塾長ブログ

2022.02.22

勉強嫌いになったときはどうすればいいかの続き 

勉強嫌いになるのはなぜか?(対応編 その二)

今回も引き続き勉強嫌いに対する対処法についてお話します。
以前の関連記事も合わせてご参照ください。

前回、それぞれの勉強嫌いの原因を考えて、それに則した対処法を三つあげました。
今回はその続きで四つ目からです。

4.原因が「ストレス」

勉強嫌いの原因の一つに、日常生活からくるストレスがあります。
これには勉強そのものから感じるストレスもありますが、そうでない日常の生活、部活、友人関係、親子関係などからくるものもあります。
例えば、「友達にいじめられている」「両親が仲悪く毎日喧嘩ばかりしている」「部活の先輩からいつも無理なことばかりさせられる」両親が離婚しそうだ」など、これらの問題で悩み頭がいっぱいの時に、まともに勉強しろと言っても無理な話です。
特に思春期の子供は周囲の事柄に敏感で、でもそれを上手に扱えるほど経験も知恵もないので、一人で抱え込みどんどん自分で自分を追い詰めていきます。
これらによって心がすさんで、精神的に元気がなくなれば、当然勉強に向かおうという気力もなくなってしまいます。
勉強は頭を使うので、精神的エネルギーが十分でないと心が疲れ切って、やっても集中できず勉強が身に付きません。
そして、それどころではないのに勉強もしないといけないと心の余裕もなくなり、苦しみの要因の一つと見なして、勉強を嫌いになります。

このような状況における対処法は、勉強を安心してできる環境を作ることです。
様々なストレスから勉強ができないのであれば、ストレスを取り除くことが重要です。
多くのストレスにより精神的に疲れているのであれば、先ずは休みましょう。
「休む」と聞くと「その間に勉強がついていけなくなる」と心配する方もいるでしょうが、このまま無理に勉強を推し進めていっても勉強嫌いが強まり、ますます勉強しなくなるのであれば、思い切って一度勉強から離れるのも一つの方法です。
きちんと気持ちの整理がつけば、新たな気分で勉強に集中し、遅れをすぐに取り戻せるでしょう。

そして、子供の直面しているトラブルや悩みを知って、それらを解決できるようにサポートしてあげなければなりません。
しかし、相談相手は相談者が信頼する人間でないと、悩みも打ち明けないでしょう、。
親子でそういう関係があればいいですが、それが破綻しているのであれば(特にこの時期の子供は反抗期とも呼ばれる時期に当たるので、親に対して心を開かないというのはよくあります)、本人が信用できる別の人にお願いするしかありません。
学校の先生、近所のおじさん、おばさん、お兄さん、お姉さん、部活の先輩など。
金銭的に許すのであれば、塾の先生や専門のカウンセラーも選択肢に入るでしょう(葛西TKKアカデミーでは、このような相談にお金はかかりません)。
誰でもいいので本人が心を開きつながる人を見つけてください。
孤立させるのが一番よくありません。

そして、これらの人々が本人の言葉に耳を傾け、真剣に悩みを聞いて共有し、一緒に話しながら解決法を模索してください。
自分の経験や人の話をしてあげると、本人も分かりやすく納得しやすいと思います。
例えはっきりと解決できなくても、本人がこれから良くなりそうだという予感を持てれば、それだけでも以前よりはずっと前向きになり、毎日の生活に張り合いが出てくると思います。

また「家庭内の不和」など、周囲の人間が気を遣えば取り除けるストレスは積極的に取り除いてあげてください。
確かにいろいろ頭にくること、腹立たしいことあると思いますが、ここは大人として冷静になり、子供のために心のうちに収め、少なくとも彼らの前で喧嘩したりするのはやめてください。
子供たちがかわいそうです。
自分たちが原因で子供たちが苦しんでいるのは、親としてもつらいでしょう。

