塾長ブログ

2023.09.14

手抜きの勉強はかえってたくさんやる羽目になり成績も伸びません

 

手抜きの勉強は反ってたくさんやる羽目になり成績も伸びません
勉強ができない生徒を見ていると、個人の能力不足というより個人の勉強に対する考え方ややり方に問題がある場合が非常に多いです。

特にいろいろな物事に対して丁寧にやらず雑にササっとすまれる生徒は、勉強に対してもやり方がいい加減で、その結果、勉強がうまく身に付いていないことが多いです。
しかし、きちんと勉強が身に付いていなくては、後々勉強が更に分からなくなり、同じ勉強を何回もやり直さなくてはいけなくなってしまいます。
「早く終わらせたい」と思って手抜きの勉強をすると、反ってもっとたくさん勉強しなくてはならないということです。

今回はそんな雑な勉強について考えてみたいと思います。
つぎのような勉強の仕方では、二度手間になる可能性が高いので注意しましょう。

1.問題をやっただけ

勉強は問題を解いたら終わりではありません。
なぜ間違えたのかを明確にし、その原因を正さないといつまで経っても勉強ができるようにはなりません。
ワークやドリルなどの問題集、テストなど〇×をつけて、その結果に一喜一憂して終わりでは勉強する意味はあまりありません。

結果は自分の勉強の習得具合を示しているものだから、自分の勉強で明らかになった足りない部分を補ってこそ、勉強はより完璧に近づきます。
つまり、テストなどの結果は勉強の終わりではなく、むしろ始まりなのです。
ここを取り違えて、問題を解いてしまったらもう何もしない生徒はその後も繰り返し同じ間違いをします。

2.自尊心が間違いを許さない

どうも勉強で間違えることは罪のように考えている生徒がいます。
だから、間違えを許容できない。
それが、間違えをしないように事前の勉強に対する努力へとつながればいいのですが、むしろ逆にできる問題しかしない、もしくは問題を解くことすらしない方向に向かう生徒がいます。
そもそも問題を解かなければ間違いではない、できないのではなくやらないだけという論法です。

でも、これは本人にとってどれほどのメリットがあるでしょうか。
自尊心を守るための言い訳にしか過ぎないのですが、これで勉強しないことを正当化できると考えているようです。
しかし、間違いを恐れて勉強から逃げても実力はつかず、それは高校入試など後で明確になり、結局足りない学力を補うために勉強しなくてはならなくなります。

むしろ、期限が決まっている以上時間的余裕はなくなり、最終的に間に合わなくなる。
このように自尊心を守り実力不足をごまかしても何の意味もないのです。
むしろ、自分のできない現実を素直に受け入れ、その時その時に問題を解決していた方が何度も同じ勉強を繰り返す必要がなく、効率的で良い結果も出せるようになります。

3.書くことを嫌がる

とにかく書くことを嫌がる生徒がいます。
できれば書かないで楽をしたい気持ちは理解できなくもないですが、書くということが勉強に与える効果を考えると、書かないということは結局自分を不利にしていることに気づいてほしいです。
「別に後で見ないから書かない」と言われたこともありますが、「書く」ということは単に後で見直すためだけではありません。

記憶や思考には、脳への刺激が重要になります。
より多くの刺激を与えられれば、それだけ脳は活性化し勉強も身に付きます。
よく漢字や英単語を覚えるのに本を見ているだけの生徒がいました。
テストをすると一つも書けませんでした。
そんな生徒が書いてみると、たくさん答えられるという経験があります。
「書く」ことが脳へ与える影響は大きいのです。

書くのを嫌がる生徒は日常的に書くことを回避する傾向があります。
つまり、勉強だけでなく生活全般において書かないのです。
普段から書くことに慣れている生徒なら生活の一部となっているので、書くことは何でもないのですが、そうでない生徒にとっては非常に苦痛のようです。
そうなってしまうと直すのは大変なので、できればそうなる前に書く習慣を身に付けさせてあげましょう。

小学生のときは勉強がそれほど難しくなく、ノートを取らなくても勉強できたかも知れませんが、学年が上がり勉強が複雑になると頭の中だけでは情報を処理しきれなくなります。
このとき、書く習慣が身に付いていない生徒は書くこと自体に違和感と抵抗感を持ち、意地になって書かなくなります。
でも、これは本人のためになりません。
これまでのようにできなくなってしまった自分を受け入れがたいのはとても分かります。
しかし、一時的な本人のプライドを通して勉強が分からなくなるよりも、長期的な視点で勉強のできない自分を受け入れる強さをもって、素直に「書く」ことができれば、勉強は必ずできるようになります。
実は、勉強は生徒の知識の問題ではなく、個人の考え方や心理、周囲の環境の問題であることの方が多いのです。

