塾長ブログ

2022.04.10

中学生の塾の選び方

中学生の塾の選び方(その一)

新年度を迎え学年が上がると勉強もだんだん難しくなっていきます。
新しい学年でもちゃんと勉強についていけるように、新たに通塾を考えているご家庭も多いことと思います。
特に中学生になると勉強がより難しくなって、これまでのように家庭で子供の勉強を見てあげるのができなくなってきます。
そこで今回は塾選びのポイント(特に中学生)を考えてみます。

塾に行く目的、理由を考えよう

塾を選ぶにはまず、子供がどうして塾に行かないといけないのか、その目的や理由をはっきりさせる必要があります。
そして、この目的、理由に基づいて塾選びをしないと自分の目指す目標に上手くたどり着けません。
塾と言っても、その形態やカリキュラム、指導科目や対象者は異なります。
自分は勉強の基礎からしっかり教えてもらいたいのに、進学塾の難関クラスに入ってもついていけないでしょうし、生徒自身もだんだん勉強に疲れてかえってマイナスになるでしょう。
だから、自分は何のために塾に行くのかはっきりさせて、それに合った塾を選びましょう。
「周りが通っているから自分もいかないといけない気がして、なんとなく塾を選んでしまった」ではいけません。

では、それぞれの理由に合わせた塾のタイプを紹介します。

1.特定の教科、科目だけ勉強したい

自分の苦手な分野や受験に必要な教科だけ集中して勉強したい人たちです。
このような生徒は個別指導塾がいいでしょう。
個別指導塾は、他の生徒と一緒に学習するわけではないので、個人に合わせて柔軟にカリキュラムや授業内容を変更してもらえます。
また、夏休みや冬休みなど長期休暇で短期の講座を受けて、特定の教科を勉強するのもいいでしょう。

2.特殊な生徒の学習環境に合わせた勉強をしたい

個別指導塾は一人の先生に一人か二人の生徒を見ます。
よって、個人の事情を先生がよく理解してくれ、それに合わせた授業を用意できます。
部活が忙しい時は勉強量を調節することも可能だし、定期テスト前に集中して教えてもらうこともできます。
従って、特に部活が忙しい生徒に適しています。
また、私立中学校など独自のカリキュラムも持っている学校の授業のフォローにも、授業内容の調節が容易な個別指導塾は向いています。

3.一人で勉強するのが苦手で、しっかりと勉強を管理してほしい

学年が上がるにつれ勉強が難しくなっていく中、自分一人で勉強をするのに自信がない生徒も個別指導塾がお勧めです。
個別指導塾は先生と生徒がいつもコミュニケーションを取りながら、分からないときはすぐに質問ができ、その場で問題解決ができます。
生徒や家庭の希望に沿った学習計画を作ってくれたり、学校の宿題を見てくれたり、生徒たちに合った勉強法のアドバイスをくれたります。
こうして生徒の勉強を近い距離から綿密に支えてもらえるので、生徒も安心して勉強を進めることができます。

4.自分のペースでどんどん勉強を進めたい

周りを気にせず自分のペースで勉強を進めたい生徒には、映像授業やオンライン授業(こちらはライブではなく配信タイプ)がいいでしょう。
本人が望めば学校より先の勉強もできますし、分からないときは同じ映像を繰り返し好きなだけ見ることができます。
また、応用問題を選んですることもできます。
ここで注意しなくてはならないことは、この場合、生徒がきちんと自己管理できて、自分でしっかり勉強を進められることが必要です。
自分のペースで進められるということは、自分のペースで怠けることもできるということです。
生徒ができなければ、周囲の人間がきちんと学習状況を把握し、進んでいないときは後押しできる体制が必要です。

5.一緒に勉強する仲間がほしい

一人では難しいが、周囲に一緒に勉強する仲間がいると「やらないといけない」というプレッシャーになってやる気が出る。
お互いにライバルになって切磋琢磨して、勉強を伸ばしたい。
他の学校の生徒とも交流したい。
このような場合は集団指導塾がいいでしょう。
一度に多くの生徒を相手にするため、進度やカリキュラムが決まっています。
同じ学校の生徒だけでなく他校の生徒もいて、一緒に勉強しながら常にテストなどで順位をつけることで競争心が芽生え、モチベーションが上がります。
自習室で勉強している他の生徒の姿が刺激になって、各生徒も「やらないと」と感じられます。
こうして同士を作って勉強したい人には、集団指導塾の方がふさわしいでしょう。

一般に成績の低い生徒は、過去にさかのぼって勉強したり、個々の特性に合わせた指導が必要なので個別指導塾の方が向いています。
成績が平均的な生徒は個別でも集団でもどちらも考えられますが、「勉強習慣はあるが成績が上がらない」生徒は個別、「成績は悪くないが勉強習慣がない」生徒はお互いに切磋琢磨する集団がいいでしょう。
成績上位の生徒は、上位向けの特別コースのある塾を選びましょう。
自分の実力を高め、高い意識のまま勉強ができます。

