塾長ブログ

2023年04月

2023.04.30

発達障害をご存知ですか?教育で注目されているワードです!

 

発達障害をご存知ですか?教育で注目されているワードです!
「発達障害」という言葉をご存知でしょうか。
最近教育において注目されるワードの一つです。

子供が「落ち着きがない」「上手く言葉がしゃべれない」「人の話を正確に理解できない」「注意力や集中力がない」などの問題点が見られたとき、これまでは単に「そういう性格」「頭が良くない」「ふざけている」として本人が悪いと叱りつけたりしたことはありませんか。
自分が考える普通と異なる言動をする子供に対して苛立ち、頭ごなしに怒りをぶつけたりしたことはありませんか。
他の子供と同じようなことができず集団行動が苦手で、先生がいくら教えても勉強についていけない。
当然、学校の成績は芳しくありませんが、それは本人のやる気がないからなどと酷評される。

これまでは上記のような対応が一般的で、問題児として教育においても困った存在、トラブルメーカーとして認識されていました。
そして多くの場合、本人の責任または育て方の問題とされ、当事者や家庭が問題解決の主体と見なされていました。

しかし、最近の研究によるとどうもそういう場合ばかりではないことが分かってきました。
どうもこれは生来のもので、脳の働き方が一般の生徒と違うらしいのです。
このような時、一般的に「発達障害」と考えられるようになり、教育において医学的アプローチができるようになってきました。
因みに、「発達障害」は子供特有のものではなく、多くの大人たちも自分や周囲が「発達障害」と分からないまま、日常を生活しており、仕事や社交なとで問題となっています。

今回は子供の「発達障害」に注目して、いろいろ議論したいと思います。

「発達障害」の種類

1.ADHD(注意欠陥多動性障害)
他の一般的な同年代の子供に比べ、不注意(集中力がなく忘れ物や紛失物が多い)、多動性(じっとしていられず、騒いだり動き回ったりする)、衝動性(我慢ができず、列に並ぶなど順番を守れない)という特徴があり一クラスに二、三人くらいの割合でいると考えられています。
ただし明確にADHDと言えないものも多く、その子がADHDと気づかれることなく大人になってしまう例も多々あります。
その原因は脳内の機能障害で、神経伝達物質が正常に機能せず、これらの症状が現れるそうです。
2.LD(学習障害)
特徴としては、話すことや読むことが苦手で、書くことや計算も得意ではありません。
また、推論することも困難で一般的な「勉強」でなかなか問題が解けません。
症状によって読字障害、書字障害、算数障害と細かく分けられます。
人により症状の現れ方が異なり、気づかれにくいことも多く、診断が非常に難しいです。
脳機能の障害と考えられていますが、その部位や原因はまだ特定されていないそうです。
3.自閉スペクトラム症
コミュニケーションが苦手で言葉や視線、表情や身振りでお互いにやりとりするのが困難です。
自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを読み取るのも得意ではありません。
特定のことに執着したりこだわりが強かったりします。
また、光や音などの感覚が過敏であることもあります。

「発達障害」が導入された意義

これまで勉強ができなかったり、学校で集団行動ができなかったり、先生や親の言うことが聞けない生徒は問題児として扱われてきました。
その原因も、単に頭が悪い、性格や考え方に問題があるとして基本的に本人の問題または、本人をそのようにさせた育て方の問題と考えられてきました。
そして、その対策も強制的に勉強させたり指導したりというもの。
しかし、多くの場合そのような対応は上手くいかず、本人を余計に内向的にさせたり反抗的にさせたりすることもよくあります。
周囲からダメ人間のレッテルを貼られ、落ちこぼれとして学校生活を送らざるを得ない。
または、学校での生活に馴染めないため登校ができなくなることも。

「発達障害」という考え方に対する注意点

教育の放棄!?
このように教育において、期待される平均的なことができない生徒に対する新しい考え方として、「発達障害」という考え方が導入されるようになりました。
前述の通り、このような行動を起こす生徒の中には脳内の働きに問題があり、それを医学的アプローチを以って対処改善するのが良いと考えられるようになりました。
このように教育に医学的アプローチが導入されたことは非常に画期的であり、教育の問題に新たな手法が加わったことは望ましいことでもあります。

