塾長ブログ

2022.03.03

高校の勉強についていけないときの対策

高校の勉強についていけない原因とその対策(その二)

高校に入ると勉強の内容、量、スピード全てが中学とは比べ物にならないくらい増え、入学したてのときはショックを受けることでしょう。
本当に自分がついていけるのか不安になり、ちょっと分からなくなればあっという間に置いていかれる。
中学のときにそれなりに勉強ができた生徒は特に、授業の違いに驚き愕然とすると思います。
そして、ここで手を打たないとどんどん落ちこぼれてしまうのは分かっているけど、どうしていいか分からない。

前回、「高校の勉強についていけなくなる原因」に焦点を当て議論しました。
今回は、自分がついていけていないと感じたときに、どのような対策が取れるか考えてみたいと思います。

高校の授業についていけないときの対策

前回話した原因に基づき対策を考えてみましょう。
高校と中学では、その学習内容も大きく違います。
単に学習内容が難しくなっただけでなく、学ぶ量が大幅に増え、授業の進行スピードも大きく違います。
中学のときのようにテスト一週間前から始まるテスト期間だけ勉強したり、ましてや前日の一夜漬けが通用するほど甘くありません。
このような短い期間だけの勉強ではテスト範囲をカバーできないのです。
だから、高校に入ったら学校での授業はもちろん、家庭学習の考え方も変えないといけません。

1.とにかく書く、後でまとめる

授業中は、黒板に書いてある事柄だけでなく、先生の発言も一言一句逃さぬようにノートにメモしましょう。
とにかく書くことが大切です。
よく授業中何もせずただ聞いているだけの生徒がいますが、高校に入ると学習量が多いので、ノートを取らないと習たことを忘れてしまいます。
おすすめは授業用のノートを作り、どの教科もひとまとめに全てこのノートに書くのです。
そして、家に帰って授業で書いたことを、各教科のノートにまとめます。
こうすることで、授業中はノートのレイアウトなど気にせず書くことに集中できます。
書くということは板書や先生の発言を聞くということで、書きながら頭の中で内容を反芻することでより深く内容が脳裏に刻まれます。
そして、各ノートは文章を書くというより、キーワードをメモしてそれを矢印や記号、四角や丸で囲ったりして、図式的にまとめます。
これらの記号や線引きはある程度自分の中にルールを決めて、いつどの記号を使うか決めておくといいです。
同様に色もふんだんに使うと、より視覚に訴えられるので見やすく、後で見返したとき分かりやすくなります。

そして、もう一つポイントを上げるなら、見開きノートの右側は何も書かないということです。
学校のノートをまとめた後、問題集や教科書、テストの問題に取り組むと思います。
できなくてもすぐに理解できた問題はいいのですが、少し手間取った問題はノートの右側に書いて、解説も自分で書くとより一層分かりやすくなります。
英語なら文型や単語、数学なら方程式、社会なら地理的関係など、空いたスペースを自由にそして上手に使って、自分なりに分かるようにしましょう。
右ページの空いている所に関連した問題や追加の学習事項を書いてください。
あききれなくなれば、付箋を貼ったり、ノートを切って貼り付けたりしてもいいです。
(この点を考慮するなら、ルーズリーフが使いやすいかも知れません)
こうしておけば、個々に書いてある問題は自分ができなかった問題ばかりで、その解説も丁寧に書いてあるから、テスト前にこのノートを見れば自分のできないところだけ勉強ができるという訳です。
つまり、自分専用の参考書を作るということです。
これで日々の復習とテスト対策はかなりバッチリです。

もちろん、必ず出されると分かっている課題のワークや問題集はテスト前まで待つのではなく、習ったらその日に該当箇所をやって、必要とあらばノートにまとめましょう。

また、注意点としてはノートまとめをためないことです。
その日のうちにまとめるのが最善です。
どうしてもできないときは、遅くとも週末にはきちんとノート整理をしましょう。
それでもノートがたまって追い付かないときは、一層のことそれまでのノート整理は諦めて、その日から新たにノート整理をしてください。

ノートは勉強の要。
最初のうちは大変かも知れませんが、慣れてくると苦痛ではなくなるので、ぜひ試してみてください。

2.スケジュールを作る

高校の授業は予習復習が前提になっていて、学校の先生は「生徒は予習復習して分かっているもの」として授業を進めます。
分からない生徒のために、いちいち授業を中断したりはしません(そんな暇がない)。
前回も述べたように、中学と高校では勉強に対する考え方を大きく変えないといけません。
つまり、中学のままのやり方では当然ついていけないということです。
だから、学校の授業だけでなく、毎日の家庭学習もしっかりとしないといけません。
そんな時に、その場の気分でやっていてはいつまで経っても勉強を始めることは困難でしょう。
ついつい「後10分、後5分」などと先延ばしにして、気づけば深夜で寝ないといけないということになると思います。

そこで家庭での過ごし方を時間ごとに決めてスケジュールを作るのです。
この時、自分一人でスケジュールを作るのではなく、家の人と話し合いながら、家族全員が合意をするということが大事です。
そして、出来上がったスケジュールは家の誰もが目につくところに貼り、視覚化を図ります。
それを共有することでお互いに注意しあってスケジュール管理ができるので、より実効性が増します。
また、勉強の時間だけでなく、その他の娯楽の時間なども決めているので、「今、勉強しようと思ったのに」ということもなくなります。
親は「今勉強の時間だから勉強しなさい」と堂々と言え、「今はゲームの時間だから勉強はしない」と子供もはっきりと主張できます。
自分で決めたスケジュールなので責任も持たないといけません。
遊びと勉強のメリハリをつけることで、勉強のストレスも緩和されます。
もし、スケジュールがうまくいかないときは、また家族で話し合って新しいスケジュールを作ってください。

