塾長ブログ

2024.02.24

今週は都立高校の入試がありました!簡単に総評してみます(国語・数学)

 

今週は都立高校の入試がありました!簡単に総評してみます(国語・数学)
2月21日㈬は東京都都立高校の入学試験が行われました。
最終応募状況によると、全日制では約3万人の募集に対して、約4万2千人が志願し、全体の倍率は1.38倍だったそうです。
この辺りでは、城東が1.81倍、江戸川が1.62倍、深川が1.58倍、東が1.38倍、本所が1.96倍、小岩が1.59倍、紅葉川が1.45倍と中堅以上の高校で軒並み全体の倍率以上となり、かなり激戦となりました。
本当の意味で実力を試される試験になったように思われます。

そこで都立高校入試の学力検査を各教科ごとに簡単に振り返り、総評を述べたいと思います。
今回は国語と数学を見てみます。

国語

大問1、2の漢字の読み書きですが、特に難しい読み書きを求める問題ではなく、個人的印象としては例年より簡単だったような気がします。

大問3は物語文になります。
よくある青春群像劇で、ドラマや映画にも取り上げられそうな場面だったので、読んで情景を想像するのは難しくはなかったかと思います。
登場人物が多いので、会話や行動が誰のものかきちんと把握する必要がありますが、物語の流れとしてはオーソドックスなものなので、分かりやすかったのではないでしょうか。
問題も、文の表現に関する問題、登場人物の様子や心情を問う問題とよくあるパターンの問題なので、過去問などで解
き方をしっかり理解している受験生なら解けたと思います。

大問3は論説文です。
「人の三項表象の理解」というテーマで聞き慣れない言葉だから難しそうに思えますが、それは本文にきちんと説明がありますので、それを正確に捉えることができれば理解は容易です。
言葉のイメージに惑わされないで、素直に本文に従って理解してほしいです。
一度「難しい」と自分で思ってしまうと、それ以上の思考が妨げられ、本当は解けるはずの問題も解けなくなってしまうので注意してください。
これは他の教科でも同じです。
文の意味を聞く問題、段落の文章内での働きを問う問題、筆者の意図を読み取る問題、そして最後は恒例の200字作文。
これもいつもと同じ問題形式です。
したがって、過去問などから出題パターンを理解し対策を講じてきた受験生なら、比較的よくできたと思います。

大問5は古文を使った対談の問題で、こちらもいつもの通りです。
AB二つのパートから頼政の歌の示し方の特徴を聞く問題、言葉の説明を問う問題、対談中の人物が対談の中で担った役割に関する問題、原文の中から特定の言葉を見つける問題、そして最後は文法の問題でした。
こちらも例年と変わりないもので、これまでの出題に触れていれば、解き方は見つけやすいものだったと思います。
特に最後の助詞「が」の用法は文法問題でよく聞かれるものなので、そのことを理解して準備していれば難しくはなかったと思います。

全体として例年通りで、出題パターンも特出して変わったものもないので、これまでの問題をしっかり分析し、解き方を理解していれば高得点が狙えたと思います。
以前から述べていますが、国語は解き方が分かれば非常に簡単な教科なので、受験生の皆さんは是非国語を得点源にしてほしいと思います。
今回は恒例の200字作文以外に記述問題がなかったことも、国語の得点が取りやすい一因になると考えます。
文章問題を見ただけでやる気が削がれる受験生が多いですが、そんなイメージで自分を窮地に陥れないようにしてください。
特に国語は文章を正確に丁寧に読み取れば、取りやすい問題が非常に多いです。
普段から文章を読んだり書いたりすることに慣れましょう。

数学

大問1はいつものように計算など数学の基礎的な力を問う問題。
データの問題がよく出されますが、今回は出題頻度の少ない「箱ひげ図」が出たので、答えられなかった受験生も多かったのではと想像します。
学校でもあまり深掘りしないことが多いので、苦戦したのではないでしょうか。
しかし、箱ひげ図の仕組みを正しく理解していれば、問題自体は難しくないと思います。
角度の問題は円周角を分かっていれば解けたと思います。
作図も込み入った問題ではなかったので解きやすかったのではないでしょうか。

大問2は文字を使って要素を表現し、それを式を使って説明する問題で、こちらも例年通りでした。
解き方のパターンも、この手の問題が分かっていれば、いつものように解くことができたと思います。
問題自体は難しくないのですが、このような説明する問題は最初からできないと思い込み捨ててしまう受験生が多いので、そのような思い込みはやめましょう。
やり方が分かれば本当に簡単なので、受験勉強でも敬遠することなくチャレンジしてほしいです。
数学の得点源にできる問題だと思います。

大問3も例年通りグラフの問題です。
こちらも関数の基礎的な問題で解きやすかったと思います。
最後の問3の問題もいつものパターンで点Pの座標を文字で置いて各座標を文字を使って表せば各三角形の面積を利用した方程式で座標は解けたと思います。
こちらもいつものパターンですし、問題のひねりもないので解きやすかったのではないでしょうか。

大問4は平面図形の問題で、こちらもいつも通りです。
文字を使って角度を表す問題、図形の証明問題もいつも通りです。
最後の問2②の問題は相似を利用して辺の比を答える問題です。
このような問題はこれまでもあったので、過去問をやりこなしている受験生はある程度は解けたかも知れませんが、難易度は高かったと思います。
大問4の最後の問題が難しいのはいつも通りなので、想定内と言えはします。
ここは自分の実力と目標校のレベルなどを鑑みて、やるか捨てるか選んでもいいでしょう。

大問5は空間図形の問題で、これも例年通りです。
しかし、今回の問題に関しては問1、問2共に非常に簡単だったと思います。
毎年大問5(特に最後の問2)は難しい問題なので、多くの受験生は問題を解く前からあきらめてやりません。
時間配分等考えて、解けるか分からない難問に時間をかけるより、解ける問題に時間を割いて確実に得点に結びつけるという作戦で、これ自体は全く悪い方法ではありません。
むしろ賢いくらいです。
しかし、今年度に関しては、これまでにないくらい簡単な問題だったので、問題を読みもせず捨ててしまった受験生はもったいなかったと思います。
この辺は出題者との心理戦ではありますが、このようなこともあるので、問題を見もしないで諦めるのはやめましょう。
よい教訓です。



このように国語と数学に関しては、難易度はいつも通りかやや易化したように感じます。
しかし、受験は相対評価なので、問題が簡単になれば平均点も上がるので、得点が上がったからと言って合格が近づいたとは言えないことに注意してください。

しかし、受験勉強で過去問をしっかり解いて、これまでの出題の傾向と解き方のパターンを理解していれば高得点も狙えたのではないでしょうか。
中には想定外に簡単な問題もあったので、どの問題も自分の勝手なイメージで毛嫌いするのではなく、冷静に客観的に考えて解けるかどうか見極めてください。
これが合格するコツの一つです。

今回は国語と数学について述べてきました。
引き続き残りの教科に関しても議論したいと考えています。
お楽しみに。

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