塾長ブログ
2021.09.13
先日話した、都立高校入試でスピーキングテストが導入されるという件。そこに問題点はないのでしょうか。
先日お話しましたが、東京都では今年度の次の受験生から、都立高校の入試にスピーキングテストを加える方向で準備を進めているようです。
計画通りであれば、最初のスピーキングテストは来年秋に実施されます。
ご存知だと思いますが、実は大学入試でもスピーキングテストを導入しようという動きがありました。
文科相もギリギリまで実施するとしていましたが、直前になって方向転換、テストの導入を延期しました。
それまで多くの保護者、生徒、学校関係者からスピーキングテストを大学入試に加えることに対する疑問、質問に答えず、日程だけ決めて実施を狙っていましたが、突然の延期に生徒を始め現場は実施よりもかえって混乱しました。
そうでなくても精神的に追い詰められる大学入試なのに、入試制度の改変、コロナ禍、学校の一斉休校で比べ物にならないくらいの不安とストレス、プレッシャーを受けていた受験生。
スピーキングテストの混乱は彼らを輪をかけて苦しめました。
これも全て生徒のことを真剣に考えず、己の思惑を優先する思慮の浅い大人たちによって起こされたことであり、本当に昨年度の受験生には同情します。
そして、今回実施されようとする都立入試におけるスピーキングテストは大丈夫なのでしょうか。
大学入試の経験から考えるならば、生徒や保護者、教育現場からの反対の声が強くなり、その問題点がメディアなどを通して世間に共有されればギリギリの中止もあり得ない話ではないでしょう。
ただ、現状を見る限りそのような世間の動向は表立っておらず、現実的には中止の可能性は少ないと思われます。
これは東京都だけの問題であり、国民レベルで議論されないからと言うのが理由の一つだと思われます。
また、そもそも都立高校の入試でスピーキングテストが導入されるということを知らない人が多いのも理由になるでしょう。
大学入試に比べて圧倒的にニュースなどの話題にはなっていません。
現在の政府はかなり強気な態度をとっているので、世論のよほど強い反対がない限りは中止はなく、スピーキングテストを押し切ると予想されます。
では、実際に実行可能か考えてみましょう。
大学入試と比べると都立高校の入試は当然規模が小さくなります。
大学入試の受験者数が100万人を超えるのに対して、都立高校入試の受験者数は3万~4万人程度です。
規模が小さい分、準備及び実施に必要な人員は少なくて済むでしょうし、機材なども少なくて済むので大学入試よりも簡単と言えるかもしれません。
会場も都内に限られるので、試験会場の確保も比較的容易となりえるでしょう。
しかし、入試という性質上、試験をただやればいいという訳にはいきません。
誰もが試験とその結果を十分妥当と見なせるものにしなくてはなりません。
そう考えてみると、話は変わってきます。
一番の問題点は公平性です。
大学入試でのスピーキングテストの中止の最大の理由が、公平性が十分確保されていると世間が認識していないことでした。
採点はあくまでも採点者の裁量によるもので、同じ解答でも採点者によって点数が分かれます。
同様のことが都立高校入試のスピーキングテストにおいても起こるのではないかと懸念されています。
マークシートのような選択問題などと違って、正誤が明確ではなく採点者の判断で点数が変わってくることは避けられません。
1点、2点で合否が分かれるような重要な試験において、どの採点者に当たるかという運の要素が強いということは、公平性に欠けると考えられますし、多くの保護者、受験生はその点が心配だと思います。
これに対して実施主体であるベネッセは、採点者は徹底したトレーニングを積んでおり、評価も複数の採点者で行うので公平性に問題はないとしています。
ただ、この「徹底したトレーニング」とはどのようなものか、実際にどのように行われているかは不明です。
この採点の拠点はフィリピンにあるそうですが、外部の者に実態はなかなか見えてきません。
誰が採点するのかも具体的には分かりません。
大学入試のスピーキングテストでは、ベネッセは採点にアルバイトを当てることにしていましたが、これが大きな批判を受け、テストの中止につながっています。
果たして、今回のテストでもそれなりの資格のある人材によってなされるのか。
3万人の採点なので相当数の人材が必要と考えられますが、果たして確保できるのでしょうか。
できなければ、当然アルバイトも考えられます。
でも、今回は採点の拠点が海外なので、私たちがそれを知ることは難しいでしょう。
それに、タブレット端末などで録音した音声を拠点に送って採点するわけですが、実施して期日に間に合わないようであれば当然公平性より期限が優先されることは考えられ、一貫して全員が同等の採点を受けるかどうかも疑問です。
プレテストでも採点は行われましたが、本番は規模が断然違うので本当に公平に採点できるのか分かりません。