4.とにかく早く終わらせたい

勉強嫌いの生徒は、とにかく勉強から逃れたいという気持ちが強く、見てくれだけ整えて早々に勉強を終わらせます。
でも、これは結局何も身に付いていないので、テストなどをしてみればすぐにやっていないことが分かります。
勉強は積み重ねなので、前出の内容が理解できていなければ新出の内容も理解できません。
従って、前やった内容をもう一度勉強し直さなくてはならなくなります。
逃げても結局やらなくてはいけなくなるし、やらなければ勉強がどんどんできなくなります。
「早く終わらせたい」というその場しのぎの感情が、後でより勉強しなくてはならなくさせるのです。
むしろ、その都度その都度の勉強をきちんとやって何回も繰り返さなくてもいいようにしましょう。
そうすれば、嫌いな勉強に余計に関わる必要がなくなります。

5.途中式、図を書かない

数学で途中式を書かず暗算でやったり、図を書かないで適当に答えたりする生徒がたくさんいます。
このような生徒はよく間違えます。
暗算でやると「7×8」が「7×9」になったり、繰上り繰り下がりを忘れたりします。
これは頭の中では文字が固定されないからです。
頭の中は知らないうちに文字が他のものに置き換わったりします。
このような間違いをする生徒はよく「ケアレスミス」と言いますが、これは言い訳で何の改善策も見いだせないので、同じ過ちを繰り返します。

それを防ぐには、文字にして考えていることを視覚化し固定することが大事です。
だから、途中式や図を描くことは必要なのです。
更に、書けば見直しをしたときに、どこで間違ったか特定することも容易で、自分の間違いの原因を探ることもできます。
原因が分かれば改善ができ、勉強をより強化できます。
勉強のひと手間を惜しんで間違えるくらいなら、ほんの少しの苦労を惜しまず正確に勉強しましょう。

6.正確に覚えない、なんとなく理解している

勉強嫌いの生徒はとにかく早く勉強を終わらせようとします。
彼らにとって最も重要なのは「早く終わらせること」で「勉強を習得すること」ではありません。
だから、性格に覚えているかどうかはさほど問題ではないのです。
しかし、なんとなくの雑な覚え方をすれば、正確性を要求されるテストで確実に正解を出すことはできません。
よって、もしよい成績を修めたいなら、もう一度覚えないといけなくなります。
一時的感情からその場しのぎの勉強をしても、長い目で見るといずれどこかでもう一度やらないといけなくなるのです。
どうせ覚えなければならないこと、理解しなくてはならないことならば、最初からきちんとした方が嫌な勉強を繰り返さずに済みます。

7.よく考えずに当てずっぽう

ここまで来るともはや勉強とは言えません。
でも、勉強が嫌いでいい加減な勉強をする生徒にはよくあることです。
こういう生徒は非常に多くの間違い失敗をしますが、稀に偶然正解になることがあります。
この非常に稀だけど自分に都合の良いケースをよりどころに、当てずっぽうを正当化します。
冷静に考えれば間違える確率の方が多いのだから、勉強方法としては成立しないのは明らかなのですが、少しでも勉強したくない生徒はその事実に目を背けます。
自分の見たいものしか見ない、信じたいものしか信じないなどという心理は理解できますが、それでは問題は解決しません。
不確実な当てずっぽうより、ちゃんと勉強して正しく問題を解く方がより確実に結果が出せます。
強い心をもって現実と向き合いう勇気を持ちましょう。



学生である以上、勉強から逃れることはできません。
逃げたいからと言ってすぐに終わるような雑な勉強をしても、それはやっていないのとほぼ同じです。
やっていないのなら、いずれかの段階で勉強し直さないといけなくなります。
遅かれ早かれやらなくてはいけないのであれば、最初から嫌がらず素直にきちんと勉強しましょう。
その方が嫌なことを繰り返さずに済み、成績も上がるので、生徒自身にとっても得です。

逃げたい気持ち、できない自分を認めたくない気持ちを乗り越えて、自分にとって一番やらなければならないことをきちんとやる。
これが最も近道であり、手抜きの勉強はかえって自分を苦しめることを分かってください。

コメント

コメントフォーム

カレンダー

«9月»
     1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

アーカイブ

カテゴリーリスト

ブログ内検索

フィード

無料体験授業のお申し込み・お問い合わせはこちら

勉強についてのご相談も含め、どんなことでもお気軽にご連絡ください。