5.原因が「勉強する意義、目的が分からない」

勉強嫌いの子供たちがよく言うことに、「なぜ勉強しないといけないか理解できない」「こんなことをして将来自分にどう役立つのか分からない」「自分には今、夢や目標がないから勉強する意味がない」などがあります。
このような質問をする背景は大きく二つあります。
一つは「本当に勉強をする意味が分からない」場合、もう一つは「勉強をしないことを正当化するための方便とする」場合です。

では、前者の時はどのように対応するといいでしょうか。
人間が何かをするとき、何でそれをやっているか(やらなくてはいけないか)、その目的が明確であれば励みになります。
目標が身近で分かりやすければ、後どれだけ頑張ればいいか理解しやすく、はっきりとしたゴールが見えるので頑張ろうという気持ちにもなれるでしょう。
更に、今自分の努力が報われ、その結果が自分にとって十分なほど利益(子供の場合は金銭的なことより、自分の能力が上がる、誰かを喜ばせられるなど精神的内面的な見返り方が効果的)があれば、やる意義はあると感じて勉強に取り組めるでしょう。

反対に意味の分からない作業と本人が感じれば、それは苦痛であり、終わりが見えず不安であり、自分にプラスになるものがない無駄なものに見えるでしょう。
そんなものをやりたいとは思わないでしょうし、自分が納得できずやりたくないものを強要されれば、当然勉強が嫌いになってしまいます。

確かに学校の勉強はすぐにどう役立つと即効性のないものが多いです。
だから、具体的に勉強すればどういう効果があるか教えてあげるのがいいでしょう。
「受験のため」とか「将来楽に生きるため」なんて答えは具体的でないのでよくありません。
できれば、大人本人の経験や帰途から聞いた実話などで、勉強する意義を説明するといいです。
また示す目標も、最終目標を話し合って設定したら、そこから現在まで細かく分割し、それぞれの段階で何ができていないといけないか、こちらも一つずつはっきりと分かるように決めましょう。
それぞれの小さな目標の達成が、最終的なゴールに必ずつながることが分かれば、自分の勉強すべき意味と量が分かるので頑張りやすいと思います。

後者の場合、子供たちの目的は答えを求めているのではなく、自分たちの質問に大人が答えられないという事実をもって、「大人が分からないなら、自分も勉強しなくてはいけない理由はない」と勉強をしないことに対する言い逃れなので、子供の理屈をことごとく論破できればいいでしょう。
論破と言っても子供たちをズタボロに否定し傷つけるのはいけません。
上手に導き説得し、自分たちの考えが独りよがりであることを諭すのがいいです。
とは言え、プロのカウンセラーでもなければこれは難しいかも知れません。
そこで、子供の心理を考えながら、子供に一つずつ質問をしていき誘導するのがお勧めです。
一緒に悩み考えていることを示し、いろいろ言い訳して勉強しないことを正当化する試みは、反って自分のためにならないことを理解させましょう。
本当は勉強をしなければいけないのは分かっているが、これまでの反抗してきた自分のプライドや勉強に一歩踏み出す勇気のないことが邪魔をしているだけかも知れません。
そんな時は、勉強することに対する安心感を持たせ、勉強に対して躊躇している子供の背中を押してあげましょう。

どちらの場合でも、子供と一緒になって考えてあげる誰かがいることが肝心となります。

勉強嫌いに関して、その原因と対応を述べてきました。
ことのほかボリュームが多くなってしまいましたが、この件に関しては、実はこれでも全部語りきっている訳ではありません。
だから、また別の機会で触れたいと思います。

本当にこの問題は複雑で多岐にわたるので、一筋縄では解決するのが難しいです。
でも、放置しないで何とかしないといけないのも事実です。
一刻も早く手を打たないと、どんどん症状が悪化し、直すのには多くの時間と費用、労力が必要になりますから。

勉強嫌いは多くの家庭で問題になっています。
困っている人も多いと考えます。
どうしていいか分からないときは、一人で悩まないでください。
誰かに助けを求めるのも有効な手段です。
葛西TKKアカデミーも皆様のお役に立てるように、いつでもお待ちしております。
深く考えないで軽い気持ちでご相談ください。

子育ては大変ですが、きっとその苦労が報われるときが来ます。
皆さん頑張ってください。
いつも応援しています。


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