東京都教育委員会は「公平な採点について確認済み」としているようですが、それは東京都教育委員会が実際に現地へ行って確認したわけでなく、ベネッセを通して「採点の公平性に問題はない」と聞いただけです。
次に問題なのは安全性です。
新型コロナウイルスが蔓延している中、今年の受験シーズンに入学試験は行われました。
しかし、現在のコロナウイルスはその時よりも感染力が高いもの、若者でも感染し重症化するより強力なものとなっています。
コロナ禍が来年どうなっているかは今のところ不明です。
次々と新しい株が生まれ感染の波が収まりません。
もし、現在のような状況で受験生がスピーキングテストを受けるならば感染に対する対策が必要です。
そして、このテストが音声を録音するものであるということを考慮すると、感染予防も特別なものになるでしょう。
普通の試験会場のような環境であれば、声を出せば飛沫が広がり感染の危険性が高くなるでしょう。
個別に仕切られたとしても、受験生が録音するときに録音機器など飛沫が飛ぶでしょうから、徹底した消毒が必要となってきます。
そのような手順でテストを実施するのかよく分かりませんが、かなりの工夫が求められるでしょう。
因みに、これまで行われたプレテストはどうだったかと言うと、クラスを半分に分け、それぞれ15分間、窓が閉められた教室で受験生は一斉に声をあげて録音していたそうです。
感染予防としてマスクの着用はなされたようですが、文科省の衛生管理マニュアルの「感染症対策を講じてもなお感染のリスクが高い学習活動」に相当するそうです。
もう一つ指摘されている問題点は、特定企業の営利のために入試が利用されているのではないかということです。
このスピーキングテストは東京都とベネッセの協働で行われることになっていますが、実際はシステムの構築から実施運営までベネッセが主体となっています。
テストを作るのはベネッセなので、テストで良い点を取るにはベネッセが販売している問題集やテキスト、通信教材などをやった方がいいと考えるのは妥当です。
そうでなるならば、ベネッセはスピーキングテストにおいて他の企業より優位な立場で営利追及、独占ができます。
また、テストを受けるにはベネッセIDが必要で、発行に当たっては個人情報の登録も要求されます。
以前、個人情報流出問題があったベネッセなので、個人情報の登録は拒否したいと思っても、情報提供しなければテスト申込みを承諾しないそうです。
つまり、テストを受けるためにはベネッセに個人情報を出さなければならないのです。
ベネッセは個人情報は年度末までに消去する方針ですが、これらの情報に基づいて販促、営業ができます。
受験生の個人情報は業界にとって大きな価値のあるものなので、ここでも ベネッセの営利のために利用されないか疑問です。
いづれにしても、大学入試もそうですが、今回の教育改革においてベネッセが学校教育に落とす影が非常に大きくなっているのを感じます。
文科省は子供たちの未来を照らす教育を本気で考えるべきであり、民間癒着とまで言えるかどうかは分かりませんが、特定企業の利益のために子供たちの人生を掛けた試験、教育を利用しないでほしいと切に思います。
(本来教育は営利とはかけ離れたものであるべきで、だからこそ公共性の高いものとして存在すべきです。)
学校で「話す」技能をどのように教えるのかという問題もあります。
教室では日本語英語で教えている先生も多く、本当に正しく教えるならば、音声学や社会学、文化など学校の先生のトレーニングも必要です。
でも、おそらくこれらはなされず、生徒によっては十分な教育を受けずに(準備もままならないまま)本番のテストに放り込まれるのでしょう。
一方で、きちんと英語が教えられる先生の下で指導を受けた生徒は当然テストでも有利になります。
ここでも公平性の問題が出てきます。
都立高校入試における「スピーキングテスト実施」に関する問題点を指摘してみました。
他にも問題点があるでしょう。
でも一番の問題は、このスピーキングテストについて世論が盛り上がっていないこと、世間に知られていないことだと思います。
そうでなければチェック機能が働かず、政府の勝手な都合で話が進み、最終的に生徒たちや社会的弱者が大きな損害を被ることになりかねません。
良し悪しはそれぞれの考えなのでいいです。
スピーキングテストを行うこと自体は別に悪いことではないと個人的に思います。
問題はその方法です(今の教育改革を見ると目的はいいのですが、実践手段が疑問であることが多い)。
従って大事なのは、実際にスピーキングテストが行われる前に、他人任せにしないでみんなで議論し、どうすれば受験生にとって最も有益かを考えることだと思います。
2021.09.09
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2021.09.06
都立高校入試でスピーキングテストが導入されるのをご存知でしたか。2022年度の入試より実施?