ただ、医学的にも未解明の部分も多く、一般の勉強が苦手な生徒と発達障害によって勉強ができない生徒との境界線もはっきりしません。
よって懸念されることの一つとして、勉強ができない、学校生活がうまくできないからと言って、そのような生徒を全て発達障害と見なし、教育的アプローチを放棄し医療に丸投げしてしまうことがあります。
本来は教員や親など教育に携わる人間がそのこと真剣に向き合い、互いに理解しながら改善すべきです。
しかし、これは非常に手間を時間がかかり、時には相互に辛く苦しい思いもします。
そのような大変な仕事が教育ですが、そんな困難から逃げ出す方便に発達障害た使われるのならば、本末転倒です。
本当に障害なのか?
「障害」という言葉を聞くと、非常に大きな問題で人生の希望が一気に消えてしまうような印象を持つかも知れません。
しかし、「発達障害」とはその生徒にとって「障害」なのでしょうか。
先ほど述べたように、一般の生徒と発達障害の生徒を明確に隔てることは難しく、多くはその中間のグレーゾーンに位置しています。
仮に発達障害と診断されてもその中身は千差万別で、中には一般生徒と何ら変わりがなく、ただ勉強が苦手なだけではないかと思える生徒もいます。
何か薬を投与しなくてはいけないという訳でもなく、手術が必要という訳でもありません。
そう考えると「発達障害」というネーミングは誤解を招きかねないので、再考の余地がある気がします。
「障害」と聞くだけで周囲の目も変わるでしょうし、本人の自分に対する認識にも影響があると思います。

また、「発達障害」と診断されたことが本当に障害なのか、それとも様々な個性の一つなのかという疑問もあります。
教育、特に学校という枠組みに上手くはまらないという理由で「障害」と認知するのはいかがなものでしょうか。
全ての生徒をたった一つの仕組みに合わせるのが教育とは思いません。
むしろ、様々な個性を持つ生徒が全て健全に成長できるよう、多様性に合わせた教育が提供できることが肝心だと考えます。
その生徒の持つ特性が学校という制度に合致しなくても、それを障害と見なすのではなく、一つの個性として尊重し生かし伸ばそうと尽力するのが教育ではないでしょうか。
このような視点に立ってみると、実は「発達障害」と呼ばれる生徒たちも大きな可能性の宝庫であると考えられます。
「障害」として非難すれば、その生徒は心に傷を負い委縮して自己否定をし、結果、希望も見いだせなくなるでしょう。
人間生きるのには希望が不可欠です。
しかし、「できない」ではなく「できる」に注目すれば、その生徒も自分に自信がつき、自己肯定感が身に付き、自主的にチャレンジするようになって、明るい未来が見いだせるようになるでしょう。
従って、「発達障害」という言葉のイメージに引っぱられて誤った対応をしないように気をつけなくてはなりません。



教育はとても難しい問題であり、こちらの期待する通りに生徒が答えてくれるとは限りません。
そこに「発達障害」という概念が教育に導入され、医療という新しい手法が使えるようになったことは、より良い教育を目指すうえで非常に有効であると言えます。
しかし、「発達障害」が単に教育の逃げや生徒に対する誤った認識の要因になるようならば注意が必要です。

「発達障害」かと思っても、自分の勝手なイメージで生徒を判断するのではなく、専門家の診断を仰ぎましょう。
そして、正しく「発達障害」に向き合いましょう。
どのような生徒でも自己実現ができるように、適切に支えてあげることが重要です。

2023.04.20

問題集の使い方!やっぱり質より量ですよ作戦!

 

問題集の使い方!やっぱり質より量ですよ作戦!
勉強において問題集は重要なツールですが、本屋などでも数多くの問題集があり、どの問題集を入手すればいいか悩むことも多いと思います。
学校のテストで良い成績を修めるため、勉強をより深く理解し身に付けるため。
特に受験生は、これから迎える入学試験に合格するために、自分の実力を上げるために、問題集に取り組む人も多いと思います。

各問題集には目的があり、その目的を達成するのに適したつくりになっています。
しかし、それを理解し何が自分に最もふさわしい問題集なのか選ぶのは非常に難しいことです。
更に、入手した問題集をどのように活用していくかもよく考えるべき事柄です。
そこで今回は問題集の使い方の一つを紹介し、どのように問題集を選び利用するのか参考にしてもらえればと思います。

質より量作戦!

