塾長ブログ

2023.01.19

都立高校の推薦入試ってどうなっているの?その仕組みと要点

都立高校の推薦入試ってどうなっているの?その仕組みと要点
共通テストが終わり、次の大きな入試と言えば都立高校の推薦入試でしょう。
推薦入試は各中学の学校長の推薦により受験資格が与えられ、学力テストを受けずに受験ができる制度です。
しかし、「学力テストがないなんて楽だな」なんて思わないでください。
実は推薦入試に合格することは一般入試で合格するよりずっと難しいのです。
よく知らない方も多いと思いますので、今回は都立高校の推薦入試について説明したいと思います。

都立高校の推薦入試とは

都立高校の推薦入試は、一般推薦、文化・スポーツ等特別推薦、理数等特別推薦の三種類がありますが、今回は一般推薦に限って説明をしたいと思います。
それ以外の推薦に関心のある方は葛西TKKアカデミーまでお問い合わせください。

各中学校の校長の推薦により生徒たちに受験資格が与えられます。
推薦してもらうのですから、合格した時は必ず入学することが前提となります。
全ての推薦入試において学力テストは課せられていません。
多くの高校では定員の20%を推薦入試枠として設けています。
一般推薦の場合、合否判定は調査書、作文(小論文)、個人面接の結果を点数化し、その合計点で行われます。
その点数配分は受験する高校によりまちまちなので、事前にしっかり確認する必要があります。

また、提出物の一つに「自己PRカード」がありますが、こちらは特に点数化されることはありません。
しかし、面接のときはこの自己PRカードを基に質問されることもありますので、よく考えて書きましょう。
そして、書いたことは必ず覚えておきましょう。
従って、自己PRカードはコピーを取って保管しておくことをお勧めします。

調査書点

大抵は推薦入試の総合成績の半分は調査書点となっています。
これは受験生の調査書の評定(5段階評価の数字)を換算したものです。
よって、推薦入試の半分は中学校での成績で決まるのですが、推薦入試を受ける生徒は各中学校の中でもトップクラスの生徒であり、オール5の生徒も少なくなく、4があったとしても1、2教科くらいなので、調査書点での差はほとんどないと考えた方がいいでしょう。
実際、学校の中でも成績優秀でこれなら大丈夫だろうと言われている生徒でも不合格になることはよくあることです。

作文・小論文

推薦入試で合否を大きく決めるのは作文・小論文だと思います。
出題形式は様々ですが、ここで受験生の論理的思考や表現力、発想力などが試されます。
原稿用紙の使い方や漢字を知っているかどうか、誤字脱字がないかだけでなく、自分の考えを明確に誤解なく伝えられるか、相手が主張を受け入れられるだけの説得力があるかなども評価されます。
そして、与えられた条件をきちんと守って書かないといけません。
例えば、「自分の経験を踏まえて、そう考えた理由に触れながら書きなさい」と言われたら、必ず自分の経験と理由を書かないといけません。
それがなければ減点です。

多くの生徒が誤解しているのですが、「作文は日本語なんだから簡単にできる」なんて思っていると絶対に上手くいきません。
合格できるだけのしっかりとした文章を書くには事前の準備と練習が必要です。
この点に関して、葛西TKKアカデミーでは作文指導なども行っていますので、どうやっていいのか分からないときは是非問合せください。
作文・小論文はできる生徒とできない生徒の差がはっきりするところなので、受験結果を大きく左右することが少なくありません。

作文・小論文の出題パターンはいろいろありますが、代表的なものとして次のようなものが挙げられます。

1.与えられたテーマについて書く
「中学校生活で一番真剣に取り組んだこと」「高校生になってやってみたい社会貢献」「人間関係を構築するうえで最も大切なことは何か」などテーマが与えられ、それについて自分の考えを書きます。
2.課題を与えられ、それを達成するにはどうするか書く
「文化祭の出し物についてクラスの意見が二つに割れた。あなたならどのようにしてクラスの意見をまとめますか」「外国人観光客を多く受け入れるためにあなたはどうしますか」「電車やバスでのマナーとモラルが低下していると言われますが、あなたならどのようにして改善しますか」など課題が与えられ、それを解決するために何をするか順序立てて論じます。
3.資料や文章の一部を読んで、それらに基づいて自分の考えを述べる
新聞の記事や様々な調査結果、著書の一部抜粋などを読んで、その内容を把握したうえで問題点や自分の考え方との相違点や同意する点などを見つけ、自分なりの考えを述べます。