以前にも触れたことがあるのですが、東京都は都立高校の入試の中に、英語のスピーキングテストを導入することを計画しています。
当初は来年の入試から導入予定でしたが、コロナウイルスのこともあり、今のところ現中学二年生の入試から実施されることになっています。
東京都教育委員会によると導入の理由は、これまで「読む」「書く」が主体でそれに「聞く」を含めた英語の評価を「話す」も加えた四技能とすることで、生徒の実践を含む英語力の向上を目指すためのようです。
試験は秋にESAT-Jという東京都中学スピーキングテストを行い、この結果が都立高校入試の英語の得点の一部として換算されます。
東京都は民間のベネッセコーポレーションと提携し、ベネッセが中心となって現在準備が進行中で、その内容はGTECというベネッセ自身が実施しているスピーキングテストそのままだそうです。
具体的なテスト内容として、現段階では次のようになっています。
テストは四つのパートから成り、パートAは、カードに書かれた短い英文を読みます。
全部で2問あり、解答時間はそれぞれ30秒。
発声して答える前に30秒の準備時間があるので、この間に英文に目を通して、読む内容を確認したり、心の中で読む練習ができます。
本当に書かれてある英文が正しく読めるかどうかだけのテストです。
パートBでは図やイラスト、簡単な掲示物やチラシなどのビジュアルマテリアルを利用した問題になります。
全部で4問あり、そのうち3問はカードに関する質問に答える問題です。
解答時間は10秒で、その前に準備時間が10秒あるので、準備時間にできるだけマテリアルの内容を把握し、必要な情報がどこにあるかを確認できるといいです。
時間が短い分、質問に対する答えも簡潔なものになっているので、比較的答えやすいかもしれません。
例えばマテリアルを見ながら、明日の天気は何か答えるような問題です。
最後の1問はカードを基に受験生にミッションが与えられます。
自分の持っている英語力を駆使して、目的を達成するには何と言えばいいか答えなくてはいけません。
例えば、自分のほしい買い物をするには店員に何と言えばいいか答えます。
こちらも同様に、準備時間、解答時間共に10秒となっています。
パートCは4コマイラストの問題です。
この4コマのイラストを見て、英語で何が起こっているか答えなくてはいけません。
30秒の準備時間の後、40秒の解答時間が与えられています。
準備時間の間にどのようなストーリーかイラストから読み取って答えてください。
解答としては、各コマ一文ずつの英語で答えられるといいのではないでしょうか。
最後のパートDでは、質問が書かれたカードが与えられるので、それを読んで英語で答えます。
ここでは質問に対しての自分の意見とその理由が求められます。
例えば、「あなたが学校の一番好きな行事は何か、その理由も答えなさい」のような問題です。
こちらは準備時間が1分、解答時間が40秒となっています。
こちらも準備時間内で自分の意見をまとめておく必要があります。
以上が、現段階での試験内容になります。
例えばパートA、パートBは英検3級の二次試験に出てくる形式ですし、パートC、パートDは英検準2級以上の二次試験の形式になっています。
ただ、受けるのが幅広い学力差のある中学三年生なので、試験の難易度はかなり下げてあります。
これもコツさえ分かっていれば、それほど難しくないと感じています。
実施に当たっては、それぞれの決められた試験会場で、タブレット端末などにヘッドフォンマイクを通して音声を録音する形になるようです。
テストの評価方法ですが、ベネッセが現在実施しているGTECそのままであるなら、次のようになると考えられます。
GTECのスピーキングテストでは、「問われたことに対して明確に応えているか」という点と「より効果的に伝えられているかという観点(「語い」「文法」「発音」「流暢さ」の4つ)で評価をしているそうです。
録音された音声データを海外にいる英語話者によって採点しています。
公平性は、海外の採点者を毎回徹底的に訓練することと、一つの音声データを複数名の採点者によって評価することで保持されると考えているそうです。
今のところ、このようなテストになるらしいです。
