塾長ブログ

2020.04.07

一斉休校中は学校はどうなるのか。失われた学習内容はどうなるのでしょうか。

東京を始め多くの学校では当初の予定に反して、ゴールデンウィーク明けの5月6日まで休校を延期することになりました。
始業式、入学式は行われる者の、参加者や時間を限定しかなり簡素なものになります。
あいさつも最小限に抑え、国歌斉唱なども録音を流すだけで歌わないなど、コロナウイルスの感染を抑える工夫をしています。
一応、週に一回程度の登校日を設け、生徒の安全の確認と連絡はするようですが、できるだけ早く解散し授業な一切行わないようです。
このような状況に陥り、教育現場では混乱が絶えません。

さて、休校によって消えてしまった授業分の学習はどのようになるのでしょうか。

はっきり言ってどうなるか未定というのが現実のようです。
事態の収拾も見えないので何も計画できません。
政府や自治体の支持も定まらず明確なガイドラインも提示されていないので、現場ではどのように対応すればいいか困っているようです。
休み中の課題を出しているようですが、授業が行われないので新しい学習事項をやるのではなく、これまでの既習事項の練習が中心になっているようです。
中には先生方が工夫をして、新たな学習用動画を独自に作成し、YouTubeなどにあげて生徒の勉強を支援している所もあるようです。

こうなってくると生徒一人ひとりの過ごし方で学習進度に大きな差が生じます。
勉強が好きで積極的に学習できる生徒はどんどん先に進めるでしょうが、そうでない生徒は拘束されるものがないので勉強を全くしないで家でゲームにふけることもできます。
せっかくやろうと思っても、分からないところが質問できず、そこで気持ちがおれて鉛筆を置いてしまうかもしれません。
家庭で一人で勉強するのはよほど自律できる生徒でないと難しそうです。

今回は三月の一斉休校の発表のときは突然のことで事前準備ができず、十分な対応ができなかった学校がほとんどです。
休校とは言え先生方は休んでいる訳でなく、コロナウイルスの対応や授業をどうするかなど、いつも以上に忙しい日々を送っていらっしゃったようです。
そして、学校再開の延期。
これも当初の開始日直前の突然の発表であり、やはり十分な対応ができているようには思えません。

やはり休校中の学習は学校が再開してから補っていくようになるみたいです。
一日の日程を授業一コマ分増やす(一日7時間)、土曜も登校する、学校行事を削って授業に当てる、夏休みなどの長期休暇を削って授業に当てるなどが考えられているみたいです。
しかし、これも休校が長引いてフォローしなければならない時間が増えれば、とても在学中に消化しきれなくなります。
特に多くの中学高校生は受験があり、それに間に合わすためには長期の授業の抜けは致命的です。
仮に上記のやり方で何とか学習項目を全うできるとしても、集中的に生徒の負担が増え、果たして耐えられるのか心配です。

学校生活は勉強だけではありません。
様々な行事や体験を通して人間関係など社会に出て必要な多くのこと学び、また将来振り返ったときの楽しい思い出作りも健全な人格形成には不可欠です。
これかの勉強以外のことがないがしろにされるのは大きな問題です。

結局学校の対応を待っていては間に合わないので、各自で考え行動するのがいいのでしょうが、家庭によってはそれが難しいところもあります。
そのあたりの支援も政府からは具体的に提示されていません。

登校時間や登校日をずらし、生徒たちを分散して登校させるという案もあります。
実は経済的に苦しい家庭では学校給食に子供の栄養摂取を依存している所が多くあります。
休校では給食がなくなるので、分散でも学校に行き給食が食べられれば、これらの家庭は大いに助かります。
また、級友との交流は生徒の精神衛生上大切です。
確かにクラスター化の心配もありますが、家に閉じ込めっぱなしも生徒によくありません。
実際に長期にわたる外出自粛で生徒のストレスは膨れ上がり、家庭内暴力、口論、破壊行動など問題行動が出始めています。
しかも、新年度のこの時期、先生と生徒やクラスメイトが教室を通して仲間意識を確立し、その後の様々な活動の基礎を作る時期。
特に新入生は新しい環境でどのように過ごすかを学ぶ時期。
この時期に学校に行けないのは大問題です。
新入生は何をどのように勉強していいか分からないのに、自分で学習を進めろというのは無理な話です。

また、オンライン授業も全ての家庭で利用可能な訳でなく、それを利用するためにはインフラを整え誰もがアクセスできる環境作りをしなくてはいけません。
しかし、それには時間がかかりそうです。
個人的には少人数であればいいのですが、クラス単位の大人数になると管理がどうしても行き届かなくなり、効果も薄いような気がします。
くれぐれも大人にやりましたという形式を与えるだけの道具になってほしくはありません。
やるからには生徒の立場で有意義なものにしてほしいです。

今回の問題は非常に難しく個人や家庭によって意見は大きく分かれます。
何が正解か分かりません。
更にタイミングが悪いことに、今年度から教育改革で学習内容が大きく変わる年に当たります。
誰もが初めてでどうしていいか試行錯誤する中のコロナウイルス問題。
とりあえずコロナウイルスが収まるまでは、新教育課程(プログラミングや小学生の英語など)は停止しこれまでのやり方を継承した方がいいと思います。
混乱でそこまで手が回らないからです。

本当に最終的にはそれぞれが判断しどのように勉強を進めるか決めるしかないと思います。
家庭によってはその選択肢は多いでしょうし、そうでない家もたくさんあるでしょう。
いずれにしても葛西TKKアカデミーは皆さんの力になります。
どんなことでもご相談ください。
そして子供たちの未来が少しでも明るいものになるよう願っています。

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