塾長ブログ
2022.02.16
勉強嫌いになったときはどうすればいいのか
以前、子供たちが勉強嫌いになる原因について探ってみました。
今回はその続きで、各々の原因に対してどう対応すべきか考えてみたいと思います。
一番いいのは「勉強嫌いにさせないこと」
「勉強嫌い」は一度なってしまうと、それを直すのは非常に難しいし、どんどん広がり勉強すること自体ができなくなってしまいます。
だから、一番いいのは「勉強嫌い」にさせないこと。
つまり、周囲の人間が気をつけて、子供たちが「勉強嫌い」なりそうなときに手を打つのがいいのです。
「勉強嫌い」に関しては治療療法より予防療法の方が簡単ですし、費用も掛からずに済みます。
この予防という点については、また別の機会にお話しようと思います。
しかし、多くの家庭ではこれができず、「何とかしなくては」と思った時には、既に「勉強嫌い」になってしまっているのをよく見かけます。
それも早い段階なら直す方法もいろいろありますが、時間が経てば経つほど「勉強嫌い」が根深くなって、何をやっても焼け石に水になってしまうことがよくあります。
よって、後々のことも考えるなら、先ずは「勉強嫌い」にさせない、なってしまったら一刻も早く手を打って、「勉強嫌い」がひどくなる前に直す、というのが原則になります。
それぞれの「勉強嫌い」の原因に対する対処法
「勉強嫌い」の原因が生徒によって様々であるように、その対処法も様々で、「絶対にこうすれば大丈夫」というものはないということだけ理解いただきたいと思います。
よって、対処法がうまくいくかどうかは、はっきり言ってやってみないと分からないのです。
そして、一つの方法がダメなら次の方法を試すというやり方が基本になります。
もちろん、生徒の状況や環境によってある程度妥当性を見出しながら試すのですが。
だから、ここに書かれている通りやったけど上手くいくとは限りませんし、うまくいかないからもうダメたということでもありません。
1.原因が「分からない」
ちょっと注意してほしいのですが、これは「原因不明」という意味ではなく、勉強が「分からない」ことが原因で「勉強嫌い」になってしまうという場合です。
「分からない」ことが理由で嫌いになるのだから、「分かる」ようになればいいのです。
そこで、子供が「分からない」と言ったとき、きちんと教えて「分かる」ようにしてあげる。
教えるのは誰でも構いません。
本人が「一番教えてほしい」と思う人に教えてもらうのがいいです。
そうでなくても、学校の先生や友達から教えてもらって、本人が分かるようになれば問題ありません。
家庭では兄弟(いる場合)や親が教えてあげられればいいです。
子供が願っているのに、親が面倒くさがって教えないというのはいけません。
勉強が分からないままになるだけでなく、親に対する信頼も失います。
もし、忙しくてすぐに見てあげられないなら、その場で時間を約束して、その時間になったら必ず見てあげてください。
勉強が難しくて教えられないときは、一緒に教科書を読んで子供と一緒に勉強するのも一つの方法です。
一緒に勉強するうちに親も分かるようになるかも知れませんし、自然と子供も理解するかもしれません。
もし、練習不足や問題慣れしていないのが原因で分からないのであれば、ワークや問題集、参考書を購入して、それをやるようにするのもいいでしょう。
解答や解説を読んで本人が理解できればいいですが、そうでない場合は誰かがサポートしなくてはいけません。
それでも子供の「分からない」に対処できないときは、塾というのも選択肢の一つでしょう。
他の方法よりは確実性が高いと思われます。
しかし、費用の面では負担が大きくなります。
また、塾選びも大切で、本人に合った塾を選ばないと効果は薄いかも知れません。
いずれも「分からない」を放置しないですぐに対処することがポイントとなります。
「分からない」というのは、実は学びのチャンスであり、本人が悩み苦しんで頑張っているからこそ、分かったとき非常に深く記憶に刻まれます。
そして、この「苦しみ」を乗り越えて得た「できた」は、至上の喜びとなって本人に訪れます。
この知的喜びこそ、子供を「勉強好き」にする要なのです。
逆に、「分からない」を放置し事態がどんどん深刻になった場合は、もう気力もうせて「勉強を頑張ろう」とは思えなくなり、「自分はダメな奴で、やっても無駄だ」と自己肯定感も失えば、勉強自体を使用とは思わなくなるので、元の状態に戻すのはかなり難しくなります。
2.原因が「やっても結果が出ない」
いくら勉強してもテストでいい結果が出ないと、自分の努力が報われなかった事実に失望し、勉強に対する興味もなくなって「勉強嫌い」になるかも知れません。
自分の無力感に愕然とし、「自分はいくら努力しても無駄。能力が無いんだ」と思って、勉強をしなくなってしまうかも。
こんな時は自分の勉強法を見直してみるといいかも知れません。
自分の勉強方法は自分にとって正しいのか。
多くの場合、子供たちは教育のプロではないので、言われた通りの勉強法、もしくは自分の知っているたった一つの勉強法でしか勉強していません。
よって、新しい勉強の仕方をアドバイスしたり、一緒に分からないところを見直し、できない部分に集中した勉強をするのもいいです。
学校や塾の先生と相談してみるといいです。
当然、葛西TKKアカデミーもアドバイスできると思います。
時には小学校や中一まで戻って、もう一度習ったことの確認から始めてください。
「昔に戻るなんて面倒くさい」と思うかも知れませんが、「できる」ところまで戻ることで(積み重ねの教科は特に)最初の一歩が踏み出せれば、後は流れる水のように次々と分かるようになるかもしれません。
「急がば回れ」ですね。
また、目標を高く掲げ過ぎているのかも知れません。
いきなり高い目標を立てるのではなく、先ずは自分の手の届く範囲での目標を決めましょう。
そうすれば目標が達成できなかったということも減ってきます。
例え最終目標が非常に難しくても、そこへ到達するまでの時間と道筋を考え、それを細かく分けて区切りをつけることで、妥当で適当な小さな目標を作ってください。
それらを一つ一つ達成すればいつの間にか最終目標にたどり着いているという算段です。
注意しないといけないのは、目の前の目標をあまりにも安易にしてはいけないということです。
努力の過程で実力が付くわけで、簡単に届く目標ならあまり成長の役には立ちません。
後、計画を立てるとき、目標に届かなかったとき、周囲に問題を共有しいろいろ提案してくれる人がいると比較的うまくいきます。
ここでも塾や学校の先生、先輩が役に立ちます。
3.原因が「勉強を強要させられる」
特に思春期の子供はそうなのですが、「人に言われるとやる気がなくなる」ことがあります。
「自主的にやる機会を奪われ、自身のプライドを傷つけられた」、「人に命令され自分の意思がないがしろにされたことに対する反発心」が理由になるでしょう。
実は「やらされてやる」のは大きなストレスなのです。
「人に言われるのは格好悪い(この時期は特に人目を気にしますから)」となると、ますます勉強から遠ざかってしまうかも知れません。
「勉強しなさい」と言えば言うほど勉強が嫌いになる、という経験をしたことのある人は多いと思います。
かと言っていつまで経ってもやろうとしなければ、親としては言わざるを得ないのも分かります。
子供との心理戦となり、非常に大きな忍耐力を要求されるでしょう。
「どこまで子供の気持ちを尊重すればいいか」は、子供によって変わってくるので、親はしっかり子供を理解してあげる必要があります。
ここは言うタイミングの問題であると同時に言い方の問題でもあります。
「~しなさい」と命令形で言えば反発しがちになります。
「○○だけど~はどうする?」などの事実と結びつけた疑問形の方が子供にも解答権、自分の考えを言うチャンスが与えられるのでいいです。
このように誘導してあげた方が、子供たちも変にプライドを気にすることなく、勉強に取り組みやすくなります。
まだまだ「勉強嫌い」の原因に対する対処法はありますが、少し長くなってしまいましたので、今回はここでストップします。
また、引き続き『対応編』を書きますのでお待ちください。
繰り返しになりますが大事なことは、全員に上手くいく絶対の解決法はないので、大事なのは一つの方法がうまくいかないなら別の方法を試せるということです。
つまり、手数をたくさん持っている方が、どのような状況にも柔軟に対処でき、良い解決策にたどり着きやすいということです。
ここだけでなく、様々なところから子供の「勉強嫌い」に役立ちそうだなという情報を集め準備しておくと安心です。
よく分からないときは一人で悩まず、必ず誰かに相談してください。
自分だけでな気づけなかったこと気づけ、分からなかったことが分かるようになるかも知れません。
葛西TKKアカデミーも喜んでご相談に応じますので、遠慮なくご連絡ください。
