塾長ブログ

2022年06月

2022.06.04

SNSで受験勉強の英雄になろう!

SNSで受験勉強の英雄になろう!

現代の子供の勉強における大きな議論に「スマホ問題」があります。
確かに連絡を取ったり、調べものをしたり、息抜きや余暇に便利なのですが、実際には勉強の妨げになっていることが多いようです。
国際機関のWHOがゲーム依存症を現代の病として認知するほど事態は深刻ですし、「スマホ依存症」という言葉も聞かれるようになって久しいです。
他にもSNSをしながらの勉強がどれほど勉強にマイナス効果をもたらすかという研究や、スマホを使った調べものが本当に学習の役に立っているのかという研究は山ほどあり、その多くが負の影響を指摘しています。

実際に多くの家庭で子供がスマホを手放せなく、勉強が十分にできないという声もたくさん聞きます。
そういう場合は話し合いでスマホのルールを決めるのが一番なのですが、これもなかなか難しい。
理由の一つはスマホが本人一人のものではなく、友達をはじめ多くの人間とつながっている点があげられます。
多くの人が関わっているのだから、一人を規制するだけでは難しいという訳です。

そこで今回は、特に受験を控えた生徒とその家庭へのご提案です。
この多くの人(時には不特定多数)とつながっているスマホの特性を生かして、受験勉強に役立てようというお話です。

道具は使いよう

「スマホ」は道具であり、上手く使えば我々の生活をこれまでにないほど豊かにできます。
しかし、スマホを上手に使いこなすことができず、反って不利益をもたらすことも多々ありま多々

この新しいツールはまだ社会としても適切な使用が定まっておらず、大人でさえ間違った使い方をして困った状況に陥ることがあります。
ましてや、人生経験も浅く、精神的にも理性的にも未熟な子供たちが、スマホを的確に使いこなすことはとても困難です。
「道具は使いよう」とはよく言ったもので、スマホ自体は良くも悪くもないのですが、要は使う人間の問題ということです。

そこで、この「スマホ」のSNS機能を上手く使って、「受験勉強の英雄」になり自分だけでなく、友達の受験生もやる気にさせる方法を考えます。

実はみんなもスマホを手放したい、でも手放せない

学年が上がり、いよいよ入試が迫り本格的に受験勉強をしなければならないときに、「スマホ」が手放せず勉強が文字通り「手につかな」生徒がたくさんします。

「勉強を始める前にちょっとゲームをして、気分を上げて勉強しよう」と思って、数分間ゲームをしてから勉強するつもりが、「あと少し、あと少し」とあっという間に一時間、二時間過ぎてしまい、もう寝むくなって「明日からやろう」と誓いつつ、あくる日も同じことを繰り返す。

机に向かって勉強を始めると、友達からLINEがきて返信をする。
「よしやるぞ」と本を開くと、また別の友達からLINEがきて返信をする。
そのうちLINEが盛り上がり、着信返信で勉強が進まず、合間に何とか勉強したことも、後で振り返ると何も残っていない。

このような経験をしたことのある生徒は本当にたくさんいます。
勉強をしなければならないのは分かっているが、スマホを置いていると一向に勉強ができない。
でも、そうかと言ってスマホを消してSNSを遮断すると、その間に何が起こっているか気になってしまう。
一種の中毒症状のような感じですね。
実際に、今の生徒にはLINEなどのグループアカウントはとても重要らしく、返事をしないとそのグループからのけ者にされたり、いじめの対象にされたりするのを恐れています。
本当の友達とはそのようなものではないのですが、人生経験の浅い彼らにはこの不安と恐怖は非常に耐えがたいもののようです。
だから、誰も「スマホ」を離せないのです。

「このままスマホを傍らに置いておいては、受験勉強ができない。だから何とかしないといけないのだが、そうすると友達を失い、グループから攻撃されてひとりぼっちになってしまう。毎日の学校生活が、いじめられて嫌なものになってしまう。」
こうして子供たちは受験勉強とスマホの間で悩み苦しむのです。
我々が子供の時にはなかった問題で、彼らにはある意味、不幸な時代になってしまったと言えるかもしれません。