以前に触れたこともありますが、今回もう一度詳しく説明したいと思います。
これはとにかく片っ端からひたすら問題集を解くというやり方です。

一冊の問題集を深く詳しくするのではなく、一度やったら使い捨て次の問題集に取り掛かるといスタイルです。
もちろんただやるだけではなく、答え合わせをした後、解説などを使ってどうやったらそういる答えを導き出せるのか確認することは大切です。
しかし、一問一問にじっくり時間をかけるというより、より多くの問題をこなし、様々な問題パターンに触れたり似たような問題を繰り返し解くことで、反射的に解法や答えが浮かぶことを目指します。
反復作業をすることで自然により深く脳に勉強を定着させることができます。
つまり、一つ一つの問題を深堀りしない代わりに、問題を解く回数を増やすことで自然に問題の解き方が身に付くという訳です。

質より量作戦の注意点

とにかくひたすら多くの問題を解いていくのがこの作戦の要となります。
そのためには問題集はなるべく薄いものを選びましょう。
分厚いものだと一冊終わるのに時間が掛かり、途中で挫折したり飽きて止めてしまう生徒がたくさんいます。
薄い問題集を短期間で終わらせ、一つ終われば次へとどんどん使い捨てる感じでやってください。

そして、問題を解くときも一つの問題にあまり時間をかけず、パッと見て分からない問題は後回しにして、できる問題を先ずやって、残った時間で飛ばした問題をやってください。
それも時間が掛かりそうなら答えと解説を見てください。

このようにスピード感が重要なこの作戦ですが、それでも間違ったところ分からず飛ばしたところの解説はしっかり読みましょう。
とは言え、サッと見て「なるほど」と思えれば十分だと思います。
その場で100%できるようにならなくても大丈夫です。
すぐに忘れるかも知れませんが、この作戦では様々な問題に当たるので、重要な問題は必ずまた出てきます。
そして、何度も同様の問題を解くことで重要な問題は理解し解けるようになります。
最初は「全く分からない」、二回目は「分からないけど、前にやったことがあるなあ」くらいで大丈夫です。
三度めは「あ、そうそう、似たような問題やったことある。確か解き方は・・・」、四度目になると「はいはい、分かっていますよ。何度もやったことあるもん。こうするんでしょ。」というような感じで、気づけばできるようになっている。

繰り返すごとに「なるほど」が増え、勉強が自然と身に付くので、生徒が勉強時に受ける負担は比較的軽くなります。
しかし、繰り返すことが要なので、根気が要求されます。
でも、その点は同じことを繰り返すのとは違い、似たような問題でも毎回違うのである程度の新鮮さがあり、飽きるということは回避できるかと思います。

もう一つ注意点としては、問題集は一つずつ用意しましょう。
最初に何十冊と買って、目の前においてしまうと、その量に圧倒され心が折れてしまうかも知れません。
一つ終わったら次を買うという風にするのがいいでしょう。

この方法のメリット

質より量作戦のメリットは何と言っても精神的負担の軽さでしょう。
一つ一つの問題に時間をかけず、問題の経験値を増やすことで気づけばできるようになる(理想的には)ので、それほどプレッシャーもかからないと思います。
また、テンポよく調子が乗ってくると、やっている本人もハイになり、なんだかた楽しくなってきます。
「ハイ次、ハイ次」とどんどんチャレンジしたくなります。

そして、この作戦の最大のポイントは達成感が大きいことです。
次から次へと問題集をやるので、自分のやった問題集がどんどんたまってきます。
気づけば問題集の山ができます。
それを見れば自分がどれほど努力したかが目で見える形で分かり、実績としてとても分かりやすいです。
「自分はこれだけやったのだから大丈夫」と自信を持って試験に臨めます。

この方法のデメリット

デメリットとしては、薄く安価な問題集と言えども相当な数をこなすので、反って費用が掛かるかも知れません。
そして、この方法に相応しい薄めの問題集も本屋に十分あるとは限りません。
時には問題集を探して何件もはしごしないといけないかも知れません。
そうなると貴重な受験勉強の時間が無くなる可能性もあります。
この問題をどのように解決するか、一思案必要です。

また、この方法に慣れる前に疲れて挫折するかも知れません。
普段から勉強に慣れていない生徒にとっては、問題集に取り組むだけでも困難で、習慣のようにできるまで時間が掛かります。
そこまで苦にならず続けられるか心配です。
ここは周囲の励ましなどのサポートが欠かせません。



以上、『質より量』作戦をご紹介しました。
やり方がいまいち分からないようでしたら、気軽にご質問ください。
丁寧にご説明いたします。

テンポよく様々な問題集を解いていくので、一つのことをずっと集中して勉強するのが苦手で飽きっぽい生徒には向いているのではないでしょうか。
経済的負担など欠点はありますが、それらを克服できれば気軽に勉強できるのでお勧めです。

ただ、量が要求されるのでこれをこなせるだけの十分な時間的余裕はあった方がいいでしょう。
受験生なら特に、試験日から逆算して自分にやれるだけの時間が残されているのか確認が必要です。
まだ一年と思っていたら、あっという間に試験本番になりますよ。
勉強は計画的に!