そして、この試験のトライアルであるプレテストはもう、既に行われていて、これに基づいて問題内容、難易度、実施会場の選定や設備の充実と向上が図られます。
プレテストの結果を見ると受験生に関する次のことが指摘されています。
コミュニケーションの達成度についてはパートBの正答率が非常に高く、逆にパートCは正答率が低くなっています。
解答すべき内容がはっきりしていて、語句単位で答えられる問題が正答率がよくなっています。
一方で、場面に応じて表現したり状況を伝えたり、理由を説明したりする問題は苦手のようです。
言語使用に関しては、語彙や表現に限界があるものの、それらを接続語を使って話せる受験生が全体の7割以上に上っています。
発音に関しては、発音や抑揚などに問題がある受験生が多いが、それはコミュニケーションに支障をきたすほど深刻ではないとの評価が出ています。
以上が現在予定されている都立高校入試に導入されるスピーキングテストの概要となります。
皆さんはどのように感じましたか。
都立入試にスピーキングテストを試験に導入することに関する議論は後日行います。
予定通りに事が進めば、今の中学二年生以降の生徒は都立高校入試でスピーキングテストを受けることになります。
これまでの3技能でも英語が苦手は生徒には大変でしたが、これに「話す」力まで入試に要求されると、英語力の格差がより合否に影響するようになるでしょう。
こうなるとますます日々の勉強が大事になります。
やることが多くなった分、習ったときに習ったことを確実に身に付けることが肝要です。
いい加減な勉強をしていると、これまで以上に取り返しがつかなくなります。
特に「話す」と言う技能は、分かったからと言って(発音など)すぐにできるものではありませんから。
文科相が始まって以来、文科省の要求は増し、生徒の学習内容は一段と増え、難易度もこれまで以上になっています。
コロナ禍で不自由な環境の中、更に勉強の負担が増えています。
本気で勉強に取り組む生徒とそうでない生徒の差はますます開くでしょうし、また、生徒に新しい教育に対応できる学校とそうでない学校との差もますます開くでしょう。
誰もが学べる教育から遠のいていく気がしています。
いずれにしても、東京都教育委員会が決定し邁進している現状において、私たちは何ができるのか(これでいいのか悪いのかも含め)考え、早目に手を打つことが受験に合格する一つのポイントになると考えます。
2021.09.04
子供の新型コロナウイルス感染、後遺症はあるのでしょうか。少し調べてみました。
コロナウイルスにより世界が混乱して早二年になろうとしています。
これまでは低年齢層にはあまり感染しない、感染しても重症化しないと言われ、子供の感染症対策はそこまで厳しくありませんでした。
しかし、デルタ株が発生して以降、弱年齢層の感染がけた違いに増え、学校でもクラスターがあちこちで発生しています。
ワクチンが与える影響が不明のため、幼い子供たちはまだワクチンを受けられません。
感染しても現在の医療状況ではまともな治療が受けられる保証はどこにもありません。
そんな中で開始された二学期。
自治体によっては休校にしたり、分散登校、オンライン授業の活用といろいろ手段を講じているところもあります。
そこで今回はコロナウイルスが感染した時の子供たちへの影響について調べてみたいと思います。
新型コロナウイルスが発生してまだ二年足らずなので、コロナウイルスよる後遺症がどのようなものか明確でない部分も多いです。
感染後、自分の体に何らかの異変が起きたという報告はいくつかされています。
後遺症の主な症状としては、倦怠感、筋肉や関節の痛み、頭痛、不眠、呼吸障害、動悸など100以上の症状が言われています。
また、後遺症の中でも最も多いものとして、頭の中に霧がかかったようにぼうっとする「ブレインフォグ」があります。
感染後の脳への炎症が原因と考えられていますが、感染後の思考力や集中力の低下、短気記憶障害、鬱の発症など注視する必要があるでしょう。
その症状はどんどん増え続けて今では100種類以上と言われますが、実際に個々のケースにおいて、それらが本当に新型コロナウイルス感染によるものかどうかよく分かっていません。
