塾長ブログ

2021.06.28

東京オリンピックに小中学生を動員!?見栄えをよくするため?拒否はできないの?実際現場ではどうなっているのか生徒に聞いてみました。(その一)

東京オリンピックに小中学生を動員!?見栄えをよくするため?拒否はできないの?実際現場ではどうなっているのか生徒に聞いてみました。(その一)

東京オリンピックがいよいよ迫ってきました。
コロナウイルス感染がどのようであろうと、日本政府は強行に開催しそうな見込みです。
しかも、感染拡大防止のために無観客というのもいつの間にか、動員観客数の上限を1万人、開会式は2万人としたそうです。
加えてオリンピック関係者及び縁者は観客ではなく運営に携わる人間と見なすため別途扱いとなり、この1万人の枠に入らないそうです。
つまり、実際は1万人以上の観客を入れるつもりらしいです。

そして、今回の話題の動員される小中学生はこの1万人以外の数に入ります。
まあ、一万人とは言え、コロナウイルスのせいで当初よりかなり少ない人数で開催しなくてはならなくなったオリンピックですから、ここに80万人からなる生徒が入ってくれば、主催者としても見栄えが良くなり体裁は整えられますから、この生徒の「オリンピック観戦」参加は魅力的であり、是非とも行いたいものですよね。

ご存知の方も多いと思いますが、教育委員会は小中学生の生徒に学校行事(課外活動)として東京オリンピック観戦をさせることを計画しています。
東京都教育委員会によると、2016年度からオリンピックを気に進められていた『東京オリンピック・パラリンピック教育』の一環で、その活動の集大成として生徒たちによる観戦がありました。
これは学校教育にオリンピックを絡めて、勉強をより興味深くし、人間形成の役に立てようというもの(イベント?)です。
チケット代は都が持ち、東京都教育委員は去年の12月に『東京2020大会における子どもの競技観戦にかかる配券・割当案について』という通知を都内の区市町村教育委員会や都立学校宛てに出しました(元々2019年に出されていたのですが、オリンピックが延期となったため)。
これに伴い、各学校が観戦を希望すれば、無料でオリンピックチケットが届くわけです。

では、本当に生徒たちはオリンピックに参加しないといけないのでしょうか。 
最終的には各学校長の判断で観戦参加を決めるようです。
(この点に関しては、問題があったときの教育委員会の責任逃れのように思えてなりません。)
しかし、校長判断としても、教育委員会から通知があり、当委員会が推し進めている「オリンピック観戦」を各校長は不参加といえるのでしょうか。

そして、観戦参加となればこれは学校の課外活動なので全員参加となります。
参加しない場合は欠席扱いです。
この点も教育委員会によると校長判断で休んだ分を課題提出などを代替とすることで欠席にしないことも認められるようです。
しかし、校長がそう決定しなければ欠席になります。

観戦する場合、現地までは公共交通機関を使って集団で移動するようです。
全ての生徒は教員の管理の下、速やかに行動しオリンピックを楽しみ、終われば集団で帰る。

学校の公式活動となれば、事前に教員による下見が必要ですが、こちらは既に東京都教育委員会により各校の教員が集められ終わっています。
つまり、GOサインが出ればいつでもできる状態になっているのです。

オリンピックを通じて選手たちの懸命に努力する姿や勝利の喜び、スポーツを通じた感動を生徒たちにも味わってもらいたいというのが主旨です。
通常の状況ならそれも然りですが、コロナ禍の中で強行されるオリンピックでは、感染リスクで本人も保護者も、そして教員もそれどころではないでしょう。
これまで当たり前に行われてきた、生徒たちが楽しみにしている学校行事が次々と自粛されている中、大人の都合で特別扱いされて行われるオリンピックを本当に生徒たちは観戦したいのでしょうか。

因みに前の東京オリンピックでも感染者数の少ない競技では生徒たちが教育の名の下、会場に招かれ、オリンピックの見栄えをよくするのに利用されました。
このようなことはよくあることみたいで、今回も同様の理屈でしょうが、前回と違い今回は非常時です。
これもオリンピック関係者によるエゴと思わずにはいられません。

オリンピックをするくらいなら、先ず、生徒たちに当り前の学校生活を取り戻すことに力を入れてほしいのではないでしょうか。
生徒たちは立場が弱く、自分たちではどうにもできないことを悟っています。
「コロナだから仕方ない」と言いつつ現状を受け入れ、厳しい学校生活にも耐えています。
オリンピック会場に行かされる当の生徒たちの気持ちはどこに行ったのでしょうか。
全く考慮されていない。
日本の教育は国の道具であるのかもしれませんが、「人を育てる」と考えるならば、先ずは彼らのことを考え思いやる教育であってほしいです。

保護者としては、まだコロナ禍も終わっていないのに、学校の課外授業でオリンピックだからと言って密な所に自分の子供を送り出すのは必ずしも賛成という訳ではないでしょう。
政府は「安心安全のオリンピック」と言っていますが、その根拠も説明も十分ではなく、親としては感染が心配でしょう。

いくら生徒には重症リスクが低いからと言っても(今流行中のインド株など新しいコロナウイルスは小学生でも感染力が高いとか)、実際に多くの学校でクラスターは発生しており、本人が感染しなくても集団でいれば当然濃厚接触者として生活に制限がかかります。
また、生徒が感染し本人が発症しなくても、ウイルスを家に持ち帰る家族が感染発症ということも考えられます。
この場合、教育委員会はどのように対処し責任を取るか明確ではありません。

オリンピック観戦にはワクチン接種も義務付けられているようですが、生徒たちは年齢が達していないためワクチンは受けられません。
無防備なままで、コロナウイルスの渦中に飛び込ませるのでしょうか。

また、会場への移動は公共交通機関を使わなくてはいけないようで、ここでも多くの人と接触しなくてはならず、感染の可能性があります。
(貸し切りバスはオリンピック選手や関係者が移動に使うから生徒の分はないということでしょうか。)
しかも、会場は混雑が予想されるため、一駅前で降りて歩いて移動しなくてはならないようです。

更に、道中も含め観戦には多くの学校関係者でない人たちがいっぱいでごった返すそんな中、一人の教員が何十人もの生徒を管理することができるのでしょうか。
しかも、引率の教員数にも制限があるようで、保護者の引率はありません。
限られた人数で何百人の生徒を数人の教員が猛暑の中、混雑している電車の中、導かなくてはいけません。
時期的に「熱中症」の危険性が高いにもかかわらず、持参できる飲料は750ml。
多くの生徒が熱中症になった場合、学校が対処できるのでしょうか。
集団感染に加え、熱中症と、もしもの時は学校が責任を取らされる(政府はご存知のように責任逃れに長けていますから)ことになるでしょうから、現場の先生としても「オリンピック観戦」は歓迎できる学校行事ではないはずです。

学校としても本音はやりたくないのでしょう。
そして、多くの保護者も子供を参加させたくないでしょう。
しかし、やらざるを得ない。
休ませると欠席扱いになるから、子供を危険にさらしても参加せざるを得ない。

果たして、これは正しい教育の姿なのでしょうか。

申し訳ありませんが、ちょっと本日は長くなってしまったのでここまでとします。
実際に生徒に聞いた話も書こうと思っていたのですが、また別のニュースで書きます。
皆さんも現状をよく知ってほしいと思います。
今の政府はあまりにも信用できず頼りない。
万が一のことが起こって後悔しても遅いのです。
子供のために何が本当に良いことなのかよく考え、皆さんでしっかり判断してほしいと思います。

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