どのような勉強方法が適しているかは、その人の性格や環境、考え方などが大きく影響するので、誰でも通用する唯一の勉強方法なんてありません。
ということはいろいろ試しながら自分で見つけるしかないのです。
そのためには勉強法をたくさん知っている方が有利です。
従って、今後もいろいろな勉強法をご紹介したいと思いますので、参考にしていただければと思います。

2023.04.17

動画紹介:『書道家 東宮たくみ』のYoutubeチャンネル

 

動画紹介:『書道家 東宮たくみ』のYoutubeチャンネル
本日は面白い動画サイトを見つけたので共有したいと思います。

生徒たちもそうですが、多くの人が字を書くことにコンプレックスを持っていたり悩んでいたりしませんか。
自分の字がどうしても綺麗に書けない。
自分の下手な字を見られたくないから、どうしても書くことから距離を置いてしまう。
字を書くことが億劫で面倒くさい。
書くことが嫌いでつまらない。

パソコンや携帯を使う機会が増え、直接自分の手を使って書くことが減ったかも知れませんが、まだまだ文字を書かなくてはいけないときは多いです。
日常生活において字を書く必要のある場合は非常に多いので、書くことを避ける訳にはまいりません。

そこで今回は上手に字を書くヒントになると同時に、字を書くことが面白いと感じられるサイトをご紹介します。

『書道家 東宮たくみ』のYoutubeチャンネルはこちら



東宮たくみさんは書道家であり、現在150万人以上のフォロワーを有する今流行りのユーチューバーでもあります。
これだけのフォロワーを抱えるということは、その動画において人々の心に何か興味を持たせるものがあるからでしょう。
実際動画を拝見すると書道家らしく、自身の書を後悔するだけでなく、「書く」ことを通して、他のユーチューバーにはない、書道家ユーチューバーである東宮たくみさんだからこそできる面白い動画が豊富に掲載されています。
それを見ることで、綺麗な字の書き方を学ぶだけでなく、書についての新しい発見があったり、ユニークなコンテンツに笑いを隠せなかったりと、非常に楽しく文字や書に触れることができます。

動画の内容をカテゴリー分けすると大きく次のようになります。

1.上手に字を書くコツ

書道家の東宮さんは筆だけでなくペン習字やマーカーなど様々な道具を使い、多くの書体で文字を書くことにも精通しています。
これらの道具を使い、どのような点に注意して字を書くと綺麗に見えるかなとのレクチャー動画をたくさん掲載しています。
一つ一つ分かりやすく説明してくれていますので、これを見て丁寧に書いて練習してみると、自分でも信じられないくらい字が上達します。
自分の字に自信がない人はこれらの動画を参考にしてください。

綺麗な字を書くだけでなく、漢字の正しい書き順や、難しい漢字などの教養的な動画も面白いです。
筆やペンなどいろいろな道具の使い方も教えてくれるので、非常に実用的なサイトとなっています。

2.面白動画

日頃から文字に興味ない方も、こちらを見れば今までと文字に対する接し方が変わるのではないでしょうか。
書道家ならではの技術力を駆使した動画で、見ると笑えるものが沢山あります。
例えば、成績の悪かった生徒が先生の筆跡をまねて、親への先生からのコメントを書き換えてしまったり、文を書いている内容や気分に合わせて字体を変えて書いて見たり。

他のユーチューバーには真似のできない独自の発想と映像は一見の価値ありです。
字を書くことを敬遠しがちな子供や大人におすすめです。
以前に比べてきっと「書く」ことに興味がわいてくると思います。

3.ASMR

今流行りのASMRもやっています。
筆や鉛筆で字を書く音を楽しみながら、リラックスして快眠を得てください。
例えば、鉛筆で漢字を書く動画では、一画一画の鉛筆の運びによって生じるこすれ音が非常に心地よく、目を閉じると心が癒されます。

