塾長ブログ

2022.02.02

中学生の内申点の上げ方!内申点とは何?入試にどう関わるの?

中学生の内申点の上げ方。内申点とは何?入試にどう関わるの?

受験シーズン真っただ中です。
受験生は自分の持てる力を出し切れるように、入試に臨んでいることと思います。

一方、これから入試に向けて勉強にいそしむ生徒もたくさんいます。
高校入試においては、中学校時代での成績を中心とした評価である内申点と、当日に入学試験を受けることによって得られる学力点の合計で合否が決まります。
東京都立高校の入試では一般に内申点と学力点の割合が3:7(一部の高校では4:6)となっています。
つまり、内申点だけでも、学力点だけでも合格は難しいということです。
どちらもある程度の点数は取らないといけません。

そこで本日は、都立高校入試に大きな影響を与える内申点の上げ方についてお話します。

内申点とは

先ず基本的なことですが、内申点とは何か説明します。
中学校において、生徒の日々の成績や学校での活動は記録されています。
これらをまとめて入試の時に受験校へ提出しないといけないのですが、これが内申書(調査書)と呼ばれるものです。
特に5段階で評価される全9教科の成績が主な内申点を構成する要素になります。
率直に言うとこの5段階評価の点が内申点と思っていただいていいです。

この5段階評価のどこまでが内申点に含まれるかは各都道府県によって違います。
1年生から3年生の2学期までの全てを対象とする自治体もありますし、3年生の評価のみが内申点になるところもあります。
因みに、東京都では中3の2学期の成績のみが内申点として含まれます。
つまり、それまでいくら成績が悪くても、3年の2学期に良い成績を取りさえすれば、内申点は良くなります。
では、3年の2学期の定期テストだけ頑張ればいいかというと、そうではありません。
普段から勉強の習慣がない生徒が、この時だけ勉強して上手くいくとは思えません。
また、数学などの積み上げ型の教科では、新出事項は既出事項を基に勉強するので、1、2年の内容が身に付いていないと3年の内容も分かりません。

ここで注意しなくてはならないことは、主要5教科は取った成績の数字がそのまま内申点になりますが、実技4教科は成績の数字×2となります。
つまり、9教科オール5であれば、主要5教科×5+実技4教科×5×2=65点となります。
従って、同じ1成績が上がったとしても、実技教科なら2上がったことになり、効率よく内申点を上げたいのなら、こちらを重視した方がいいです。
65点満点のうち自分の内申点がどのくらいあるか割合を出し、それに300をかけたものが実際の都立高校の入試における合否判定に使われます。
この内申点300点満点、入試の点数である学力点700点満点の合計1000点満点で入試は争われます。
合計点の上位から順に合格が決まります。
つまり、内申点がすべてではありませんが、事前に決まるこの点数が高いほど入試には有利になるということです。

また、内申点で「1」が付いている人は、入試が困難になるだけでなく、入試そのものが受けられないことがあります。
私立高校では受験資格に内申点で「1」がないことを上げている学校があります。
事前に確認してください。
今、「1」が成績表についている生徒は学校の先生とよく相談して、どうすれば「1」なくせるか話し合ってください。
受験に関して、「1」は絶対にとってはいけません。

芸術系や体育系の高校ではまた算出方法が違いますし、推薦入試でもまた別の算出法となりますが、今回は割愛させていただきます。

内申点を上げるために!