こうして勉強に最適な家庭での過ごし方が身に付けば、毎日の勉強も苦痛ではなくなります。

3.勉強が難しく分からないときはすぐに聞く

何度も言うように、高校の勉強は少し油断すればあっという間に置いていかれてしまいます。
だから、予習復習で分からないところがあれば、そのまま放置せず、直ちに学校の先生や分かる友達に聞いて解決しましょう。
「これくらい」というのが積み重なると、すぐに手遅れになり取り返しがつかなくなります。
塾の先生に行くのも良い手です。
最近はインターネットなどで調べられるかも知れませんが、そうやって時間をかけるくらいなら人に聞いた方が早いかも知れません。
それぞれの環境や好みもあるので、「こうすればいい」とは言い難いですが、「分からない」と思ったらすぐに解決しないといけません。
葛西TKKアカデミーも協力しますので、頭の隅にでも留めていただければと思います。
必要ならば、例え遠回りに思えても中学、小学の内容まで戻ることも重要です。
勉強は積み重ねなので、わららなくなったところまで立ち返って理解するのが基本です。

4.達成感を味わって自信をつける

先ほどの点と重複するかも知れませんが、高校の授業が分からなく、「ついていけない」と感じたとき、絶望して「自分には無理だ」と諦めてはいけません。
これまでも多くの高校生が同じ境遇を経験し、その多くが何とか頑張って卒業しているで、「他の人ができるのなら自分もできる」と自信を持ってください。
こうして自分を肯定することは、その後の勉強に対する姿勢にも大きな影響を与え、最後までやり抜く原動力になります。
ただし、経験の少ない生徒には、ダメかも知れないという不安が大きく、また、そちらの方が勉強しない言い訳になって楽だと感じる人もいるでしょう。
でも、その場しのぎの逃げやごまかしは、結局最後には自分が困るだけです。

では、自分に自信を持たせるにはどうすればいいのでしょうか。
「できた」とか「分かった」という経験を積むようにしましょう。
いきなり大きな目標ではなく、手の届きそうな小さな目標をたくさん作り、それを一つ一つこなしていけば、最終的には大きな目標も達成可能です。
教育の世界では「α+1」などとよく言います。
次の目標があまりにも大きければ、本人の能力を超え達成が難しくなる。
でも、簡単すぎれば、本人の力が伸びないので意味はない。
「現在の本人の持っている力(α)」に「+1」するくらいが丁度いいということです。
何をやってもダメな時は、例え「+1」ではなくても、一番簡単な問題集をやって「自分はできる」という経験をさせてから、「+1」の問題を解くのもいいでしょう。

5.他の人に教えてもらう

特に理性の発達が十分でない子供は、気分やイメージで勉強に対するやる気がなくなります。
「先入観」で本人の思い込みの部分が大きいですが、実は生徒にはこれが大きな問題になります。
「この先生からは学びたくない」「この先生は何を言っているのか分からない」と一度思い込んでしまえば、いつまで経ってもそれがぬぐえず、「先生が嫌いだから勉強しない」というある意味身勝手な論法に陥ってしまう生徒もいます。
学校の先生は基本的に一年は変わることがないので、一度このようになってしまえば、一年間分からないままになってしまうかも知れません。
勉強に一年間の穴ができてしまえば、これを埋めるのは至難の業です。
話をして、その先入観を取り除き、生徒がその教科にまい進してくれればよいのですが、そうでない場合は思い切って、学校の授業は仕方ないから受けて、同じ内容をもう一度別の人に教えてもらうのも一つの方法です。
友達でも他の先生でもいいですが、そんな都合の良い人が見つからないときは、塾も考慮に入れてください。
その時は葛西TKKアカデミーに相談していただいても結構です。

6.一緒に悩む

人間は意味の分からないことには努力したがらないものです。
それは自分の努力が無駄になるのを恐れるから(そもそも無駄になるかどうかは本人次第なのですが)。
だからよく「どうして勉強しなくてはいけないの」なんて聞く生徒がたくさんいます。
純粋に意味が分からず知りたいだけの生徒もいれば、この根源的な問いは大人も答えるのが容易でないことを知って、それを盾に勉強しない言い訳にしようという生徒もいます。
いずれにしても、大事なことは本人と真剣に向き合い、一緒に悩み、時には自分の経験を話したりして、お互いに意見を交換することです。
自分の考えの押し付けはいけません。
相手の意見をよく聞きながら、「自分だったらこうするな」「こういうのはどうだろう」「こうだったらどうなるかな」などの問いかけの言葉を使いながら、最終的には本人が自分なりの答えを導き出せるようにしてください。
この手の問いには明確な正解はないので、一緒に話しているうちに自ずから解決してしまうこともあります。
こうして胸のつっかえが取れれば、本人も安心して勉強に励むことができるでしょう。
話し合いがうまくできないようであれば、葛西TKKアカデミーがお手伝いします。

「勉強の意義が分からない」からと勉強の全段階で止まってしまうと、いつまで経っても勉強はできるようにはなりません。
勉強は基本的に「やればできる(もちろんできるまでの努力の量は人によって違いますが)」ものなので、一刻も早く解決して、本人が勉強に取り組めるようにしてあげましょう。
いつまでも、ここで引っかかっていると、学校の勉強からどんどんおいていかれます。

高校で勉強についていけなくなったときの対処法を述べました。
やり方はいろいろあります。
もちろんこれ以外の方法もあります。
上手くいかないとき、困ったときは気軽に葛西TKKアカデミーまでご相談ください。

「勉強についていけないな」と感じたら早目の対処が一番です。

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