他にも習字を書くときの姿勢について解説したり、ちょっとした教養になりそうな昔の日本語について触れてみたりと単純に字を書いてみせるだけでなく、言語など幅広く扱っています。
どれも興味深い動画ばかりですが、ちょっと量が多いので分かりやすく整理されていると選びやすいかなと感じます。



特に小学校低学年の男子は、字を書くことが苦手、面倒くさいと感じる生徒が多いように思えます。
しかし、勉強は文字を介して学ぶので、「字」を避けていくわけにはまいりません。
そこで今回紹介した動画が、文字を読んだり書いたりするのが好きではない人にとって、考え方を変えるきっかけになってくれればと希望します。

東宮たくみさんの動画には面白い動画もたくさんありますし、純粋に字の持つ美しさに感動することもできます。
このように教科書だけでない新しいアプローチが可能なのも、現在の環境が昔の俗に言う「勉強」とは大きく変化してきているからです。
これまでにない新たな発想で、子供を始め多くの人々の勉強のサポートができるチャンスが増えることを願います。

2023.04.12

新年度スタート!友達100人できるかな?

 

「新年度スタート!友達100人できるかな?」
いよいよ新年度がスタートしました。
多くの学校ではクラス替えがあります。
また、新入生として入学した生徒たちは全く見ず知らずの生徒と一緒の学校生活を始めないといけません。
そんな時、多くの生徒の心配事の一つに「新しい学校生活が始まって、自分は友達ができるだろうか」ということがあります。
今回は、この点について考えてみます。



生徒たちにとって友達とは学校生活を行っていく上で最重要問題の一つです。
「友達ができないと学校で独りぼっちになり寂しい毎日を過ごさなくてはいけないのではないのか」
「いい友達がいないと困ったときに助けてもらえない」
「クラスメイトに嫌われたらいじめにあうのではないか」
などと心配は尽きません。
だから、友達ができないかも知れないというこの時期に特に感じる不安は、新生活を始める生徒たちにとってはこの上ないものでしょう。

心配する必要はない

学生生活を過ごしてきた大人にとって、「新学期早々そんな心配をしなくても、友達は自然とできるから大丈夫」ということは簡単です。
自分が経験し分かっているから。
「むやみに友達を作っても面倒くさいだけ」
「友達はかずじゃない、どれだけお互いを信頼し思いやることができるかだ。そんな友達であれば例え一人であっても十分だ」
というようなことも一理あり、ある意味真理でもあるのですが、これから新しい学生生活を始める彼らにとってはあまり気休めにもなりません。

同じ学校で一緒の時間を過ごし、多くの経験を共に積んでいくうちに、否応なく生徒同士は関わらなくてはならないのだから、最後まで孤独でいるということは考えにくいです。
しかし、周囲の人間がいくら言っても実感がわかず分からないということは、特に若い人たちにはよくあることですから、彼らの気持ちも理解できます。
ここは「焦らなくても大丈夫。成り行きでうまくいくから」と述べつつ、「友達を作りたいときはこんな風にしてみてはどうか」とアドバイスする方が、実践的で生徒たちにも有意義に感じられるものかも知れません。

友達の作り方

人間関係で相手がいることだから、そうすれば絶対うまくいくという必勝法みたいなものはありませんが、いくつか参考になりそうな方法を考えてみます。
1.友達になるきっかけを作ろう
やはり、友達になるにはきっかけが必要です。
どのようにして他の生徒と接触するか。
多くの場合、ここでつまづきます。

まずはあいさつ!
「おはよう」や「こんにちは」などごく日常的にするあいさつで構いません。
あいさつで他の生徒に声を掛けましょう。
特に笑顔であいさつすると、それに対して何もないのにわざわざそっぽを向くようなことは誰もしないでしょう。
名前も一緒に呼んであげると好印象になります。

質問をするというのも良い方法です。
学校だから分からないことがあっても何の不思議もありません。
分からなくて質問したからと言って、誰も見下すようなことはないと思いますので、恥ずかしがらずにどんどん聞いてみましょう。
時には分かっていても、敢えて知らないふりで声を掛けるのも良い方法です。
そして、相手が説明してくれたら相手を褒め、最後には「ありがとう」とお礼の言葉を忘れないでください。
相手も気分がよくなって、次の機会でも教えてくれることでしょう。
質問は勉強に限る必要はありません。
学校生活でどうしていいか分からないとき、それ以外でも、例えば機械の操作の仕方が分からないなどでもいいです。
そして、その相手も分からないと言ったときは、友達拡大のチャンスです。
一緒にまた別の生徒に質問して、一気に友達の数を増やしましょう。