では、内申点を上げるにはどうすればいいのでしょうか。
内申点は単に定期テストの点数だけでなく、以下のものを総合的に評価して出されます。
よって、これらをきちんとこなすことが重要になります。

1.定期テストの点

やはり、内申点の根幹をなすのは中間テストや期末テストなどの定期テストの点数です。
これらを1点でも多く取ることが内申点アップにつながります。
従って、定期テストをもっと真剣に捉え、普段からしっかりと勉強し、テスト前には十分なテスト勉強をして臨みましょう。
テスト範囲が発表されるまで待つのではなく、基本的に前のテスト範囲の次から今やっているところはテスト範囲に入ると予想できるので、少しでも早く(最低でも2週間前)勉強に取り掛かりましょう。
ワークなどの課題も毎回出されるのだから、テスト前までためるのではなく、習ったその時に自分の学習の定着のためにもやってしまいましょう。
言われるまでやってはいけないという決まりはありません。
こうしてテスト発表のときには課題の大半が終わっている状態にし、テスト期間中は自分がよくできなかった問題、よく理解できていない内容を集中的に勉強し、余裕があれば応用問題をしっかりするように計画を立てて勉強してください。
定期テストの問題はワークやプリント、教科書や小テストの問題がそのまま、あるいは一部数字や表現を変えて出ることがとても多いので、これらの問題を全て解けるようになっていれば、決して悪い結果にはなりません。

因みに、各教科で内申点の4を目指すなら85点、5を目指すなら95点以上取ることが目安になります。

2.提出物

2番目の大事な要素として、各教科の課題などの提出物があげられます。
普段の宿題だけでなく、レポートや作品の提出は期限を守って、十分に余裕をもって取り組んでください。
直前になって慌てて雑にやったり、答えを丸写ししても、先生はすぐに見破ります。
それは評価を下げることになりますし、そもそも、課題を通して実力をつけるチャンスを自分から捨てることになります。
いい加減なことをしても、結局は自分が困る、損するだけです。
きちんと正しくすることが自分のためでもあります。
どうしても間に合いそうにない時は、事前に先生と相談してください。
そうすれば何らかの猶予やアドバイスを与えてくれるかも知れません。

3.授業態度

やはり、普段からの授業態度も大事です。
授業態度は「関心」「意欲」「態度」の項目からなり、基本的に先生の判断によるものです。
先生の話をきちんと聞き、手を上げるなどして積極的に授業に参加していることをアピールできれば、授業態度の評価も上がります。
特に実技系では上手い下手より、頑張って取り組む方が評価されることもあります。
授業中によく居眠りをしたり、騒いで授業を中断させたり、不必要に先生に反抗してみたりするのはダメです。
別に先生の太鼓持ちになれとは言いませんが、普通にきちんと授業を受けてください。
定期テストでいくら良い点を取っても、授業態度が悪いと評価が低くなることもあります。

4.その他

これら以外にも、定期テストの解き直し、授業中に使ったプリントや小テスト、調査やグループ学習、プレゼンテーションや自己評価など、様々なものが内申点の評価に加わります。
これら学習活動に関わる全てをきちんと真面目にやるのが大切です。
学校の先生は定期テストの結果だけではなく、普段から生徒一人ひとりの学習活動や態度をしっかり見ています。

学校の勉強以外に気をつけたいこと

内申点は学校での勉強が対象でそれ以外の活動が影響することはあまりありません。
しかし、次のような点に気をつけ、学生生活を送るのも大切かも知れません

1.部活や委員会活動、ボランティアなどの課外活動

部活動や委員会活動、ボランティアなどの課外活動が内申点に加味されることはあまりありません。
しかし、都立高校の推薦入試や面接が入試項目に入る私立学校を受ける場合、これらが効果を持つことがあります。
面接官は受験生の人柄に興味があるので、これらの活動に参加していれば印象が良くなります。
資料に記載があれば、当然この話題が上るでしょう。
受験生も自分のことなので受け答えしやすいし、他の受験生との差別化ができるので、好印象を残すチャンスです。

学校によっては生活態度を重視するところもあるので、そのような場合は高評価につながります。
大会やコンテストでの具体的な成績がある場合は、評価に加点されるかもしれません。
逆に、スポーツ推薦や芸術系の推薦を受ける生徒はこちらがないとかなり不利です。