2022.02.15
まじめにやっているのに成績が伸びないのはこんな落とし穴があるかも
勉強の基本の一つは、習ったことを復習し、繰り返す。
覚えるのに何度も繰り返す。
でも、そうやってまじめにコツコツ勉強しているのに、なかなか成果が出てこない。
人一倍努力しているのに、そしてノートもしっかり取って本当に模範的生徒なのにテストはいつも鳴かず飛ばず。
周りの人間ももどかしくイライラ。
そんなことはありませんか。
私もこのように不器用を生徒はたくさん見てきました。
きちんと勉強しているのにできないのはなぜでしょう。
ひょっとするとこれが原因かもしれません。
人間の記憶は「インパクト×回数」だから、普通は何回も繰り返しながら覚えたり、解法を身に付けたりします。
また、記憶は習った次の瞬間からどんどん曖昧になり失われていくので、早いうちに復習して習ったことを確認するのも勉強法としては理にかなっています。
では、何がいけないのでしょうか。
テスト効果
原因はいくつか考えられますが、今回はその中でも「アウトプット」という点に注目して考えましょう。
実はいろいろな研究で効率的な勉強をするには、「解き直し」をするのがいいと出ています。
よく覚えることを重視し、ひたすら頭に詰め込もうとしますが、頭に入ったものを実際にテストなどで使ってみることの方が大事ということです。
これを「テスト効果」と言います。
脳の仕組みはインプットよりアウトプットを重視しているそうで、ただ覚えるだけでは記憶には残らず、実際にアウトプットしてみて初めて定着するようになるそうです。
まじめにコツコツ頑張っているのに成績が上がらない生徒の勉強を見ていると、ただひたすら単語帳を繰り返す、ただひたすらノートに繰り返し書き綴る、ただひたすら教科書にアンダーラインを引くというような覚える作業ばかりに時間を割く人が多いです。
ところが、実際に問題を解いてみる、そして、間違った問題を解き直して全て解けるようになるまで繰り返すというようなアウトプットをする作業を増やすと効率よく覚えることができます。
「理論や内容だけ覚えていれば問題を解く練習をしなくてもできる」と言って、実際に解くのは手間で面倒くさいからやらない人がいます。
「問題を解いている時間が無駄で非効率」だと。
でも、人間はいくら頭で分かったつもりでいても、実際にやってみないとできないことが結構あります。
実際にやって、そこから自分の悪い癖など新しい発見をし、そこから学んで自分の能力を向上させ、経験を通じて学習を確かなものにする。
遠回りに見てもこちらの方が着実で、手間を嫌ってインプットのみに注力する方がかえって結果を出せないということはよくあります。
更に研究によると、全てを解き直すのと間違ったところだけを解き直すのとでは、記憶にはあまり差異がないという結果も出ています。
つまり、解き直しをするのは間違った問題だけでよく、できた問題まで繰り返さなくてもいいということが分かっています。
これはラッキーですね。
いつ解き直しをするのか
このように効率よく勉強をすれば、今までいくら頑張っても結果につながらなかった生徒も成績も上がるようになるでしょう。
解きなおしは勉強において重要な作業ですが、その中でも特に効果的なのがやはり定期テストなどの大きなテストの解きなおしです。
これらはわざわざ時間を取って公正な環境で緊張感を持って本気で取り組んだテストだからテスト効果は抜群なはずです。
テスト前の準備を含めた労力も考えると、せっかくそこまでやって臨んだテストを終わったからと、そのまま放置するのはもったいなさ過ぎます。
だから、私はいつも「テストの解きなおしをしましょう。」と強く訴えるのです。
最終決戦は入試、ここで勝てばいい!
これらの大きなテストそのものも大事ですが、生徒が最終的に結果を出さないといけないのは、やはり入試です。
長期的視点に立って考えるなら、例え定期テストで思い通りの結果が出せなくても、それを糧に自分の勉強を着実に身に付けていけば、最後に笑うのは自分です。
それこそが最終目標です。
だから、一喜一憂して終わりでなく、テストや問題集をやって終わりではなく、これらは実は本当の学びのきっかけのためにやっているんだと理解してほしいと思います。
勉強に限らず、スポーツでも仕事でも何でもそうですが、ただひたすら自分を追い詰めてやっても必ずしも期待した通りの結果につながるとは限りません。
もし、思った通りの成果が出ていないのなら、もう一度自分のやっていることを見直してみるのも大切です。
勉強法は一つではありませんし、人によって様々です。
上手くいかないときは必ず原因があります。
自分で考えてよく分からないときは、是非、葛西TKKアカデミーのご相談ください。
一緒に考え、より良い結果を出しましょう。
そのためには「やる気」は必要です。
それ以外はこちらで準備できますので、困ったときは気軽にご相談ください。
2022.02.15
”内申書”って何?何が書かれているの?
都立高校の入試も目前に迫ってきました。
大学受験も私立を中心に次々と試験が実施されています。
受験生の皆さん、これまで頑張った自分を信じて、自分の本来持つ力を発揮できるように祈っています。
受験する生徒や親御さんが特に気になるであろう「内申書」について述べたいと思います。
内申書はよく耳にすると思いますが、実際どのようなものかご存じない方が多いと思います。
お父様、お母様も自分の内申書を見たことがあるという人はほぼいないでしょう。
特に今回は高校受験に的を絞って、中学校が発行する内申書に何が書かれ、受験にどのように影響するかお話します。
内申書には何が書かれている?
ここから内申書について細かく見ていきたいと思います。
目にする機会はほぼないので、多くの人が漠然としたイメージでしか捉えておらす、噂など誤った情報で誤解があったりします。
内申書を正確に知ることは、受験を有利にするだけでなく、生徒たちの中学時代をどのように過ごせばいいのかを理解するうえでも重要です。
1.内申書とは
内申書(調査書)という言葉は知っていても、それが具体的にどのようなものか知っている人は少ないと思います。
「学校の先生にたてつくと内申書に書かれるから、おとなしくしていなさい」なんて言われたことがあるかも知れません。
内申書とは、先生が気に入らない生徒の言動をメモした閻魔帳のようなものなのでしょうか。
いいえ、違います。
内申書とは、受験生一人ひとりが中学校でどのような生活を送っていたか(課外活動も含む)を示す資料です。
基本的に中学校三年時の担任の先生が作成し、高校受験するときに受験校に提出します。
入学試験当日の成績に加え、内申書の内容が吟味され、これらを合わせて合否判定がなされます。
ところで、通知表と混同されることが多いですが、通知表(成績表)は各学期ごとの学業成績が基本的に五段階評価で表され、それに出欠席の記録や、行っている人は委員会活動や部活動が記載されていたり、担任の先生が短い文章で書く所見欄があったりします。
因みに、各学年の最後の学期(三学期)の評価は一年を通じた年間の評価となっています。
つまり、内申書の方がより詳しく受験生が学校で行ったことが書かれているということです。
2.内申点
会話などで「内申書」と「内申点」を同義で使っている方を見かけますが、厳密には違います(まあ、意味することが通じれば問題ないですが)。
「内申点」とは内申書に書かれている成績を点数化して表したものです。
各教科の五段階評価における生徒が取った成績(評定)の数字をそのまま合計したもので、単純に計算するならば、各教科の評定×9教科で45点満点になります。
そして、この内申点を公立高校の入試でどのように利用するかは、都道府県によって必ずしも同じとは限りません。
例えば、千葉県であれば1年生から3年生までの評定が全て内申点になるのに対して、東京都では3年生の分しか記載されません。
因みに、その学年の評定として内申点になるのは、各学年の最後の学期、つまり3学期の評定となります(3学期の評定は、その学期の評定ではなく年間を通じた評定となっているため)。
ただし、受験をする3年生は3学期まで待っては入試に間に合わないので、入試に間に合うまでの成績(3年二学期の成績)が内申点となります。
また、東京都の場合、内申点は3年生の二学期の評定で決まるのですが、注意しなくてはいけないのは、一般的な5教科は評定の数字がそのまま内申点になりますが、実技4教科は二倍にされて内申点に加えられます。
つまり、内申点を上げたければ実技4教科もしっかり頑張らないといけないということです。
因みに、内申点と実際に本番で学力試験を受けて得られる学力点をどのように計算して合否を判定するかは別の記事で書いてありますので、そちらを参照してください。
それから、内申点をどうやって上げればいいかも別に記載してありますので、そちらを見てください。
