塾長ブログ

2022.09.27

大人の何気ない言動が子供に悪い影響を与えているかも(その二)

2022/09/25

大人の何気ない言動が子供に悪い影響を与えているかも(その二)

前回に引き続き今回も、子供と接するとき親(大人)が悪影響を与えないように注意すべき点を考えていきます。
学ぶ立場にある子供たちは、周囲の大人から多くの影響を受け、それが彼らの人間形成を左右することもあります。
子供たちの健やかな成長を願うならば、親を始めとする身近な大人は「自分の言動が子供に悪い影響を与えていないか」と常に考えて行動すべきです。

そこで、前回、親(大人)が子供に接するときに注意すべき点を三つほど触れましたが、今回は残り二点について述べたいと思います。

4.基本的な社会性のある行動をとる

前回、家庭で親が子供に「バカ」と言うと、子供も外の子供に対して「バカ」と言うようになるというお話をしました。
「家の中だから」「親子だから」と言って許されると思ってはいけません。
冗談のつもりでも小ばかにしたり敬意や思いやりに欠ける態度をとると、子供は内外の区別がまだ十分にできませんから、家の中で行われるのと同じ態度で他の人々とも接するようになります。
だから、「親しい中にも礼儀あり」ではありませんが、家にいるときから日常的に社交性のある行動を心がけましょう。

基本はあいさつでしょう。
「おはよう」「いただきます」「ありがとう」など基本的なあいさつはしっかりしましょう。
習慣として深く考えることもなく、自然に言えるように、家でも家族がお互いに挨拶をしてください。
最近、あいさつのできない生徒が増えています。
人見知りで恥ずかしいというのもあるでしょうが、そんなことなくなるくらい親は特に積極的にあいさつを実践してください。
家で習慣化したあいさつが外でも言えるようになれば、他の人との人間関係を良好に保つことができ、学校を含む社会生活をより潤滑に営むことができます。
人間関係の問題は社会に出てからも大きく、あいさつができないというだけで、周囲の人間から奇異の目で見られ、仲間外れにされたりしますから気をつけましょう。

また、暴力といかないまでも、子供をたたいたり、ちょっとどの過ぎるバツを与えたりするのも注意しいましょう。
よくケンカをする子供は、家庭内で親が言うことを聞かせるために体罰(罵るなどの言葉の暴力も含む)を受けていることが多いです。
子供に言うことを聞かせるとき、話し合いにより分かり合うのではなく、肉体的物理的な力、権力などの概念的力によって押さえつければ、子供は攻撃的になったり、神経質になったり、自尊心を失ったりします。
逆に、親が話し合いによって常に問題解決を心がけていれば、子供も相手の気持ちを理解し、交渉し、お互いの妥協点を見つけて協力して問題に取り組むようになります。
この能力は学校ばかりではなく社会に出てからも重要になるので、是非、上手に子供と話し合える関係を築いてください。

更に、マナーを守るというのも大切です。
先ほども述べたように、子供は見ていないようで実はしっかり大人を見ています。
「このくらい」と思ってマナーを守らないと、子供たちもマナーを守らなくなります。
マナーやルールを守らないと、子供に対して立場がなくなると同時に、子供たち自身も社会的ルールを軽視するようになります。
子供がマナーやルールを守って周りの人から敬意を持たれるように、親も見本となってこれらを大切にし、守っていきましょう。

5.子供の手本となる言動を常に心がける

上記のこととも関係してきますが、親(大人)は常に子供から見られているという自覚を持って、彼らの見本となり、期待を裏切らないように行動しなければなりません。
傍若無人はよくありません。
「このくらいはいいだろう」というさじ加減は、子供には分かりません。
よって、彼らが正しい行動がとれるように、いつ彼らに見られても恥ずかしくないように、自己を律し分別のある行動で、彼らの道しるべとなる存在であってほしいです。
「大人はいいけど、子供はダメ」と言う説明では子供は納得しません。

毎日の生活の中でのちょっとしたこと、例えば、感謝の気持ちを示すとか、他の人に親切にするとか、困ったときはお互いに助けあうなど、を子供たちの前でも示せるように努めてください。
物を渡すとき両手で渡し、両手で受け取るなどの些細なことでも、その人の人格や品の良さを相手に伝えます。
そういった良き振る舞いを子供たちが身に付ければ、その品格が子供たちに多くの人をひきつけ、彼らの人生に多くの利をもたらすことでしょう。
それに反して、大人のだらしない面を子供たちが目にし、それを真似てしまったら、彼らは人から距離を置かれ、社会の中で孤立するかもしれません。
何気ない行動が子供に与える影響を考慮に入れるなら、親としては自分の行いをもう一度見直してみてはいかがでしょうか。

行動と同様に言葉遣いも大切です。
親の言葉遣いが悪ければ、子供の言葉遣いも悪くなります。
親が他人の批判ばかりしていれば、子供も他人の悪口ばかり言うようになります。
言葉は一度発してしまえば独り歩きしてしまいます。
だから、発言には慎重になり、言葉を選んで丁寧に話しましょう。

「約束を守る」と言うのも大事です。
子供との約束だからと、いい加減に考えないで、約束を守るために全力を尽くしましょう。
守れないときは素直に謝りましょう。
大人が約束を守らなければ、子供も約束を守らなくなります。
約束は社会のルールや法律にもつながり、これらを尊重し守る気持ちがなくなってしまえば、社会生活に大きな支障が出ます。
例え小さな約束でも必ず守ってください。

これらは子供の社交性の発達に大きな影響を及ぼします。
そして、社会に生きる人間にとって、人生での他者との交流が重大な意味を持つならば、人生の先輩である親は自分の子供のためにも良き手本となれるように気をつけましょう。

以上、親(大人)として子供に接する際に気をつける点を考えました。
確かに親以外に、子供は多くの人間と交流しながら大きくなっていきます。
誰からどのようなことを学んで大人になるか分かりません。
しかし、親は一番身近な存在であり、他の人と比べ子供に与える影響力は絶大でしょう。
大人の悪いところを真似て身に付けてしまっては大変です。
また、大人との心無い接触が、子供たちの心に傷を負わせ、精神が歪んでしまっても困ります。

ならば、この瞬間だけでなく将来のことも見据えて、今の接し方で本当に大丈夫か再検討し、必要であれば自分の行いを改めてほしいと思います。
そこで発生する面倒や失われる私利もあるでしょうが、ここは子供のためと考え改善していきましょう。

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