2.検定試験

英検や数検、漢検などの検定試験で級を取るのも悪くありません。
都立高校ではありませんが、私立高校の場合、学校によってはこれらの検定である程度の級を持っていると内申点に1加えてくれるところがあります。
事前によく調べておいてください。
内申点が低い人にはお勧めです。
また、推薦入試でもないよりはある方がいいので、試す価値はあります。
検定の内容はそのまま受験勉強につながるので、受験勉強の延長としてこれらの検定試験を受けてみるのもいいでしょう。
合格すれば申し分ないし、不合格でも受験にマイナスの影響はないので、できればチャレンジしてみてください。

3.欠席や遅刻

欠席や遅刻が多い場合、内申点が下がることがあります。
10程度なら問題ないのですが、欠席が年間60日以上になると受験が難しくなります。
私立高校では「年間の欠席日数が何日以上だと受験できません」と記載してある学校もあるので、注意してください。
特別な病気や入院を含む大けがなど正当な理由がある場合は考慮してもらえることもあるので、中学校の先生に相談して理由書を書いてもらうといいかも知れません。
いずれにしても、遅刻や欠席は普段の生活態度の評価につながるので、可能な限りしないのがいいです。

内申点が悪かったら

入試において内申点は非常に重要な要素です。
上記のことを心がけ、日頃から内申点を上げるように努めてください。
しかし、内申点が悪かった場合はどうすればいいでしょうか。

1.学力点で挽回する

先ほども述べたように、都立高校の合否は内申点と学力点の合計で決まります。
よって、内申点が低かったら学力点を上げればいいのです。

言うのは簡単ですが、実際にやるのは難しいです。
他の人とは不利な状況で戦わなくてはならず、いくら学力点で良い結果を出しても、それでカバーできないくらい内申点が悪くては万事休すです。
言い換えれば、いくら学力点が良くても内申点が悪ければ落ちることもあるということです。
もし学力点で内申点をカバーしたいのなら、相当の覚悟をして受験勉強をしてください。

このように考えると、やはり入試を優位にし合格を確実なものにするには内申点をある程度は持っていないといけません。
内申点が出てしまえば、もう訂正は効きません。
だからこそ、日頃から内申点を意識して、普段の学校での勉強をしっかりとやらなければならないのです。

2.志望校を変える

自分の予想より内申点が良かった場合でも悪かった場合でも、当初の志望校に留まらなくてはならないという決まりはありません。
自分の置かれた状況に応じて、志望校のランクを上げたり下げたりしていいのです。

では、自分の学力に合った学校はどうやって見つければいいのでしょうか。
それは模試です。
可能な限り模試はたくさん受けることをお勧めします。
それは単にテストの点が良かった悪かったで一喜一憂するためでなく、自分のできていないところを見つけ出し、そこを重点的に勉強することで、本番では死角のない態勢で試験に臨めるからです。
そして、模試には他にもたくさんメリットがありますが、その中の一つに、志望校への合否判定と共に自分の実力に合った学校を紹介してくれるというものがあります。
模試の結果には必ず受験生の学力に応じて、努力校、相応校、安全校をいくつか挙げてくれます。
それを基に学校の特性や環境など、様々な要素を考慮に入れ、自分が本当に目指す志望校を見つければいいのです。
その際には塾や学校の先生の意見を聞くのもいい考えです。

最初は高めの志望校を設定し、それを目指して勉強してください。
もし難しそうならランクを下げればいいのです。
下から上へ上げるのは困難ですが、上から下に下すは容易で、それはいつでもできます。
従って、最初は上を目指して頑張りましょう。

以上、内申点についていろいろお話しました。
このように内申点は入試において大きな影響力を持つと同時に、本試験前に既に決まってしまうものなので、受験を優位に進めるためにも普段から学校の授業や勉強を疎かにせず、真面目にコツコツと努力してください。

そして、内申点のことも含めて、受験や勉強について分からないこと、困ったことがあれば気軽に葛西TKKアカデミーにご相談ください。
いろいろお話できると思います。

それでは、皆さんのご健闘をお祈りします。

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