最後に、内申点で各教科の評定に「1」がついている場合、高校受験できない場合があります。
特に私立高校では受験資格に、「評定に1がないこと」と書いてある場合があります。
もし、現在の成績の中に「1」がある人は、なんとか頑張って「1」をなくしてください。
「1」がついていては受験競争のスタートラインにすら立てなくなりますから。
3.他に何が書かれているか
内申書の書式は各都道府県で異なります。
しかし、一般的には次のようなことが書かれています。
先ずは、名前など本人の基本情報。
そして、各教科の学習の記録が書かれています。
ここに内申点が入ります。
また、東京都では各教科の観点別評価が加わります。
観点別評価は生徒の達成度を、「関心・意欲・態度」「思考・判断」「技能・表現」「知識・理解」という観点からA、B、Cの三段階で評価します。
出欠の記録も書かれています。
特に私立高校の入試では、受験資格に「欠席日数30日未満」などの条件が付いているところもあるので注意してください。
必要もなく休んだりさぼったりするのはやめましょう。
学校での生活の記録として「特別活動(委員会活動)の記録」「部活動の記録」「行動の記録」があります。
「部活動の記録」では「部長・副部長になったいたのか」、「大会なので優秀な成績を残せたか」などが書かれます。
「行動の記録」では、その生徒の性格や態度、人間としてどんな成長をしたかなどが簡単に記述されています。
そして、最後に「総合所見」として中学生生活全体においてどんな生徒だったかを、担任の先生がまとめて書いてくれます。
この総合所見には先生から生徒への総評だけでなく、中学時代に大会などで賞を取ったり、課外活動などでスバ抜けた活躍をしたりすれば、そのことも併せて書かれます。
内申点以外の部分が入試に影響するか
内申書と言えば内申点の書かれている書類ですが、以上述べたようにそれ以外の情報も記述されています。
そこで、ここが多くの人にとって気になることでしょうが、この内申点以外の部分は入試のどの程度影響するのか考えてみましょう。
これも各自治体で異なりますが、東京の場合は一般の入試において基本的に影響しません。
影響するとしても非常に限られた範囲で、ほぼ合否に関係することはありません。
スポーツ推薦や文科系(演劇、音楽、美術など)で推薦を受ける生徒は、中学時代にどのような実績を上げてきたかを明示する必要があるので注意してください。
また、推薦入試を受ける人も、高校側としては受験生の人となりを知る重要な情報になるので、その場合は重要度が増します。
しかし、多くの受験生にとって高校入試は一般入試なので、内申点以外はそれほど気にする必要はないでしょう。
よほど学校での素行が悪いなどでしたら別ですが、基本的に先生は生徒にとって良くなるように書いてくれると思います。
これらのことから、入試で良い成績を上げて合格したいなら、部活や委員会活動はしないで、評定を上げるために学校の勉強に集中した方がいいとなります。
しかし、中学校は高校受験のためにある訳ではなく、中学時代に学ぶべきことは9教科だけではありません。
委員会活動や部活動、課外活動などは、学校の授業だけでは学べない多くのことを勉強することができます。
そして、毎日の学校生活に潤いを与えるという意味でも、これらの活動は軽視するべきではないと思います。
内申書で書かれないから、入試であまり関係ないから、これらの活動をやらなくてもいいとは思いません。
もちろん個々の考えで決めればいいのですが、長い人生の中で中学生時代にしかできない貴重な人生経験になると思いますから、個人的には忙しくてもそれ以上のものを得られると思うので、是非参加してほしいと考えます。
また、欠席日数が多いとマイナスに評価される場合があるので気をつけてください。
特に私立高校では、例えば「年間の欠席日数が30日以内」など出席日数が受験資格の一つになっていることもあります。
病気やけがなどの理由があれば、欠席が多くても認められますので心配しないでください。
もう一つよく聞かれることで、英検、数検、漢検などの検定試験など検定試験についてですが、これらの資格を持っていると高校入試で有利になるかというものがあります。
結論から申し上げますと、都立高校の一般入試においては関係ありません。
持っていようがいまいが、入試の点数には影響しません。
しかし、私立高校では学校によって、これらの検定試験である程度の級を持っていると、内申点に「1」加点されるところがあります。
この点は募集要領などをよく読んで確認してください。
中学生では3級ぐらい取れればいいでしょう。
それより低い級ならば入試には意味ないので、とっても書かれることはないです。
とは言え、公式に認められている検定試験なので、高校入試以外の場面で役に立つこともあるかも知れません。
持っていないよりは持っていた方がいいでしょう。
それに、これらの検定試験の勉強はそのまま高校受験の勉強と一致する部分が多いので、受験勉強のついでに自分の力試しで、これらの検定試験を受けてもいいと思います。
今回は内申書についていろいろと述べてみました。
内申書の中の「内申点」が高校受験には大きな意味を持ってきます。
内申点の占める割合は全体の3割ですが、この3割が入試本番でテストを受ける前に既に決まってしまうという事実は注意しないといけません。
こちらが高ければ入試は有利になり、悪ければ不利になる。
そして、内申点は普段の自分の学校における身の振り方で、ある程度決まってきますから、入試前だけ勉強を頑張るのではなく、日頃からコツコツ真面目に学校生活を送る必要があります。
内申書の「内申点」以外の部分は基本的に一般受験には影響しません。
しかし、だからと言って、これらをいい加減にしていいという訳でもありません。
入試において評価されなくても、充実した学校生活を送るには重要な意味を持ちますから。
ここは個人の考え方によるところが大きいので、あえてこうしろとは言いません。
要は大きな問題を起こすこともなく、ごく普通にきちんと学校で勉強していれば、内申書は心配する必要なないということです。
内申点の上げ方も別の記事に書いてありますので、そちらを参考にしてください。
最後に、内申書に限らず、受験や日常の勉強、子育てに関して困ったことや分からないことがありましたら、気軽に葛西TKKアカデミーにご連絡ください。
何かしらのサポートができると思います。
それでは皆さん、勉強を頑張ってください。
2022.02.14
”リビング学習”っていいの?
勉強というと静かな場所で一人でやるものだと思っていませんか。
その方が邪魔されず集中して勉強ができると。
でも、生徒によってはそうでない方がいい場合があります。
勉強の仕方は千差万別。
人それぞれ合った学習法があるのです。
自分の部屋で一人だと、そばにあるものに気がいってしまう。
スマホにビデオゲーム、漫画など誘惑が多い。
誰にも見られず一人きりだと、ついついそちらに手が伸びてしまう。
誰もダメとは言わないので。
親は、子供が静かに部屋にこもっていれば勉強していると思って安心するかもしれませんが、実はそうではないかもしれません。
また、人によっては静寂がかえって神経を敏感にし、ちょっとした物音などが気になり反って集中できません。
こんな場合はやはり、勉強の方法を見直す必要があります。
そこで「リビング学習」をご紹介します。
リビング学習とは
これはその名の通り、リビングなど勉強のために特別にあつらえた場所ではなく、普段の生活の場で勉強をするということです。
勉強をしているということがはっきり周囲に分かるので、周りも本人も確実に勉強することになります。
普段の環境の中にいるので安心感があるとも言えます。
雑音が勉強を妨げるのではないかと言う人もいますが、本人が気にしなければBGMのように働き、反って集中を高めます。
分からないときは親に聞いたり調べることもできます。
実際、リビング学習で「勉強習慣がついた。」とか「成績が上がった。」という声が多くあります。
リビング学習の注意点
しかし、リビング学習には注意する点もあります。
親としては気に子供が勉強しているのが気になるかもしれませんが、あまりにも厳しく監視し勉強を強要するようではいけません。
本人のやる気が削がれます。
様子を見るのは結構ですが、あくまでも基本は本人の自主性を尊重し干渉しないことです。
同じ空間を共有するだけで、わざわざお菓子を出してあげたり、テレビのボリュームを落としたり、会話をしないなど特別なことをする必要はありません。
普段通り生活してください。
この「普段通り」というのがリビング学習の最大のポイントです。
それが生徒をリラックスさせ、勉強の効率をよくします。
見られていると思うを緊張し、反って問題の正答率が下がったりします。
いつから、どのように始めればいい?