ただ、子供の新型コロナウイルスの後遺症の特徴として、その症状が長期にわたることがあげられています。
大人に比べ、倦怠感などの後遺症が一ヶ月以上続く割合が高いのです。
これまで子供の感染例が少なく、後遺症についても大人ほど残らないと言われていましたが、デルタ株が流行して以降、感染者は増え、子供の後遺症も大人と同様の症状が報告されています。
大人の場合と同じく、子どもの新型コロナウイルスの後遺症は、感染で中等症以上になった場合だけでなく、軽症や無症状だった場合にも見られるようです。
つまり、後遺症に関しては感染した時の年齢や重篤の度合いなどとは相関関係がないようです。
ただ、子供の場合、自分の症状について表現する力が乏しかったり、ストレスなどその他の原因による症状と区別しにくいことなど、明確にコロナウイルスの後遺症と言いづらいものが多く、子供の後遺症に関する研究が進んでいないのも事実です。
とにかく新型コロナウイルスについては、まだ流行が始まってから日が浅く十分な研究が進んでいないにも関わらず、その社会的影響が大きいことで、よく分からないことだらけだから対策も取りずらいという点が厄介な所です。
更にワクチンを接種していても感染する「ブレイクスルー」が次々と報告されており、現在最も有効な武器とされたワクチンでさえ頼りにならない状況です。
とは言え、ワクチンを打っていないよりは危険性が下がることも言われており、これまでの基本的感染防止対策であった、マスクの着用、密を避ける、まめな手洗いと消毒なども全く役に立たないわけではないので、子供を守るためにも我々は今できることに最善を尽くすしかありません。
そして、医療施設の充実など個人では手に負えない部分は国や自治体、企業などが連携をとりながら有効な対策をしていくしかないでしょう(残念ながらこの点については政治的理由などから上手くはいっていないようですが)。
つまり、民間と公共の連携、私と公の連携です。
つまるところ、予防以上の対策はないので、そこに私たちは尽力するしかないでしょう。
そして、万が一感染してしまった場合の対応(医療キャパの増大など)を急務として、少しでも早くみんなが安心して暮らせる社会を取り戻せるように願います。
2021.09.01
二学期が始まったばかりですが、学校によってはもう定期テストが待っています。葛西TKKアカデミー恒例、塾無料開放!塾生でなくても参加可!一緒にテスト勉強しましょう。
コロナウイルスがまた活発に流行している状況で新学期が始まりました。
若者にも感染し重症化するということで、とても心配です。
多くの学校で感染者やクラスターが発生しているようです。
これまで以上の感染対策はなく、手詰まり感はありますが、できることをしっかりやるしかありません。
ところで、いくつかのかの中学校ではもうテスト二週間前になっているようです。
期間的に短いのでテスト内容も少なくチャンスです。
皆さん、頑張って準備をして万全の体制でテストに臨みましょう。
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「休んで抜けてしまった。」
「分かっているつもりだけど、確認したい。」
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理解を深めるのはもちろん、実は提出物は成績(平常点)の大きな部分を占めるので、もし遅れたり出さなかったりすると成績が大幅ダウンしてしまいます。
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課題を軽んじることなく、早いうちから取り組み、提出日には出せるように、余裕をもって計画し終わらせましょう。
そして、定期テストの大半は学校のワークや教科書の問題です。
だから、課題をしっかりやっていれば、それだけでかなり高得点が取れることが予想できます。
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2021.08.31
パラリンピックの学校連携観戦プログラム、千葉県で教員が感染し中止!それでも東京は生徒たちの観戦続行!