2.共感したり相手を褒める
共感したり相手を褒めるというのも、友達作りには良い方法です。
「そうだよね」「よく分かる」と言ったり、「それどこで買ったの。すごくかわいいね。私もほしい」などと相手を褒めたりすると、相手は自分と同じ価値観を持つ者として仲間と認識するでしょう。
同じ感覚を持っているというのは相手にとって大きな安心感につながり、「一緒にいたい」「時間を共有したい」という気持ちにもつながってゆきます。
そこから趣味であったり、これまでの自分たちの経験に話しを共有できれば、一緒にいて楽しい存在と思われ、友達になれると思います。

3.実際に近くにいる
そして、友達になるには実際に物理的にそばにいるということも大事です。
近くにいればお互いに関わりあうことも増えますし、話すチャンスも増えます。
時間と空間を共有できれば同じ経験を持つこともできるので、お互いに分かり合えることにもつながります。
分かり合えればそれだけ親密な関係にもなり、お互いが学校生活において欠かせない存在となります。

友達作りの注意点

1.笑顔が一番
やはり笑顔が最も大切です。
笑顔で話しかけられたら、相手も悪い気はしません。
逆に、しかめっ面や怒り顔ばかりしている人には相手も話し掛けづらいし、心を開いて友達になりたいとは思いません。
無理やり笑顔をする必要はないですが、それでも少し練習してみてはどうでしょうか。
口元を少し上げるだけでも印象が変わると思います。
そのうちに自然な笑顔もできるようになります。

2.相手の話をよく聞こう
自分のことばかり話す相手には人も寄り付こうとはしません。
むしろ、相手のことをよく聞いてあげましょう。
自分の話を聞いてくれると分かれば、相手も打ち解け、そして、今度は相手が自分の話も聞いてくれるようになります。
自己主張が強い人、自分のプライドが高い人は注意してください。
友達は相手のことを考えることから始まります。
相手の様子をよく見て、その気持ちを理解し、時には相手のために一歩下がれる余裕を持ちましょう。

3.人の悪口は言わないようにしよう
いろいろない人と共同生活しているのだから、嫌な経験をすることもあります。
嫌いな点を持つ人もいます。
でも、だからと言って人の悪口ばかり話すのはよくありません。
他人の悪口を言われても、相手は楽しい気分になるものではありませんから。
むしろ、自分の印象を悪くしてしまうこともあります。
人の悪口でできている人間関係は健全とは言えません。
そのうち何か良くないことに自分も巻き込まれる可能性が高くなります。
気をつけましょう。

4.優しく穏やか
上記の点とも関係しますが、いつも人のことを思いやりちょっとしたことでもすぐにかっとしないことも重要です。
人間すぐに怒りがちではありますが、怒ったっていいことはないし何の問題解決にもならないので、やるだけ損です。
それよりも優しく接してあげた方が相手も嬉しいし安心できます。
そんな人には友達が多くできます。
相手のちょっとした変化に気づき、「大丈夫?」などと気遣う言葉をかけられたら最高です。
自分のことと同じように相手のことも考えてあげましょう。



知らない相手にいきなり声を掛けるのは非常に勇気がいることです。
でも、新しい学校生活が始まり知り合いもほぼいない状況では、他の生徒も切実に友達を欲しているのは明らかです。
自分と同様に相手も勇気が出なくて困っているかも知れません。
だから、その点を理解してこちらから声を掛けてあげると、相手も助かり喜んで友達になってくれます。

そして、友達作りはまだ自分たちのイメージが固定されないうちにした方が簡単にできるような気がします。
変なカテゴリー分けされ誤解されると、それを乗り越えて友達になるのは難しいです。
だから、大変でしょうができるだけ早く行動することをお勧めします。

とは言っても、友達作りの最初のステップでうまくいかなかったとしても、それほど深刻になる必要はありません。
無理せずいつも通りに学校生活を過ごせばいいのです。
友達になるチャンスなんて何度でもありますから。
無理は疲れますから、自然体で頑張るのがコツです。

新生活は期待と不安に満ちていますが、余計な心配はせず、楽しい学校生活を送ってください。

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