リビング学習は、できれば小さい時から始めるといいです。
勉強の習慣化につながるからです。
小学生の頃は勉強も高度ではないので、家庭学習をしなくても何とかなる生徒が多いです。
しかし、中学高校と学年が上がると、家庭学習をしないではついていけなくなります。
その時、家で勉強することに慣れていない生徒は、非常に苦労します。
勉強の意義も何も分からないうちから、習慣にしていれば学年が上がっても、いつものことなので家庭学習が苦にはなりません。
よく学生の保護者の方から、「小学生から塾や家庭学習をさせる必要がありますか。」と質問を受けます。
勉強についていけるという点では、小学校からの家庭学習は必要ありません。
しかし、学習の習慣化という点では、やはり必要です。
習慣化は年齢が低いほど簡単ですから。
まずは机に向かうことが大切です。
そして、リビング学習には年齢制限はありません。
学年が上がっても、本人がその方が勉強しやすいのであれば継続させるべきです。
どうしてもリビング学習では対応できなくなれば、自分から離れ自分の部屋に行くでしょう。
だから、自発的にリビング学習を止めるまでは、可能な限りさせてあげるべきです。
小学生のころはリビング学習の時間は短くて構いません。
時間の長さより、毎日勉強するという習慣が大事なのです。
最初は10分でもいいでしょう。
学校の宿題をやったり、予習復習だけで、特別なワークやドリルを用意する必要はありません。
様子を見ながら、学年が上がるにつれ時間を延ばしてもいいですし、追加教材をやらせてもいいでしょう。
いずれにしても本人のコンディションなどを考慮しながら、臨機応変に勉強時間や内容を調整してください。
リビング学習は学習の習慣化という点で効果のある方法です。
後から勉強をしなければならないとなると、生徒たちも苦痛なので最初から習慣にしてしまうのが一番です。
また、リビング学習は特別な環境を用意する必要もないので、親としても準備が簡単です。
ただ、注意しなければならないのは、本人の自主的な姿勢を尊重し口出ししすぎないことです。
勉強は人それぞれで、万人全てに通用する勉強方法はありません。
リビング学習を試してみてはいかがでしょうか。
特に低学年の生徒には効果があるようです。
2022.02.12
”捨て問題”はテストの戦略の一つですが注意が必要です
「捨て問題」って聞いたことありますか。
塾でテストの戦略として使う言葉なんですが、しばしば生徒もこの言葉を口にします。
しかし、その時の「捨て問題」の意味は間違ったもので、皆さんも注意してください。
そもそも「捨て問題」とは何でしょうか。
それは時間に限りのあるテストにおいて、難しい問題に時間を割かれ、本来自分が解ける問題に取り組む時間が無くなることを防止するため、難易度の高い問題、自分の能力をはるかに上回る問題は最初から放棄し、その分の時間を自分の力で何とかできる問題に当てるというテスト戦略です。
本当は全ての問題に全力で取り組み全ての問題に答えるのが理想ですが、制限時間があるので場合によってはどうしても問題を選んでやらないといけないことがあります。
ほとんどの人が解けないような難問は、それができなくても成績順位にはそれほど影響しません(上位を目指している生徒は別ですが)。
なぜなら、みんなができない問題を自分が落としても点数に差があまりつかないからです。
こういうものは最初から手を付けないで、その分の時間を自分ができる問題に割り振って、着実に点数を取っていこうということです。
逆に、みんなができる問題を落としてしまうと、他の多くの人から差をつけられることになり、成績も一気に下がってしまいます。
だから、誰もができる問題は絶対にできなければなりません。
このように「捨て問題」というテクニックは特定の問題(それによって得られる点数)を犠牲にして、確実に取れるものを取っていこうというものです。
この他にも授業や問題集をやるとき、生徒の目指すレベルや実力を鑑みて、必要ないと判断した時は何問や応用問題をしないで、基礎に時間をかけることもあります。
そうすることで絶対に身に付けておかなければならない勉強を時間をかけてしっかり行うことができます。
これも一種の「捨て問題」と言えるでしょう。
しかし、問題なのは「捨て問題」、通称「捨て問」を生徒たちが口にするときです。
このときは注意が必要です。
なぜなら、彼らは「捨て問題」の意味を誤解していることが多いからです。
塾などで先生から「これは捨て問だからやらなくてもいい。」という言葉を聞き、「捨て問」という言葉を覚えるのですが、このとき生徒はどの問題が「捨て問」でその問題が絶対に解けなくてはいけない問題かを知りません。
単純にやらなくてもいい問題があるんだと勘違いすることが多いです。
そして、「捨て問」を勉強しない理由にしてしまうという問題が生じるのです。
彼らは自分が苦手な問題、面倒くさい問題、やりたくない問題、ちょっと難しそうな問題、これらを全て「捨て問」と言ってやらなくなります。
「捨て問」が勉強しない口実にされるのです。
やりなさいと言っても「塾の先生が捨て問と言っていたよ。」なんて言い訳されたことはありませんか。
これは完全に本人の誤解で、誰も全ての問題を自分の都合で「捨て問」にしていいとは言っていないのですが。
こうやって、自分が努力しなくてもできる問題しかしない。
しかし、これでは勉強の意味がありません。
本来分からないから、できないからこそ勉強するのですが、できるものしかしなければいつまで経っても上達せず、成績が良くなるはずがありません。
よく勉強は「α+1」と言われます。
αは自分の今の実力、これに1足したぐらいがちょうど学習にはいいというものです。
余りにも自分の今の実力からかけ離れたものはやっても理解できませんが、少し難しいくらいなら理解でき学習を深めることができます。
それを「捨て問」と言ってやらなければ、いつまで経ってもαはαのままだし、ましてや楽な問題「α-1」なんてやっていたら成長どころか退化してしまいます。
何が「捨て問」で何が絶対にできなくてはいけない問題かの判断がつかない生徒が、自分の好みで「捨て問」と言った場合は、実は自分の実力と可能性をどんどん狭めているので、これは許してはいけません。
どうしてそれが「捨て問」と言えるのか、きちんと本人に問いただし、単なる逃げであれば許すべきではありません。
「捨て問」の本来の意味をきちんと説明し、その判断はプロである先生(可能であれば親御さんでも構いませんが)にしてもらいなさいと伝えましょう。
勉強は本来全てやるべきです。
しかし、状況によってはそれが許されないときがあります。
そんなとき、対応策の一つとして「捨て問題」という方法があります。
しかし、その見分けはプロにしてもらうべきで、よく分からない学習中の生徒が言うときは得てして誤解で、自分の都合のいいように判断します。
その結果、せっかくの学びのチャンスを不意にし、勉強を深める機会を逃すことになります。
これは本人のためになりません。
「捨て問題」を生徒が言ったときは、なぜそれが捨て問題か問いかけ、本当の意味をきちんと説明し、誤解のないようにしてほしいと考えます。
2022.02.11
勉強嫌いになるのはなぜか
「うちの子は勉強が嫌いで手を焼く」とお嘆きの親御さんは非常に多いです。
小学校に入ったときは、学校で勉強することに憧れていて、それができると喜びに満ち溢れていたはずなのに、いつの間にか勉強嫌いになってしまった。
なぜか分からないまま、勉強をしようとしない子供に対して口うるさく言って、反って勉強嫌いをひどくして子どもが勉強しなくなった。
そんな経験を持つ家庭も多いと思います。
そこで今回は勉強嫌いの原因を探ってみたいと思います。
基本的には「分からない」が勉強嫌いの元
小学校に入ったばかりの時は、勉強も比較的具体的で明確、だから勘違いやミスはあっても分からないということはなかった。
しかし、学年が上がり学習内容が抽象的になり複雑になってくると、だんだん理解が追い付かなくなる。
しかも、学校は生徒一人ひとりが分かるまで待ってはくれず、どんどん先に進む。
更に、卒業や入試、細かくは定期テストや小テストという期限を設けて、それまでに分からなくてはダメたという。
小学校低学年の時のように、どんな問題(最初分からなくてもすぐにできるようになる問題も含む)でも分かってマルをもらえるととてもうれしい。
しかし、小学校高学年、中学校になり分からない問題がすぐに解けるようにならず、分からないままになったとき、勉強がつまらなく嫌になってしまう。
この「分からない」をどうにかすれば、勉強嫌いを回避でき、「分かるようになる」と勉強好きに変えられるのではないでしょうか。
1.なぜ「分からない」が勉強嫌いを生み出すのか
学校の勉強で「分からない」が発生する場面はいろいろあります。
例えば、病気になって学校を何日か休んでしまった場合、当然授業を受けていないのだから、その間の勉強は失われます(よほど優秀で、自分から学べる生徒なら別ですが)。
そして、学校に戻ったとき、勉強の空白があるから今授業でやっていることがよく分からなくなる。
人は「馴染みのないもの」「未知なもの」に対して警戒心を持ち、無意識に避けようとするので、分からない授業に出なくてはならないことに苦るしみを感じます。