以前、学校連携観戦プログラムについてお話し、感染のリスクがある中でパラリンピック観戦が必要なのか考えました。
そして、パラリンピックが始まり、多くの自治体は参加を中止しましたが、いくつかの学校は観戦を実行しました。
オリンピック委員会は知事らの強い要請で行ったと言い、その知事たちも観戦による教育的価値を考えると、パラリンピックを子供たちに直に見せるべきとのこと。
パラリンピックでは最善の感染予防をしているから大丈夫と。
そして、パラリンピックが始まり、反対意見の多い中、学校連携観戦プログラムが強行されました。
そして、先日、恐れた事態が起きました。
学校連携観戦プログラムで子供たちをパラリンピックに引率していた千葉県の教員二名が新型コロナウイルスに感染したとのこと。
これを受けて、千葉県は即座に学校連携観戦プログラムを中止。
「こんなことは最初から分かっていた」「中止するなら最初からやらなければいいのに」などの批判が相次ぎ、保護者も「もっと早く中止にしれくれればいいのに」と現場は混乱しています。
千葉県の学校の参加が中止となる一方で、東京都知事は生徒たちのパラリンピック観戦を継続しています。
パラリンピックでも感染防止は十分でないと証明されたにも関わらず、それでも観戦プログラムに固執しているのは何か理由があるのでしょうか。
「教育的価値が高い」という一辺倒の回答だけですが、生徒たちの健康や命を危険にさらしてまでやらなければ、その「教育的価値」は得られないのでしょうか。
「教育的価値」を見出したいのならいくらでも工夫すれば、生徒たちに提供することは可能と思います。
むしろ、こんな状況だからこそ教員を始め教育関係者の腕が試されるのです。
いかに子供たちを守りながら、最大限の教育を行うか。
「パラリンピック観戦しかない」というのであれば、それは教育者としては失格だと思います(実際に見たところで本当に生徒たちが知事の期待する教育的価値を感じるかどうかは疑問です)。
あれだけの感染者をオリンピック関係者から出しておいて、想定内だから成功という人達の気が知れません。
それは自分には関係ない、他人事と思っている無責任者の発言です。
今回のパラリンピック観戦も同じです。
「想定内だから問題ない」と言い訳するのでしょうか。
自分の子供が感染し、病に苦しむ、回復しても後遺症が残る、場合によっては死んでしまうと、自分たちの問題として捉えたとき、知事を始め関係者はそれでも子供たちにリスクを背負わせ観戦させるのでしょうか。
今では入院もままならず、「自宅療養」という名の放置で、コロナの苦しみに加えて実感として迫りくる死への恐怖にもおびえなければならない。
そんな当事者の不安を少しでも想像し理解できないのでしょうか。
今回の件も、行政が生徒たちの観戦を要請しておきながら、最終判断は自治体、学校長などと責任逃れのような言動をしていることから、自分たちの希望は実現させるが、何かあったときの責任は取らないという思惑が見えます。
(因みに、最近の政府関係者の責任を取ろうとしない姿勢は子供たちにも影響していて、何かと言えば責任追及を恐れ曖昧で消極的な態度が非常によく見られるようになりました。)
無責任だからこのような所業ができる。
責任ある大人なら恐ろしくてこんなことはできません。
「人様の子供を預かっている」という自覚がないのでしょう。
本来なら子供の安全を最優先に考え、彼らを守ることに全力を尽くす(政府の方は「全力を尽くした」と言い訳するのでしょうが、「全力を尽くす」というのは万が一のことが起きたときの自己弁護の言葉ではではありません)義務があります。
急な決定に、本来課外授業なら当然しなくてはならない事前の下見もなく強行されたパラリンピック観戦。
引率の先生方も生徒をどのようにコントロールすればいいか、考えられるあらゆる事態にどのように対処すればいいか、事前準備も十分にできる苦労されたと思います。
こんな万全でない状況で、こんな危険な課外授業を実施しなければいけないのでしょうか。
本当に疑問だらけです。
この度、感染された教員から生徒への感染があったのか、彼らがどの段階で観戦したのか、まだ不明な点が多いです。
危機管理というのは常に最悪の事態を想定し準備しなければならないのに、今の政府のやっていることはあまりにも楽観的過ぎます。
そして問題が起きれば、自分の責任ではない(少なくとも口で言うだけで、責任をとる行動はない)と言う。
こうしている間に生徒から家庭、そして周辺の人々にコロナウイルスの感染が広がったらどうするのでしょうか。
仮にそれがなかったとしても、そのような恐怖を人々に与えたという事実だけで既に、政府としては本来の機能を果たしていないと考えます。
運よく感染を回避できることを願います(本当に情けないことですが、ここまで来ると運に頼るしかありません)。
政府は真剣にこの未曾有の問題に対処してほしいし、二度と子供たちをこのような危険にさらさないでほしいです。
