塾長ブログ

2021.08.18

緊急:またパラリンピック観戦に生徒を動員させようという動きが出ています。一部の政治家の野心や体裁のために子供たちを危険にさらすな!!!

 葛西TKKアカデミーのニュース

緊急:またパラリンピック観戦に生徒を動員させようという動きが出ています。一部の政治家の野心や体裁のために子供たちを危険にさらすな!!!

東京オリンピックは一部、有観客で行われました。
バブル方式で安心安全と言っていた政府ですが、当初の指摘通り外部との遮断はできず、500人以上の感染者を出しました。
一方、日本の現状を見ると全国的にコロナウイルスの感染が爆発的に増え、専門家も制御不能の災害レベルという状態、医療も重傷者以外は自宅療養という政府からのメッセージ(これは完全に政府が国民を見捨てたと捉えかねない)が出るほど危機的状況です。

このようにオリンピックで約束された安全安心は守られず(政府は想定内だから問題なしというが、想定内というならきちんと対策を取って一人も出さないようにすべきでは?)、国内の状況も明らかに悪化しているのに、オリンピックでなされなかった学校連携観戦プログラムは行われることが決定されました。
パラリンピックは全会場無観客とオリンピックよりも観戦を制限しているにもかかわらず、この決定は理解に苦しみます。

学校行事や部活動も未だもとに戻っておらず、日々の学校生活もまだ不自由な状態なのに、なぜパラリンピックの観戦をしなければならないのか。
県をまたぐ移動は控えるように、お盆の帰省はしないように、不要不急の外出はしないようにと言いつつ、政府が行うパラリンピックは観戦に行きなさいとは、全く矛盾であり、きちんと整合性の取れる説明が求められますが、これまでのようにまともに答えることなく、うやむやなまま実行するのでしょうね。

学校連携観戦プログラムについては、観戦は近隣の学校に限り、専用の送迎バスを用意するなど最大限の安全を考慮して実施するようです。
でも、これまでの経緯から考えて、この最大限の安全を信用できるでしょうか。

「保護者の意見を踏まえ、自治体、学校設置者が希望する場合、新型コロナの安全対策を講じた上」という条件が付いていますが、結局、最終的な決定は学校長が行うことになるようで、この文脈であれば万が一のときの責任は学校になるのでしょうか。
逆に言えば、「やろう」という号令は政府が出すものの、もしもの時の責任は取らないという風にも捉えられます。
オリンピックのときと同じです。
真剣に子供たちのことを考え、現状をしっかり把握すれば、このような決定につながる話し合いをすることさえナンセンスだと思うのですが、責任を持たないということは人間をここまで軽薄かつ軽率にするのでしょうか。

ここで決定は学校長にゆだねるという形式になっていますが、オリンピックのときと同様に政府が学校連携観戦プログラムを決定しているのに、学校長に不参加の決断ができるかどうか怪しいです。
加えて、これもオリンピックのときと同じですが、熱中症の危険もあるこの時期に、コロナ対策もしつつ熱中症対策もしつつ、限られた人員で(恐らく担任のみで、政府から人員が派遣されることはないでしょう)生徒たちの安全を保障できる引率ができるのか。
年齢制限でワクチンも打てない生徒たちに集団での外出をさせて大丈夫なのか。
今は流行っているデルタ株は感染力が強く若い世代の感染者も多く、さらにオリンピック中に五輪関係者から持ち込まれたというラムダ株(これが公になったのは五輪後で、隠蔽の疑いがある)は、海外では多くの子供たちが感染し死亡者も出ているそうなので、これまでのように子供たちだから大丈夫という理論は通用しないそうです。
そして、万が一感染しても病院はもう新規の患者を受け入れられる状況になく、中等症でさえ自宅療養しろというありさま。
そんな、状況で自分の子供をパラリンピックに行かせたいという親がいるのでしょうか。

今回の決定は、一都三県知事から要請があったからだそうですが、知事の要請は住民の希望を代弁してのものなのでしょうか。
個人的な政治的野心、自分を少しでも良く見せようと体裁を整えるためだけのものではないかと疑っています。
無観客の決定をしておいて、空っぽの会場では見た目が悪いから子供たちを入れるのでしょうか。
常識的に、これほどコロナの猛威の中でパラリンピックを実行することでさえ信じられないのに。
「共生社会実現のために子供たちに観戦させてあげたい」という言い分ですが、うさん臭くて仕方ありません。
平時ならいいですが、今は非常時ですよ。

現在、甲子園で高校野球が行われていますが、これを参考に対策を立てていくとも言っています。
でも、現に甲子園ではクラスターが発生し、高校生も集団感染し試合を辞退しなくてはならない野球部が出ている事態が発生しています。
つまり、これでは生徒たちを守れないということです。
それを知ってか知らずか、高校野球を持ち出し自分の主張を正当化しよう知事の発言にはあきれてしまいます。

そうでなくても、いつどこで感染してもおかしくない毎日にびくびくしながら暮らしているのに。
選手の活躍を見て感動してほしいなら、家のテレビでも十分じゃないでしょうか。
会場に行っても、遠くから豆粒みたいな選手を見るのに、いかほどの感動があるのか。
そして、職業柄、当事者である生徒と関わっている私の見解では、彼らの大半は冷めており、オリンピック・パラリンピックに今はさほど興味を持っていません。
このようなことを鑑みても、政府の発言は国民の意思を反映しているとは思いません。
むしろ逆です。

今回のコロナ禍で政府が全く国民を守ることを優先せず、自分の関心のみ固執する姿が見られました。
そして、対策は結局、「国民一人ひとりが自分の力でやってください」でした。
これならば何のために政府は存在しているのでしょうか。
権力を与えられた者は、その権力を自分や身内のために使うのではなく、全体の福祉のために役立てるものではないでしょうか。
今の日本政府は近代国家の政府とは思えません。
そして、国家的危機であるこんな状況においてさえ、まだ、権力者の個人的思惑のために多くの国民を犠牲にして何も感じていないように思えます。
そんなものためにに、我々の未来である子供たちを危険にさらすことは断固反対です。

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