学校を休まなくても、学習内容が高度化すればこれまでのように一度で理解できず、時間をかけて繰り返し勉強しなくてはならなくなるので、「分からない」状態が長く続くことに苦痛を感じ、それに耐えきれずに逃げ出してしまいます。
特に思春期の子供は自分に対するプライドが強くなってきて、自分が「分からない」という事実を認めない、周りに知られたくないという気持ちも働き、素直に周囲の人間に聞けなかったりします。
こうしてできた小さな「分からない」が積み重なり、どんどん広がり、最終的には自分一人でどうしようもなくなり(ここで助けがあればいいのですが)、同時に勉強から感じる苦しみ、恐怖、不安などというマイナスの感情も強くなって、勉強は嫌なものという意識を自身に植え付けてしまうのです。
2.勉強は嫌だけど頑張ってみた、がダメだった
そうは言っても、子供たちも「これではいけない」と思って、嫌な気持を押して勉強に取り組み、なんとか克服しようとします。
それでも成果が出ないとき、勉強嫌いはますます強まり、もう勉強嫌いを直すのは絶望的になってしまうことがあります。
テスト前に、自分のやりたいことを我慢して一生懸命勉強しテストに臨んだが、その結果は悪かった。
自分が努力をして報われなかったとき、この経験は生徒たちが二度と頑張ろうとは思えないくらいに、生徒を傷つけ、落ち込ませ、立ち直らせることを難しくさせます。
これは心理学で言われるところの「学習性無力感」というものです。
一度、自分にはできないと思うと、何をしても意味がないと思い込み、これ以上努力をしなくなる心理状態です。
こうして、自分はやってもできない、無理だという「学習性無力感」を身に付けてしまうと、単に勉強が嫌いになり勉強に対する苦痛が増すだけでなく、もう一つ致命的な考えを生徒にもたらします。
それは、「学習性無力感」と盾に、勉強しないことを正当化してしまうことです。
勉強嫌いだけで、それでも何とか勉強を続けてくれればまだいいのですが、勉強嫌いの上に、それを正当化できてしまえば、当然勉強をしなければならない理由はなくなり、もう勉強はしなくなります。
(これは本当に絶望的状況で本来はこうなる前に何とか手を打たないといけないのですが、多くの家庭ではそれができずに手遅れ、少なくとも挽回が非常に難しい状態になっています)
「自分は頑張ったけど、成果が出なかった」
↓
「原因は自分の能力が無いから」
↓
「この能力は生まれつきのも(才能)のなので、いくら努力しても無駄(これは結果が証明している)」
↓
「原因が生来のものならば、自分にはどうにもできないから、自分は悪くない」
↓
「生まれながらに無能な自分はかわいそうだが、それは自分の責任ではないので、周りにとやかく言われてもどうしようもない」
↓
「勉強ができないのは自分のせいではないし、無駄な努力は意味がないので、自分が勉強できない(しない)のは許される(仕方ない)」
この論法にはいくつか難点がありますが、本人にとっては一応、これで筋が通っているので自分の勉強を強いないことを正当化するには十分なのです。
3.勉強を強要される
人間は自分からではなく人から言われると、やらなくてはいけないことだと分かっていても不快に感じることがあります。
特に思春期の子供はこの点に敏感で、勉強していないからそれを指摘すると、「今、やろうと思っていたのに」と言って一気にやる気をなくしてしまう。
そして、更に「勉強しろ」というと反発し、状況が悪化しケンカになってしまう。
「自分がやろうとしていた自主性をくじかれたから、自分のやる気が失せるのも仕方ない」と勉強しない理由を正当化するために利用される。
こうしうて勉強嫌いになってしまいます(少なくとも勉強嫌いを許容してしまう状況ができてしまいます)。
この状況に「反抗期」という思春期特有の心理状態が加わり、物事を話し合いでは解決しにくくしています。
大人に対して不信感を持ち反抗する。
自分の意思で行動できず、命令されることに反発する。
これは精神の発達において必ずしも悪いことではなく、成長には必要な段階ですが、この反発をむやみやたらに行い、結局自分の首を絞めていることに気づかない(若さゆえの過ち)のです。
これは周囲の対応を工夫すれば、ある程度防げることですが、現実にはなかなか分かっていても適切に対処できずに、子供を勉強嫌いに導くようです。
また、勉強しない子供を何とか勉強させようと、「おやつを与えない」「ゲームを取り上げる」などのバツを親が与えることも、逆効果になるいことが多いので気をつけましょう。
4.ストレスによる勉強嫌い
勉強嫌いの原因の一つにストレスもあります。
これは勉強に直接関係あることばかりではなく、日常の生活の中に存在するストレスも含まれます。
ストレスは子供たちに精神的疲労をもたらし、勉強に向ける気力をなくしてしまうからです。
例えば、家庭が不和でいつも両親が喧嘩ばかりしている、いじめに悩んでいるなど、環境から心に傷を負って悩み苦しめば、もう勉強に向けるエネルギーはなくなり、勉強する気にもならなくなってしまいます。
また、自分と周囲をやたら比較されるのも、子供に大きなストレスとプレッシャーを与えます。
「○○さんは本当に勉強ができるわよね」
「××さんはテストで100点取ったらしいよ」
「△△さんは毎日勉強していて偉いわね」
というような何気ない会話からこちらは意図していなくても、子供たちは劣等感を感じてしまいます。
自分がそうではないのは分かっているのに、そこをあえてえぐられているようで、周囲が自分をより取るに足らないものと見下しているように感じると同時に、自分はダメなんだと自己肯定感を低くしてしまいます。
これは本人の問題というより、周囲の人間、環境の問題なのですが、こういったところから勉強に手がつかず成績も下がり、勉強が更に嫌いになると言った負のループに陥るのです。
5.なぜ勉強しないといけないのか分からない
勉強をするモチベーションがないとやる気になれず、勉強嫌いになることがあります。
やる意義が分からなければ、やる必要はないという考え方です。
「勉強して何の役に立つの」などと問われたときに、社会一般のありきたりではなく、本人の心に響く明確な答えを言えますか。
いくら社会の仕組みがそうだからと言われても、本人が実感し納得ができなかれば受け入れられません。
どこに向かっているのかも分からず進むのは、不信を抱かせるしやる気にもなりにくいでしょう。
生徒たちが直感的に分かりやすい具体的なメリットや目的、目標を提示できれば、動機づけになります。
そうでなければ、意味の分からない作業をするのは苦痛ですし、やっても無駄なことに思われます。
特に勉強嫌いな生徒はいつも「なぜこんなことをしないといけないのか」と聞きます。
これは単純に勉強する理由が分からない場合と、正当な理由がないから勉強しなくてもいいという方便にする場合の二通りが考えられます。
後者は勉強しない言い訳であるばかりではなく、実は勉強ができていない自分を守るため、勉強がうまくいかず悔しい気持ちや悲しい気持ちを隠すため、相手がうまく答えられないことを逆手に取って「勉強は意味がない」と帰結するための手段の可能性もあります。
個人的には勉強なんて「なぜ」にこだわらず、無我夢中でやればいいのにと思うのですが、彼らにはどうしてもこだわらないといけないポイントのようです。
以上、勉強嫌いになる原因を挙げてみました。
もちろん、これ以外にも例えば、「先生との相性が悪く嫌いになった」などたくさんあるでしょうし、様々なことが複雑に絡み合って勉強嫌いになっていることもあります。
人間は千差万別で同じ人はいないのだから、これらの原因も決して一つではなく、同様に対処法も一つではありません。
大事なのは、いかに多くの事例や要員を知っているかということです。
未知のことには対処が難しいですが、既に知っていれば対応策を考えるのはいくらか楽です。
今回触れたことを参考に、皆様の家庭ではどう当てはまるのか、当てはまらないのか考えてみてください。
円滑な子育てのヒントになれば幸いと思います。
今回は勉強嫌いの原因に焦点を当てて議論してみました。
次回はそれぞれの原因に対してどう対処していくか考えてみたいと思います。
勉強を含めて、人を育てるということは非常に大変なことです。
もし、困ったときは一人で悩まず、できるだけ多くの人と相談し、知恵を集めて解決に取り組んでください。
葛西TKKアカデミーもそういった相談できる一つとして考えていただければ幸いです。
2022.02.09
明日は大雪かも!雪の入試について特に受験生は必読です
受験シーズンが始まって、明日も入試の学校もあると思います。
ところが、天気予報によると明日は大雪になるかも知れません。
明日の朝から降り始め、状況によっては前回の雪の日(この時も首都圏では珍しく積雪がありましたが)よりも降る可能性もあるそうです。
特に受験生は明日が入試の人もそうでない人もいつも以上に注意が必要です。
雪で滑って怪我をしては大変。
これまでの苦労が水の泡になるかもしれません。
今後もどんどん入試が行われていくなか、再び雪の日があるかもしれません。
そこで万が一のために、雪の日の注意事項に触れたいと思います。
入試当日に雪が降ったら
例え明日が試験日でなくても、別の入試日が雪になることも考えられるので、雪の入試時の対策は考えておいて損はありません。
試験日でなくても、この時期に骨折など怪我をしてしまっては万事休す。