良識のある自治体の長なら、今すぐ子供たちを危険から遠ざけてください。
2021.08.27
「学校連携観戦プログラム」に関して江戸川区を始め多くの区が観戦中止を決定しました。
本日も東京では新型コロナウイルスに関して、4220人の新規感染者があったと発表しました。
20代が飛びぬけて多く、若者もこれまでのように新型コロナウイルスに対して楽観視できなくなってきました。
このように連日高水準で新規感染者が推移しています(噂によると、検査のキャパがいっぱいになったのでこれ以上数値は増えないとか、パラリンピックに向けて検査数を絞っているので数値は増えないとか)。
実際はこの何倍もの感染者が潜在的に存在しており、いつどこで誰が感染してもおかしくない、災害級の事態とも言われています。
このような中、東京都を始め首都圏の件の中には、東京オリンピックで実現できなかった「学校連携観戦プログラム」を実施しようという動きがあります。
知事の強い要請によるものだそうです。
彼らの主張によると「学校連携観戦プログラム」でパラリンピックを観戦することは教育的価値が大きく、多くの参加希望者もあるとのことです。
事前に実施されたアンケートでは7割の家庭が参加を希望したとか。
でも、ここには危険なミスリーディングがあると思います。
先ず、子供たちは感染のリスクがどのくらいか、感染した時はどのようなことになるのか、正確には情報を与えられていないので、単純に楽しいイベントだから(学校行事がまともに行われていないから余計に)と参加を希望したとも考えられます。
また、保護者も多くは悩んだ末に出した結論で、今でも揺らいでいる家庭が多いそうです。
ここまで強制するなら、感染予防だけでなく(多くは不十分だし、オリンピックの経験からすると始めから感染者が出ることはやむなしと主催者側は考えている)、万が一感染した時の保障(入院先の確保や将来後遺症が出たときの対応など)を明確にすべきなのに、それは示されない。
そんな状況で危険だと分かって我が子を送り出す親がどれほどいるのでしょうか。
教育的価値と生命健康のどちらを取るか。
そして、感染した子供が重症化、または感染した子供から家族全員が感染という事例は既に起きています。
普通であれば生徒を健康や命のリスクを背負ってまで実施しないでしょう。
だが、政府は完全にそのような考えはなく、なんとかして生徒を動員してパラリンピックの体裁を少しでもよくして、自分たちの箔をつけようという運営側の一方的な野心としか見えません。
これは自分たちがそのようなリスクに巻き込まれることがないという先入観があるからで、もし自分も感染リスクの当事者になると思えば、今、このような判断はできないと思います。
他人事だから好き放題にやる冷酷な運営には怒りすら感じます。
そんなこのような憤りを感じているときに、あるニュースが伝わり少し安堵しました。
江戸川区を始め多くの区が「学校連携観戦プログラム」の参加を取りやめたそうです。
多くの自治体が良識ある判断をしてくれたことにほっとしています。
関わる学校関係者もこの状況では自信を持って実施できないだろうし、何か起きたときはとても出ないけど責任は持てないでしょう。
ならば中止は至極当然であり妥当な結論だと思います。
それでも教育的価値を指摘するならば、パラリンピックを通じて人生の糧となる学習は、必ずしも現地での観戦だけではないと言いたい。
工夫次第でいかようにもできるし、それができないようでは教育のプロとは言えません。
現状に応じて今できる最大限の教育効果を出せばいいのです。
パラリンピックに目を奪われ心を奪われた人々には、そのような柔軟な発想ができないのでしょうか。
今は平時ではありません。
緊急事態です。
ならば子供たちを守りつつ、どうやって彼らに最高の学びを提供できるかを考えるべきです。
それが創意工夫であり教育者としての知恵です。
まだ中止を決めていない区、参加を表明している区が気がかりです。
そこに住む生徒たちの健康と生命、そして未来はきちんと守られるのでしょうか。
他の区が行ったように、良識に基づいた英断を期待しています。
2021.08.19
勉強ができるようになりたくない子供たち?(その1)実は勉強できないままがいいと潜在的に思っているかもしれません。
生徒たちは学校で、家庭で、毎日のように勉強に励んでいます。
勉強ができるようになって良い成績を取りたい。
親が言うから。
特に理由はないが、それが当たり前だから。
勉強をする理由や目的は人それぞれでしょう。
でも、全ての生徒が勉強ができるようになりたいと思っているかというと、どうもそうではないようです。
多くの生徒と関わっていると、中には勉強ができるようになることを怖がっている、できないままでいたいと思っている(意識的にせよ無意識的にせよ)ように見える生徒もいます。
勉強すれば人生全て上手くいくから、子供には頑張ってほしいし、きっとわかってくれる。
このような考えが本当に正しいのでしょうか。