このような心理は本人だけでなく、実は他の生徒も同じように感じているのです。
「スマホを何とかしたいけど手放せない」
「勉強しないといけないのは分かっているけど、それでSNSを断つと仲間外れにされるんじゃないか」
「みんなもLINEをやってあまり勉強していないみたいだから、きっと自分も大丈夫」
最初の二つは受験勉強のため何とかしないといけないのに、行動する勇気やきっかけが無くて動けないことを表しています。
最後のは、受験勉強をやっていない自分に対して言い訳をして、自己正当化を図っています。
こうやってグループ全体がお互いに甘えて勉強しないまま、みんな道連れとなって受験を失敗するのです。

君が最初の一人になろう

このようにスマホは子供自身も何とかしたい問題なのです。
だから、誰かが動き始めないといけません。
勇気を出して、この最初の「誰か」に是非なってほしいと思います。

やり方は簡単です。
SNSに「受験勉強があるから、自分は18時以降はスマホの電源を切る!」などと、みんなの前で宣言すればいいだけです。
こうしてみんなに知らしめて自らの退路を断つと、もう前に進むしかありません。
時間になったら電源を切って、実行します。
最初は難しいかも知れませんので、その場合は親が声を掛けてください。
スマホの時間が無くなれば、勉強の時間が増え、スマホを気にする必要もなくなるので、勉強により集中でき効率も上がります。
いろいろ心配はあると思いますが、やって慣れてしまえば意外と快適に勉強ができます。
「そんなことすれば友達をなくすのでは」と思うかも知れませんが、それでなくすようではその人は本当の友達ではないですし、今後の人生で新しい友達はいくらでもできます。
少なくとも学校に行けば会えるのだから、問題はありません。

このように「宣言」で受験生の自分に利点が生じると同時に、この「宣言」は友達をもスマホの呪縛から解き放つきっかけを作ります。
「宣言」を見て「あの子がやるなら自分も同じように受験勉強をしなくては」と考え、同様にスマホを切って勉強に励むでしょう。
先ほど互いに甘えてみんな道連れで受験に失敗すると言いましたが、それと反対のことが起きるのです。
他の人がするなら自分も勉強しなくてはと頑張り、お互いに励ましあい、分からないときは助け合い、勉強がより高度になっていくのです。
こうしてみんなが合格すれば最高ですし、みんながwin-winの関係になって友達としても意義が出てきます。

こうして一人の勇気ある「宣言」が自分のみならず友達も救う、まさに「受験の英雄」の誕生になるのです。

さらにSNSを使って、友達と受験勉強を促進させよう

さらにSNSを上手く使って、受験勉強をより推し進める提案を一つしましょう。
それは毎日の自分のした勉強(書き込んだワークやノート)を写メに取りSNSに毎日アップすることです。
このように自分の学習記録を取り、多くの人の目に触れるようにすることで、自分の努力を明確にし頑張りを実感できるので、自分に対する勉強の自信につながります。

また、人に見てもらうので、やらなくてはという義務や責任感も生まれるでしょう。
その上、自分の勉強を公に開示する別の効果として、友達の勉強の促進剤にもなるという点があげられます。
「あいつはこんなにやったのか、自分も頑張らなくては」と言った感じです。
お互いの頑張りが見えることによって、いい意味でのライバル心に火がつき、自他ともに学力が上がることが期待できます。

スマホというのは我々が彼らの年頃にはなかった、新しい現代に特有の現象です。
有効な活用はまだ広く確立していません。
しかし、スマホが道具である以上、良くするも悪くするも使う人次第ということは言えます。

そこでスマホを利用して、受験勉強に上手くいかせないか考えてみました。
いかがでしょうか。

しかし、まだ成長過程にある子供が自分だけでうまくやれるかというと不安はあります。
だからこそ、周囲の大人が上手に接し支える必要があります。

こうしてスマホをチャンスに勉強の輪が広がれば、来年の春にはみんなが笑って新年度を迎えることができるでしょう。

入試まで後9ヶ月を切っています。
頑張ってください。
受験でお困りの方は遠慮なく葛西TKKアカデミーまでご相談ください。

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