特に雪が積もった道路を歩くときは気をつけないといけません。
また、交通機関の乱れも予想できるので、特に明日、試験の人は会場までの行き方をよく考えてください。
雪に慣れていない人は特にどうしていいか分からないと思いますので、次のことを注意しましょう。
1.適切な服装で出かけましょう
服装は厚手の丈夫なものにしましょう。
防寒の意味もありますが、転んだ時のクッションとして怪我から身を守ってくれます。
滑りやすい靴やバランスの取りにくいハイヒールはやめましょう。
不格好でも長靴をはいた方がいいです。
また厚手の丈夫な手袋をして、転んだ時には手がつけるようにしましょう。
手袋が厚ければ、手をついた時の衝撃を吸収してくれます。
ポケットに手を突っ込んでいると、いざという時に対処できないのでやめましょう。
女性はスカートより動きやすいパンツをはいてください。
また、傘を持つと手がふさがれるので、できれば撥水性のレインコートを着た方がいいです。
2.歩き方に注視しましょう
普段と同じ歩き方をしては滑って転んでしまいます。
雪に慣れていれば違うかもしれませんが、多くの人はそうではないと思います。
よって次のような歩き方をしてください。
歩幅は小さくゆっくり歩きましょう。
大股で急ぐとバランスを崩しやすく危険です。
時間に余裕を持って慌てて歩かなくても済むようにしてください。
足を高く上げると転びやすくなります。
そして、足を下すときはまっすぐ上から降ろすようにしてください。
そうするとしっかり踏みしめられ、こけにくくなります。
体の重心を低くし、ややつま先にかけるといいです。
3.歩く場所に気をつけましょう
マンホールや道路の側溝の金属のふたなどは非常に滑りやすいので避けて歩きましょう。
後、タイルや横断歩道の白線も同様です。
また雪が一度溶けて凍ることもありますので、よく地面をみて滑りにくいところを選んで歩いてください。
歩道橋や階段も注意が必要です。
急がず一歩ずつ踏みしめながら上り下りしてください。
あれば手すりをしっかり持って歩きましょう。
転倒防止になります。
屋根に積もった雪が滑って落ちることもありますし、つららから水が滴ることもあります。
足元だけでなく頭上にも気をつけてください。
自動車の通る道路の横を歩くときも注意してください。
タイヤが雪に対応してなかったり、運転手が不慣れでうまく運転できなかったりして、車が滑ることもあります。
事故に巻き込まれないように、できるだけ離れて歩いてください。
日陰は雪が氷になっていますので、日が当たってと雪の溶けているところを選びましょう。
それから、屋内でも石の床だと濡れた靴底が滑るので、気を抜かないようにしてください。
4.交通機関の情報を集め、余裕を持って出かけましょう
また他に、試験日に大雪になったときは、天気予報で情報を集め、余裕を持って家を出てください。
電車やバスが遅れたり止まったりすることも考えられます。
特に都心の交通機関は雪に弱いですからね。
場合によっては迂回ルートが取れるくらいの余裕を持ちましょう。
万が一間に合わないときは試験会場に速やかに連絡し指示に従ってください。
普通に歩くにも、不慣れな雪道は時間がかかってしまいます。
歩く時間も1.5倍くらいで計算しておきましょう。
5.試験を行う学校のホームページをまめにチェックしましょう
雪などで交通機関が乱れ、予定時間に多くの受験生が間に合わないと判断されたとき、大抵は試験開始時間をずらすなどの処置が行われます。
可能性は低いですが、時には試験会場が変更になったり、試験そのものが中止になり別の日に改めて実施することもありなす。
いずれにしても、素早い情報収集がものを言います。
入試を行う学校のホームページをこまめにチェックして、どのような対応がなわれているか確認してください。
みんなが電話すると、学校の回線がパンクしてつながりにくくなるのでお勧めしません。
しかし、自分が交通機関の停止などで試験時間に間に合わないときは、入試本部など緊急連絡先があると思うので、そちらに連絡を取ってどうすればいいか指示を仰いでください。
正当な理由なので、学校側も考えてくれると思います。
決してパニックになったり絶望しないでください。
どんなことが起きても、冷静に対応すれば大丈夫です。
それより、ハプニングで心が乱れて平常心で試験に臨めなくなる方が心配です。
他にも、当然寒いので風邪などひかないように防寒に気をつけてください。
濡れたり、かいた汗をそのままにしていると体温が下がってしまいますので、着替えやタオルも用意しましょう。
カイロを持って体を温め、もし試験会場が寒ければ暖房を調整してもらうように試験官に申し出てもいいです。
寒くて手がかじかんだままだと、まともに文字も書けませんから。
東京は雪に弱いと言われます。
この時期は本当に受験生にとって大事です。
細心の注意を払って、万全の態勢で試験に臨めるようにしてください。
葛西駅そば、個別指導塾葛西TKKアカデミーは皆さんを応援しております。
気をつけて、頑張っていってらっしゃい!
2022.02.08
集中力のない子供に勉強させる方法の続き
葛西TKKアカデミー
2022/02/08
今日も昨日に引き続き、子供たちに勉強させるコツを考えてみたいと思います。
私も多くの生徒に触れる中で、どうしても勉強に手がつかない、いやな気持が強すぎて勉強を拒否してしまうなど、様々な経験をしてきました。
その中で自分なりに考え、試行錯誤してきたわけですが、うまくいくこともあれば失敗してしまうこともあります。
しかし、その都度反省し、少しでも生徒たちが勉強に取り組めるように工夫うしてきました。
勉強で集中力が続かずすぐに飽きてしまうのは、勉強への興味関心が薄い、勉強することの意義、重要性がしっかり理解できていない、分かっていても自分の心の弱さについつい負けてしまうなど、色々な理由が考えられます。
そのような原因を克服し、少しでも子供たちが勉強に向き合えるようになれるといいです。
諦めずに生徒たちがなぜそうするのか、彼らの立場で考え、どのように導けばいいかいつも悩んでいます。
今回もどのように接すれば子供たちがより勉強に取り組めるようになるか、その方法をいくつかご紹介します。
どうすれば飽きっぽい子供に勉強させられるか
4.最初はレベルの低い問題から
いきなり難しい問題に当たると、解けず、それだけで無力感を感じやる気が一気になくなってしまいます。
自分はできないんだと自己否定をし、それを利用し勉強しないことを正当化してしまうと、もう勉強は難しいでしょう。
そうならないためにも最初は自分の手が届く範囲の問題から始めましょう。
できれば自信もつきますし、いやな気持も少しは和らぐでしょう。
早く結果を出したいからと言って、子供たちの能力を大幅に超える問題をさせるのは逆効果です。
よく「α+1」と言われます。
自分の力αにちょっとプラスしたくらいの問題が丁度いいということです。
焦るあまり、早く難しい問題のできるようにしたい気持ちも理解できますが、ここは長期的視点に立って、グッと我慢してください。
できたという達成感がもっとやりたいという欲求につながれば自主的に勉強もできるようになってくるでしょう。
5.細かく計画を作りましょう
目標を掲げることは大事です。
自分が何のために勉強するのかが明確になるからです。
しかし、最終目標だけ掲げても、そこまでどうやって到達するか、自分が確実に目標に向かって歩んでいるかが分からなければ、その目標の大きさに絶望感すら感じるかもしれません。
それを避けるためには、目標達成までの計画を作ることです。
目標までの日程は大雑把にわけ、いつまでに何ができるようになるべきか、何をするべきかと各区分ごとに決めます。
そして、各セクションごとに更に細かく、毎月何をするか、毎週何をするかを決めていきましょう。
こうして目標までの道のりがはっきりしていれば、勉強しても安心ですし勉強の目的も容易に理解できます。
コツとしては短期間に多くのことを詰め込み過ぎないことです。
あくまでも自分のできる範囲で考えましょう。
最初から問題集50ページとか無理なことを決めず、先ずは1日1ページからでも構いません。
慣れてきてから徐々に勉強量を増やせばいいです。
先ずは勉強に取り組めるということ、勉強をする習慣を付けること、勉強をしても苦にならないようにすることです。
6.勉強だけはダメ
勉強だけ強いるのは子どもたちの苦痛を増やすとともに、勉強に対する嫌悪感を強めてしまいます。
勉強だけでなく遊びも大事です。
遊びと勉強のメリハリをつけることは重要で、上手にバランスを取りながら勉強させましょう。
ここでも区切りをはっきりと決め、どこまでやったら何分休憩などとお互いに約束しましょう。
お互いに勉強と休みをきちんと決めれば、間違って勉強しろと言って、「いましようとしていたのに、もうやらない。」なんてへそを曲げられることもなくなるでしょう。
逆に、「もう遊びの時間は過ぎたから、今度は勉強をきちんとしようね。」ということもできます。
最初は勉強と遊びの割合が同じくらいか、やや遊びが多くてもいいと思います。
でも、少しづつ勉強の時間を増やし、将来的には1時間勉強して10分休憩ぐらいになるとベストです。
今、勉強がなかなか手につかない子供であればなおさらですが、これまでと違った生活リズムにするわけなので、急に変えられるとは思わないでください。