カリキュラムを知ろう

塾によって何を教えるのかは様々です。
どの塾も自分の希望する授業を提供できるとは限りません。
資料を見たり担当の先生と相談したりして、その塾がどのようなカリキュラムを持っているか調べてください。
英数は多くの塾で教えているのですが、国理社は指導していない、または定期テスト対策のみという塾もあります。
基礎学力養成コースとか難関校受験対策コースとか、たくさんのコースを設けている塾もあり、そこでは対象となる生徒が異なります。
自分の必要としている授業を本当に受けられるのか必ず確認してください。
カリキュラムだけでなく授業の進め方もチェックした方がいいです。
例えば、予習を前提として授業を進めていく塾なら、部活に忙しい生徒には予習時間を確保しにくいので難しいと思います。
生徒に過度な負担にならないか気をつけないといけません。

どんな先生がいるのか知ろう

塾に通うに当たって、先生は重要な要素です。
本当にきちんと指導してくれるのかはもちろん、その指導スタイル、経験とスキルや資格など事前に知っておいた方がいいでしょう。
また、例え良い先生であっても生徒との相性もありますので、うまくいかないこともあります。

集団指導で上位校を目指すクラスの先生は、豊富な実績と知識、進学校に対する情報を多く持っていたりします。
志望校に合格できるよう、生徒の成績アップのために熱心な指導をする反面、ついついスパルタが過ぎて生徒に厳しく当たる(時には生徒の心を傷つける)こともあります。
一方で基礎レベルの先生は。勉強嫌いの生徒が継続して勉強に取り組めるように優しく生徒の様子を見ながら指導を行うことが多いです。
こうして時間をかけて信頼関係と強い絆を築くのです。

また、専任の先生かアルバイトの先生かも注意しましょう。
専任の先生は長い指導経験を持ち、生徒が分かりやすくやる気になる授業を行うノウハウを知っています。
担当の教科の知識だけでなく、進学する高校の情報や受験に必要な勉強内容と方法も教えてくれます。
それに対してアルバイトの先生は生徒との年齢が近く、親しみの持てるお兄さんお姉さんと言った感じで、すぐに慣れいい意味で緊張なく勉強に取り組めます。

先ほど述べたように人間には相性があり、どんなに素晴らしいと言われる先生でも自分には合わないということもあります。
事前に、既に入塾している生徒や保護者から塾の様子やどんな先生がいるか聞くのも大事ですが、大抵塾には体験授業があるので、そこで実際に授業を受けてみて、この先生となら一緒にやっていけるかどうか考えてみてください。

評判を調べよう

最近はインターネットが発達しており、特に大手の塾であれば評判や口コミがまとめられたサイトも簡単に見つかります。
それを参考にするのはいいのですが、こういったものは個人で意見が別れたり、投稿者が深く考えずに無責任に書いている場合もあるので注意しましょう。
実際に通っている生徒や保護者の声を聞くのもいいでしょう。
しかし、いくら評判がいいからと言って、必ずしも自分の子供に合っているとは限りません。
逆に、悪い評判があっても、いざ通ってみると案外ぴったりということもあります。
大切なので、評判を信じ込み過ぎず、最終的には自分の目と耳で判断するということです。

料金について詳しく聞こう

ここが多くの保護者の方々にとって気になるポイントでしょう。
基本的に塾には次のような料金がかかります。

・入会金・年会費
・月謝(授業料)
・教材費
・テスト(模試)代
・春期・夏期・冬期講習代
・設備費

入会金は塾に入ったときにかかる費用で登録料となっている場合もあります。
年会費は毎年払わなければならない費用で、月謝(授業料)は毎月支払う料金です。
教材費は基本的にテキスト代で、業者が提供する模試やテストを受けるときは別途料金が発生します。
春、夏、冬の学校の長期休暇ではそれぞれ講習があり、多くの塾では受けるのが必須となっています。
最後に設備費は、塾で使うコピー代や光熱費などが含まれます。
授業料と設備費が一緒になって請求される場合もあります。

これらは塾によってまちまちなので、「授業料が安いからいい」と思って入塾すると、後からいろいろな名目で料金を請求される場合もあります。
また、最近はやりの「成績保証」とあるから成績が上がらないときは全額返金してもらえると思っていると、実際には細かい規定が書かれていて、成績が上がらなくてもお金が返ってこないこともあるので注意しましょう。
また、一ヶ月の授業数が4回のときと5回のときで料金が変わる塾もあります。
休んだときに振替をしてくれる塾、してくれない塾があります。
そして、振替ができない塾、できるとしても有料になる塾もありますので、こういった点も確認しましょう。

事前に「いつ、何にいくらかかるのか」「どのような料金プランになっているのか」きちんと説明を受け、疑問があれば必ず質問し、全てを明らかにしてから決めましょう。
そうでないと、「こんなはずではなかった」なんてことになります。