これらの内容は受験生が日常直面するであろう場面、時事問題やニュース、受験校の校風などに基づくものも多いので、事前に調べておくことが重要です。

面接

こちらも作文・小論文と同じく、事前準備が必要です。
ぶっつけ本番では絶対に上手くできません。
特に人生経験の少ない中学生にとって、そもそも面接で何をするのかさえ知らない人も多いことでしょう。
だから、どれだけ前もって練習するかで本番のプレッシャーも違ってきます。
そして、この差が合否の差になることも多々あります。

面接官は2名の高校が多いようです。
次官は10~15分程度で、自己PR、中学生活について、高校入学後の抱負、将来について、受験校に関する質問、時事問題やニュースなど多岐にわたり聞かれます。
当日いきなり質問されてもうまく答えられないと思いますから、事前に質問されそうなことを考え、それらに対する答えを用意しておくといいです。
自分の長所短所や志望理由、中学生活のことや高校でやりたいこと、そして将来の自分については定番の質問なので前もって考えておきましょう。
応答にもコツがあり、葛西TKKアカデミーでは面接対策も行っていますから、希望があればご連絡ください。
一緒に面談対策しましょう。

面接官は受験生が入室した時からずっと見ています。
生徒の一挙手一投足を細かくチェックしているので、入退室の練習もしなくてはなりません。
誰かに協力してもらい、面接官役になってもらってリハーサルをしてください。
できれば学校の先生の方が経験もあるので、良いアドバイスを頂けると思います。
面接時の受け答えや振る舞いは練習すればするほどうまくなります。
本番で緊張しないで平常心で臨めるようにするには、やはり事前の準備が大事です。
自分に十分自身が持てるまで何度でも練習しましょう。

面接で最も見られることはコミュニケーション能力です。
自分の考えをいかに論理的に分かりやすく、相手を納得させられるように話せるかが問題になります。
質問を正確に聞き取り、余計なことは言わず的確に答えられる必要があります。
それに伴い、様々な自分の知識を組み合わせ、筋の通った論の展開、要点をまとめる力が要求されます。
普段からこれらのことを意識的に考えながら、相手とのコミュニケーションを取ることに慣れてください。



今年の都立高校の推薦入試は1月26日、または27日です。
2月2日には合格発表があり、一般入試の生徒よりかなり早くに進路が決まります。
だから、早く受験勉強から解放されたいと推薦入試を考える受験生がいますが、推薦入試で合格するのは非常に困難で決して楽ではありません。
「まぐれ合格すればラッキー」を期待するくらいなら推薦入試は受けない方がいいです。
なぜなら、そのような気持ちで臨んても絶対に合格しないからです。

先ほど述べたように、合格の枠は非常に狭く倍率も一般入試よりもずっと高くなっています。
しかも、受験生はみんなそれぞれの中学校での優等生ばかり。
まぐれはありません。
中途半端な気持ちで推薦入試にチャレンジするくらいなら、その分の時間を勉強に費やし、一般入試で確実に合格するよう努力する方がいいです。

一方、真剣に本気で推薦入試を考えているのであれば、普段の勉強をしっかりし成績を上げるのはもちろん、作文や面接の練習をしっかりし、十分な準備をしたうえで受験しましょう。
その際、葛西TKKアカデミーまでご連絡いただければ受験生のために推薦入試を行いますので、よろしくお願いいたします。

今年の入試も後わずかです。
もう少しの辛抱。
悔いのない受験になるよう頑張ってください。

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