根気強く毎日の小さな努力が実を結びます。
最初はご褒美がほしくてやっていた習い事が、気づけば習い事自体が楽しくなるような感じが理想的です。
まだありますので、引き続きこの話題はどこかで触れていきたいと思います。
こうして書いてみると、やはり焦らないことが大切な気がします。
しかし、現実には受験とかあって、勉強に時間的物理的、そして金銭的制限があり、そうはいかないことが多いです。
これは本当に難しい問題で私自身も完全には解決できていないのですが、本人を含め家族みんなで話し合うのが一番だと思います。
その時、親の意見を押し付けるのでなく、子供を尊重し、彼らの意見も同等に公平に取り上げ、全員が納得できるものを見つけられるように注意しましょう。
それが多少、親の考えたものと違っていても、時には柔軟に対応してあげることも大事です。
みんなが同じ方向を向けたら、これは非常に強いです。
特に勉強嫌いの子供に勉強させることは、どの家庭ても苦労しているようです。
もし、そのことで悩んでいらっしゃるようでしたが、一度ご相談くださっても大丈夫です。
非力ながらお役に立てればと常に考えています。
2022.02.07
集中力のない子供に勉強させる方法
勉強してもすぐに飽きて周りにあるものをいじり出す。
手が止まってぼーっとしている。
時間ばかり過ぎて一向に勉強が進まない。
きつく言うととりあえず勉強に取り掛かるが、少し時間をおいて覗いてみるとまた別のことをやっている。
皆様のお子様はどうでしょうか。
勉強をやらせてもすぐに飽きて違うことばかりやってしまう。
こんな悩みを抱えている親御さんは多いと思います。
集中力のない子供の勉強をどうすれば進めることができるでしょうか。
子供も千差万別なので、この方法で絶対ということはありません。
だからこそいろいろ試して、その子に合った方法を見つけましょう。
ということで本日は、使えそうな方法をいくつか挙げてみます。
どうすれば飽きっぽい子供に勉強させられるか
子供たちに勉強させなければいけないのに、肝心の当人がもたもたと勉強に取り掛かるのに時間が掛かる。
ようやく始めたと思っても、気づけば別のことをしている。
親としては焦りイライラして、ついきつく言ってしまいますが、時間が経てばまた他のことをやっている。
こんなことを繰り返すばかりで、いつまで経っても勉強がはかどらず、ストレスでまいりそうな人も多いことでしょう。
子供を扱うのは本当に難しい。
私もよく悩みます。
恐らく本人たちは勉強の重要性を十分には理解していないのでしょう。
まだまだ未熟故、分からないのかも知れません。
特に、小学や中学の生徒は好き嫌いや気が向くか向かないかが行動の決定に大きな影響を与えるます。
高校生のように理性や理屈で自分の行動を律するには、まだ発達が不十分なのです。
そうなれば、小中学生の可能な範囲で(嫌になったり飽きたりしない範囲で)勉強できるように仕向けるのがいいでしょう。
そこで、以下のことを提案します。
試してみてください。
1. 勉強する時間を短くする
集中力のない子供に長時間の勉強を強いても逆効果です。
勉強そのものを放棄してしまいます。
「え、そんなに長くやらなければならないの。」と思わせてはいけません。
長続きしないので、できるだけ短く区切り、休憩を踏まえながらやるといいかも知れません。
時計を置くべきかどうかはわかれるところですが、時計がない方がいい場合があります。
気づいたら「随分勉強したな。」と思わせられればベストです。
ここで注意するのは、時間で区切るのでなくタスクで区切ることです。
時間で区切ると何もしなくても終わってしまいます。
何問とか何ページと言うように具体的にどこまでやったら休憩かを決めます。
くれぐれもタスクをたくさんやらせないようにしてください。
短く小刻みにたくさん回数をやらせるのがコツです。
慣れて数をこなせるようになったり、短時間で終わらせられるようになったりしたら、少しづつ増やすのもいいです。
2.自分の好きなもの得意なものからする
勉強する順番も大切です。
嫌なものからやらせると、それだけで気分が落ち込みうつ状態になることもあります。
「嫌だ。」という気持ちを持たせたら、集中はおろか勉強そのものを拒否してしまうかもしれません。
先ずは取り掛かりやすいものから始めましょう。
好きな教科、得意な教科なら集中力も持続するでしょう。
そこで調子が出れば、苦手な教科でも多少は進むかもしれません。
仮に苦手な教科まで手が回らなくても、全くできないよりはましです。
それ以前に嫌いな教科を作らないように心がけることが肝心で、一度嫌いになってしまうとそれをなくす、その教科に取り組ませることは困難になります。
好きにならなくても嫌いにならないようにするのがコツです。
3.子供がやった成果を褒めましょう
嫌々ながらも子供たちが頑張って成し遂げたことは褒めてあげましょう。
「これだけしかできないの。」なんて子供の心をくじくような発言はいけません。
例え少なくても、苦しいのを乗り越えて頑張った結果はきちんと認めなくてはいけません。
褒められれば気分がいいものです。
次にやる励みになります。
マイナスの面に触れるなら、必ずプラスの面にも言及してあげてください。
そして、マイナス面を指摘しなければならないときは、的確に明確に手短にしてあげてください。
長々と話すのはモチベーションを下げてしまいます。
嫌な気持ちがあれば当然勉強に集中はできません。
ただ責められるだけはつらいものがあります。
褒めることで自己肯定感ができれば自分に自信が芽生え、勉強だけでなく様々なことに取り組めるようになるでしょう。
とりあえず三点ほどお話しました。
他にも方法はありますので、そちらは明日、触れたいと思います。
勉強は本来楽しいものです。
楽しいことは時間を忘れ他に目もくれず集中してできます。
小学校低学年で勉強嫌いの子は少ないです。
しかし、不幸にも学年が上がるにつれ勉強嫌いの子供は増えます。
その理由は様々です。
時には大人の何気ない言葉であったり、行動であったり、期待であったり。
プレッシャーが子供の心を勉強から遠ざけ、勉強を続けるのがただ単に苦痛になることもあります。
発達障害など最近は注目されていますが、子供たちの集中力のなさは我々大人に責任があるかもしれません。
そのことに気を留めながら、子供と接するとき、特に勉強に関しては慎重に考えながら行動しましょう。
修正がきかなくなってからでは手遅れです。
子供たちの心理に十分配慮しながら、子供たち勉強をさせる工夫をしましょう。
2022.02.07
高校の勉強は難しい?中学とどう違う?どう対処する?
後、2週間後には都立高校の入学試験が行われます。
受験生の皆さんは最後の追い込みに入っていることでしょう。
去年に引き続き今年もコロナ禍での受験となり、普段と違い感染対策などより一層健康管理に気をつけなくてはならず、厳しい条件ですが頑張ってください。
ところで今回は、入試に合格し高校生活が始まった後のことを話したいと思います。
具体的には「高校の勉強」についてです。
推薦入試や私立高校の入試を受けた人の中には、もうすでに合格発表がなされて方もいるでしょう。
新しく高校生活が決定した人、そうでなくてもこれから高校に行くことが見込まれる人はよく読んでください。
高校の勉強は中学とどう違うの
高校に入ると当然、勉強内容は中学より難しくなります。
学年が上がるにつれ勉強が高度化することはこれまでと変わりませんが、中学と比べて高校ではそのスピードと量がけた違いになります。
1.勉強の内容が難しくなる
英語や数学、理科などは軽く基本的なことには触れますが、中学の基礎がしっかりとできていた方がいいです。
そうでないと自分が理解する前に、どんどん授業が進んでしまいます。
特に高校に入ったばかりの時は中学の復習のような内容が多いですが、大きな違いの一つはその「複雑さ」です。
だから、高校に入ってもう一度最初からやるからと甘く見ていると、スタートの時点でついて行けなくなります。
例えば数学の因数分解は中学でも習いますが、これがきちんと分かっていないと高校の数学はほぼ何もできなくなります。
それほど因数分解を使う場面は多いです。
しかもより複雑な式で出てきます。
二次関数も中学で出てきた切片がなく常に原点を通るものだけではなくなります。
2.学習する量が多い
勉強一つ一つの内容も濃く量も多いのですが、中学のように単純な5教科ではなく、各教科が更に細かく分かれて勉強するようになります。
例えば、国語が古文と現代文などに分かれたり、理科が物理、化学、生物などに分かれたり、社会が日本史、世界史、地理、政経などに分かれたりします。
その結果、授業数も大幅に増え、一度にたくさんのことを学ばないといけません。
中学のように学校の授業だけで何とかなるということが通用しなくなります。
だから、これまで予習復習の習慣がない人は苦労するでしょう。
毎日、家に帰ってからも何時間か勉強しないと、あらゆる科目で学校の授業のペースについて行けず、理解できないまま置いていかれます。
3.定期テストが大変になる
これまで述べたように、高校に入ると勉強の質が上がり量も増え、そしてスピードも非常に早くなります。
中学の1年分の勉強を1ヶ月でやるような感覚です。
だから、定期テストになると本当に難しい問題をたくさんできるようになっていないといけません。