塾の場所や環境を知ろう

多くの生徒は学校が終わってから塾に通うので、塾に行くのは基本的に暗くなってからになります。
夜遅く生徒一人で帰らないといけないとなると、防犯上心配です。
通う道が明るく安全か確認しましょう。
また、塾が遠すぎると通うだけで疲れてしまうし、公共の交通手段を利用する場合は時刻をしっかり確認しないと、夜にバスや電車が来るまでずっと外で待たないといけなくなるかも知れません。
親が車で送り迎えするなら車を駐車する場所があるか、自転車で通うなら駐輪場があるかどうか調べましょう。
遠すぎず安全に通えるかも大事なポイントです。

最近ではオンライン授業があるかどうかも注目されています。
もし、オンライン授業があれば、家からの距離や天候などに左右されず授業を受けられるからです。

サポート体制があるか知ろう

普段の学習の指導だけではなく、進学や成績アップのためのきめ細やかなサポートがあるかどうか見てみましょう。
つまり、定期的な二者面談や三者面談だけでなく、必要な時はいつでも連絡を取り合ったり相談できる体制があるということです。
特に志望校選択において、生徒の実力や希望に合わせて、どの学校を目指すとよいかアドバイスが的確にできる塾は心強いです。
ただ教えるだけでなく、それ以外の点(時には生活や体調、悩みなどの相談)でも十分に生徒を支えてくれるか考えましょう。

安易に決めない

後で安くない料金を払わないといけないので、塾選びは慎重にしっかりやりましょう。
本当にこの塾でいいか、最後までやれるか考えましょう。
安易な気持ちで行くのではなく、お金を払って通うのだから、元を取って更にそれ以上身に付けるくらいの気概があった方がいいです。
単純に、「友達が通っているから自分も行く」ではいけません。
確かに友達がいれば安心感につながりますが、それが馴れ合いや自縛になって、本来の目的が達成できなければ本末転倒です。
協力して勉強するならいいですが、友達だからと言って、ついつい勉強以外のことに流されないようにしてください。
何のために塾に行くのかをしっかり考え、時には友達付き合いより勉強を優先できるような強い意志を持っていないといけません。

できるだけ情報を集めよう

大まかな話を聞いて、初見ですぐに入塾を決めないようにしましょう。
決断は慎重かつ的確でないといけません。
塾の先生の話や資料などできるだけ多くの情報を集めてから決めてください。
そして、一つの塾だけではなく、いくつかの塾を調べ、比較検討しましょう。
体験授業は必ず受けてください。
いくら資料や話で良さそうでも、実際に受けてみないと自分に合っているか分からないものです。

親子でしっかり話し合いをしましょう

実際に塾に通って授業を受けるのは子供たちです。
自分がお金を出すのだからと親が強制的に決めてはいけません。
逆効果です。
親子でしっかり話し合いを重ね、時には子供の意見を尊重し、子供にどうして塾に行くのか理解してもらわないと長続きしないでしょうし、期待した効果は出ないと思います。
結局、勉強は本人がするもので、周囲の人間はサポートするぐらいしかできないのです。
本人がやる気がないのに、周りがいくら頑張っても結果は出ません。
「自分は学びたい」という意思、「自分は頑張らないといけないんだ」という自覚を持たせるようにしてください。

塾選びは慎重にやってやり過ぎるということはないでしょう。
「通って合わなければやめればいいや」ではお金と時間の浪費になってしまいます。
今回述べたポイントをしっかり押さえたうえで塾を選んでください。

でも、一番忘れてはいけないことは、「塾に行って学ぶのは子供自身なのだ」ということです。
子供を無視して決めてはいけません。
しっかり話し合い、必要ならば丁寧に説明し説得しないといけません。
そして、本人が納得して合意して、ようやく塾に通う意味が出てくると思います。

更に、親子の話し合いを通じて子供自身が自分の将来をどのように考えているのかも分かってきます。
子供の夢を叶えるために、時に親は、自分の考えと違っていても妥協してあげるのも必要です。
仮に、将来の夢や進路がはっきり分かっていなくても、親子でコミュニケーションをとることは、お互いの理解と信頼を深めます。
そして、塾に入る目的や将来の目標が見えてくるのではないでしょうか。
自分の経験や失敗を話してあげると説得力が増しますし、子供も「へえ、そうなんだ」と驚き、人生の先輩としての助言を誠実に受け止めるかも知れません。

このように塾選びを親子の会話のツールとして使ってみるのもいいと思います。
子供を孤立させず、近しい関係に置いておくことは、様々な問題に対する予防にもなります。
塾のホームページや冊子などを、子供と一緒に見て会話を楽しんでください。

最後に塾選びで困ったときは、葛西TKKアカデミーにお問合せください。
決して葛西TKKアカデミーを押し売りはいたしません。
一緒に話し合い考え、お子様の未来に一番最適な塾選びのお手伝いをしたいと考えております。

塾は千差万別で、向き不向きもありますから、自分にぴったりのものを探してください。

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