に加え、進路の悩みや学業不振が多かったみたいです。
長期休校が終わった6月からは毎月自殺者数が前年を大きく上回っているので、コロナ禍での学校再開が影響しているのではないかと考えられています。
厚生労働省の分析では、コロナ禍で学校が長く休みになったことに加え、外出の自粛が求められる中、家族との時間が増え、学業や進路、家族間の不和などで悩む人が増えたからではないかとみられています。
子供たちに限らず去年の自殺者数は増えており、特に女性の自殺者数の増加が際立っているようです。
つまり、子供や女性などの自殺が増えていることから、現代社会の彼らに対する姿勢や状況が(特にコロナ禍という特殊な状況において)、彼ら社会的弱者に対して厳しく、救いの手を十分に差し伸べていないのではないかと考えられます。
学校の卒業直前に一斉休校となり、これまで親しんだ友達と最後の思い出を奪われ、更に新年度もしばらくは休校が続いたため、新しい人間関係がうまく作れず、友達を作るタイミングを逃して孤立。
先行きが見えない学校生活が怖くて、ストレスから体調を崩し登校できなくなる。
学校に行っても様々な制限や要求をされ、これまでのように学校生活も楽しめない。
年中行事は中止か縮小、普段の友達との遊びや交友もあまりできない。
しかも、休校中の勉強の遅れを取り戻すため、長期休暇が削られ、休日登校もさせられ、通常以上のスピードで勉強をあおられ、このまま学校生活が送れるのか不安になる。
勉強の遅れに加え、他校の生徒との勉強格差でまともに受験が戦えるか自信がなくなり、進学をあきらめる。
コロナウイルスを理由とした新たないじめに悩まされる。
など等、学校問題が生徒を自殺に追いやる理由になりえることは十分理解できます。
一方家庭でも、コロナ禍で親の仕事がなくなり収入がなくなると、大人のストレスも上昇します。
外出自粛で発散もできず、イラついたまま家庭内で家族同士が顔を会させる場面が増える。
結果、子供たちの悪い点ばかり目が言って、ゆとりのないイライラからついつい子供たちに当たってしまう。
このように家族が共にする時間が増えることで反って衝突が増え、家庭問題が子供たちの心を大きく傷つけ、自殺に至るケースもあるようです。
また、逆にコロナ禍で大人は日々の生活に追われ、子供に気を配る余裕がなくなって、子供のSOSを見逃したり、殻らが困っているときに的確にアドバイスをしてあげられなくて、孤独になった子供たちが自殺をしてしまったということも指摘されています。
コロナ禍での収入の激減は家計を圧迫し、子供たちが楽しみにしている習い事を継続させてあげられなくなったり、勉強で助けてくれる塾などをやめなくてはならなくなったりして、やはり不安やストレスを強める要因になっています。
本当はもっと習いたいのに、お金がないから断念しないといけない。
正に、教育という基本的人権が保障できない状況が生まれています。
これは大問題です。
学校と家庭、家族と友人、様々な場面でコロナウイルスは子供たちの希望を奪い不安にさせ、将来が見通せなくなり孤独になってしまって、自分はこの世から消え去るしか救いがないように感じてしまう。
子供たちがこんな風に考えてしまう世の中は不幸ですし、彼らが将来に希望を見出せないような状況は大人としてどうにかしないといけませんが、肝心の大人も自分のことで精一杯で子供たちに手が回らない。
多くの可能性を秘めた生徒たちが命を絶つのは、私としては非常に心が痛いです。
できることなら何とか力になって自殺を食い止めたいと強く考えます。
苦しいのは分かりますが、絶望しないでほしい。
大人たちが子供たちを守れるように、コロナ禍であっても大人も子供も支えらえる仕組みを作ってほしいのですが、肝心の行政はどうも頼りなく、結局個々で対応するしかない。
これは本当によくありません。
コロナ禍はいつになったら終わるのか、全く見通しが立ちません。
これまでも散々疲弊しているのに、政府はまだ国民に負担を強いるこうなことしかできない。
これからも子供たちの自殺が増えることが懸念されます。
今の生活、自分の人生に悩み苦しんでいる生徒、もしくはそんな生徒をお持ちの家庭がありましたら、遠慮なく葛西TKKアカデミーまでご連絡ください。
皆さんの力になる準備があります。
自分は一人ではない、他の人とつながっていて、お互いに助け合って苦難を乗り越える仲間がいることを分かってください。
未来はいつも明るいものと信じて頑張って共に生きていきましょう。