中学の時は前日に一夜漬けで何とかなっていたかも知れませんが、高校に入るとそれはもうできます。
定期テストで良い点を取りたいのなら、テスト期間しっかり勉強をするのはもちろん、普段から分からないところがないように着実に毎日の授業の内容を身に付けていないと間に合いません。
また、無試験であらゆるレベルの生徒が一緒になって勉強していた中学と違い、高校は入試を合格してきた生徒が集まっているので、クラス内の学力差がそれほどありません。
自分が一生懸命勉強しても、他の生徒も同様に勉強していれば差がつかず、「自分は努力しているのに成績が上がらない」なんてこともよくあります。
こういう点においても、高校の定期テストでは成績を上げるのが難しいと言えます。
高校の勉強はどうすればいいか
1.分からないを放置せず、日々の勉強を確実にこなし身に付けていく
校に入ると、勉強はその内容の難易度、量、スピードのどれもが増え、少しさぼったり休んだりしていると、あっと言う間になかなか手の届かないくらいにおいていかれてしまいます。
中学のようなその場しのぎの、小手先の勉強が通用しなくなります。
例えば、中学の時は数学の公式を意味も分からずただ暗記し、そこに数値を入れて解けば済んでいました。
しかし、高校の公式はその形が難しく、いい加減な覚え方では必ず間違えます。
その公式の意味や原理、仕組みを理解し、時には自分でその公式を作り出せるようにしていかないと、数が多すぎて全部丸暗記はできません。
これは学習内容が進めば進むほど明らかになり、生徒たちも実感することでしょう。
そこまで深く理解していないと、高校の勉強はついて行けません。
また、勉強をやっていて分からないところに直面した場合、その時その場で解決していかないと、その後の勉強がどんどん分からなくなっていきます。
先ほども申した遠い、授業のスピードは速いし既習事項を基に新出事項が出されるので、前のところが分からないと、すぐに授業について行けなくなります。
中学の時のように、「後でまとめてやればいいや」なんてことはできません。
後回しにしていくと「分からない・できない」がどんどん増え、気が付いた時にはもう挽回できなくなります。
難しいかも知れませんが、習ったときに習ったことをコツコツと習得し、地道にまじめに日々の勉強を確実にこなすのが一番です。
だから、少しでも分からなくなったら、その都度友達や先生に聞いて、問題を解決しながら勉強を進めていくのがいいです。
2.できるまでやる
これは中学の勉強にも通じますが、勉強は「学習」と「習得」の2段階でできています。
「学習」とは、新しいことを知識として知ること。
「習得」とは、学習した内容を使いこなせるようになること。
例えば、自転車に乗れるように練習するとき、ただ知識として自転車の乗り方を理解しても、必ずしも自転車が乗れるようにはなりません。
自転車を乗れるようになるには、実際に自分で自転車に乗って経験し、練習の中で思う通りに体を動かしコツなどを身に付けて、やっと自転車に乗れるようになります。
この「自転車の乗り方を理解する」のが「学習」であり、「実際に自転車を思い通りに動かせるようになる」のが「習得」です。
このように、高校でも授業を聞いて分かったと思うことは多いと思います。
でも、実際に問題を解いてみるとできないということは多々あります。
だからこそ、「分かった」だけではなく、本当に問題に取り組んで、自分が正しく覚えたのか、きちんと使いこなせるようになったのか、確認が必要です。
だから、高校では教科書を読むだけでなく、問題集などをどんどん解いて練習しないといけないのです。
中学の時は「分かる」と「できる」の間の距離は近いので、練習問題をやらなくてもテストなどで問題が解けたかも知れません。
しかし高校になると、この両者の溝は大きくなるので、面倒くさがらずコツコツできるまで問題を解きながら練習しないといけません。
間違えたら、イライラして投げ出すのではなく(そんなことをしても何の意味もありません)、自分の間違い・未熟を認め、何が原因かを検証し、正すべきは正し、努力すべきは努力して、次に同じ問題が出たら必ず解けるようになってください。
3.時には学校以外の勉強手段も利用
学校の教材や宿題だけでは足りないかも知れません。
そんな時は自分で足りない部分を補わないといけません。
また、分からないときも、学校の先生以外にも質問できる相手がいるといいです(学校の先生は多忙で、常に生徒の勉強に付き合えるとは限りません)。
一人で何とかしようと思っても、「解説を読んでも分からない」「やらなくてはいけないのに、どうしても自分に甘えてしまう」と言った理由で、勉強になかなか手がつかないことは非常によくあります。
その場合は塾も選択肢の一つとして考えてください。
塾であれば、勉強専門の環境を提供してくれますし、勉強のプロがいつでも質問に答えてくれます。
ゲームなどの誘惑もなく、効率的に勉強を進められます。
時には勉強だけでなく、生徒の抱える様々な悩みの相談にのってくれるかも知れません。
孤独に勉強するのではなく、心に安心して頼れる存在があれば、勉強や学校生活などの不安も和らぐことでしょう。
とにかく高校はやらなくてはならないことが非常に多いので、効率のよい勉強が求められます。
そんな時、外部の教育リソースを利用するのも良い方法です。
最近は通信教育もあるのでご一考ください。
通信教育では料金も安く、時には時間も柔軟にできるので、部活に忙しい生徒などにはお勧めです。
しかし強い自律心がないと周囲に自分を管理してくれる人がいないので、どんどんさぼったり怠けたりして効果が出ないこともあるので注意してください。
4.必要ならば躊躇せず中学時代の勉強に立ち返る
何℃も繰り返し触れているように、勉強は基本的に前に習ったことが基となって新しいことが教えられます。
当然高校の勉強も中学の勉強が前提になっていますので、中学の内容があいまいだと高校の勉強もできないことがあります。
「今、自分の勉強が分からないのは何が原因か」正しく理解し、それが中学の勉強に起因するなら、遠回りに思えても戻って勉強し直すのが確実な方法でしょう。
よくよく考えてみると、中学時代の勉強に大きな穴があったかも知れません。
必要ならば一度、中学の勉強を一から総復習してみましょう。
「分かっていたつもり」や「勘違いや間違いで覚えていたこと」があるかも知れません。
面倒でも一度やって解決してしまえば、もう繰り返す必要はありません。
むしろ、放っておいたままの方が、いつまで経っても問題が解消されず、ずるずると「分からない」引きずりドツボにはまったしまいます。
5.予習復習はしっかりと
中学ではそれほどしなくても大丈夫だったかも知れませんが、高校になると予習復習は非常に重要になってきます。
最初に述べたように、高校では授業の内容も難しく、スピードも速く、量も多いので、学校の先生は「生徒たちが予習してきている」という前提で授業を進めます。
だから、基本的なことは既に生徒は理解しており、補足的なことや難易度の高い事柄のみ授業で扱うという立場で、学校の先生は教えます。
だから、予習をしないと授業中に「何をやっているのかさっぱり分からない」ということになってしまいます。
英語のターゲットとなる構文、長文の単語調べ、既出の構文や数学の基本的な公式やコンセプトなど事前に理解していれば、授業中に先生が話す内容もつかみやすいと思います。
同時に復習も大事です。
先述の通り、高校になると一夜漬けで何とかしようということはできなくなります。
日々の勉強を確実に身に付け、それを積み重ねることで、テスト前には少なくとも基本事項は理解している状態にしないといけません。
テスト勉強期間はそれまで習ったことの確認と応用練習の時間です。
途中で怠けてやらないと、結局後で大きな負担となってのしかかってきます。
分からないことはその時々に解決し、毎日コツコツと自分の学力を確実に定着させてください。
このような日々の努力が、高校の成績を確実に左右します。
恐らく高校に入ってすぐは、その学習量の多さと内容の難しさ、そしてスピードの速さに驚き、自分はついて行けるのか不安になると思います。
中学で結構できる部類にいた自分が、それほどクラスの中で目立った成績も上げられず、日々の授業についていくのが精いっぱい。
一回学校を休んでしまうと、取り換えるのに一苦労。
あまりにも中学と違う勉強に自信を失う生徒もいるでしょう。
本当に自分は高校の勉強を最後までやり通せるのか。
今まで聞いたこともないような話が多くて、自分の将来もよく見えてこない。
しかし、それは誰もが感じることで、ごく普通のことです。
子供たちというのは環境に順応する力が強く、上記のような点に注意して毎日の勉強をしていれば、すぐにこなせるようになります。
勉強のコツをつかみ、新しい知識をどんどん吸収し、知的好奇心を刺激され、知る喜びに勉強が楽しくなるでしょう。
そうなれば高校の勉強に問題はありません。
自分で何をすればいいか理解し、自分で勉強を進めることができます。
新高校一年生も、既に高校生になっている生徒も、学校の勉強で困ったときは、いつでも遠慮なく葛西TKKアカデミーにご相談ください。
皆様のために力になる用意があります。
そして、できれば一緒に頑張って、明るい未来に向かって歩めるように頑張りましょう。