そこには大人のエゴがあり、子供たち(特に思春期の)の中には、はそんな自分たちの都合を押し付けてくる大人に反感を抱き反発する者も現れるでしょう。
そこには彼らなりの道理があり、自分にとって今、どうするのが一番利益があるのかという計算があるようで、分かっていても、もしくはあえて、勉強ができるようになりたくないという選択肢を選ぶ生徒がいる可能性を感じています。
分かっているけど、本人が意図的にそうしない。
難しい問題です。
なぜ大人が示す「勉強すれば人生が開けるから、勉強ができるようになった方がいい」という考え方に従って、勉強を頑張ろうとしない生徒たちがいるのでしょうか。
これは自分の中に、自分なりの正論が芽生えているからでしょう。
人生経験の少ない彼らにとって、世界は未知であふれています。
まだ知らないこともたくさん。
でも、ある程度人生を生きてきて、部分的に分かることも多くなっています。
そして、自我の発達と共に自分なりに世界を見、自分の中に己の世界(不完全な世界ですが)を構築しつつあります。
客観的にはまだまだ小さい世界ですが、彼らにとっては全てです。
だから、自分はある程度の知識はあり、大人の言うことが本当かどうか判断する力がある(それが正しい判断かどうかは別として)と考えます。
これは自我の確立につながる大事なステップであり、人間の成長において通るべき道なので、決して悪いことではありません。
こうして出来上がった未熟な、でも全てである彼らの世界において、何が自分にとって最善で得かを考えます。
そこで生まれる様々な選択肢の中には当然「勉強ができるようにならない方がいい」という選択肢もあり、時にはそれを選ぶこともあるでしょう。
それは色々な誤解と思い込みにより生じる誤った選択です。
(どうして誤解や思い込みをするのかについては、後日、「その二」としてまた議論します。)
では、その誤りをどのように正していけばいいのでしょうか。
子供たちの判断が望ましくないとき、大人が無理やり自分の主張を押し付けるのはよくありません。
大事なのは相手が理解できるように導き納得させる話し合い。
ということは、話し合いのできる環境を確保しなくてはなりません。
もし、親子でそのような状況にない時は、話し相手は親である必要もないと思います。
子供にとって一番信頼できる人がすればいいでしょう。
ところで、話し合いにおいて、相手のことをまだ十分に考えることのできない子供は、こちらの気持ちもお構いなくズバズバ言ってくるかもしれません。
しかし、それをまともに受けてイライラしたり、癇癪を起してはいけません。
相手を包み込む広い心で、大人の余裕を感じさせるくらい、器量の大きさを相手に見せつけなければなりません。
(はったりでもいいから堂々として、内心おどおどしていることが悟られないように。)
そうでないと、子供はすぐに器の小ささを見破り、大人を侮るようになります。
そして、やり方としては先ず、相手の理屈や理由を聞いてあげることです。
そうして子供たちの立場、考えを把握する。
そうするとこちらもどのように対応すべきか分かってきます。
相手の立場が分かれば同じ目線に立てます。
そうして考えると、子供たちがなぜそう思うのかが見えてきます。
こうすると「何でこの子はそんなことするのか、そんなこと言うのか」が理解できるようになります。
子供と同じ方向に向き合ってから、少しずつ一緒にじっくりと方向転換を促してください。
そうすると正面から衝突することもなく、子供も納得してこちらの希望する道を進むようになるでしょう。
更に、先に相手に話させるのには別の利点もあります。
それは、先手を取らせることでこちらの手の内を見せる前に相手の手の内が分かるということ。
これによって、話し合いで優位に立てます。
誤解のないように言いますが、「優位に立つ」というのは相手を力任せに引っぱるという意味ではありません。
相手が何を考えているか分からず、心の余裕をなくしてイライラすることを抑制できる、つまり、心にゆとりを持って相手に接することができるという意味です。
このような対処で、勉強できるようになりたくない生徒を変えることができるでしょう。
少し長くなってきましたので、この続きは後日書きます。
そこでは、生徒たちが「勉強をできるようになりたくない」と考える誤解に基づいた損得計算について話したいと思います。
お楽しみに。
2021.08.18
緊急:またパラリンピック観戦に生徒を動員させようという動きが出ています。一部の政治家の野心や体裁のために子供たちを危険にさらすな!!!
葛西TKKアカデミーのニュース
東京オリンピックは一部、有観客で行われました。
バブル方式で安心安全と言っていた政府ですが、当初の指摘通り外部との遮断はできず、500人以上の感染者を出しました。
一方、日本の現状を見ると全国的にコロナウイルスの感染が爆発的に増え、専門家も制御不能の災害レベルという状態、医療も重傷者以外は自宅療養という政府からのメッセージ(これは完全に政府が国民を見捨てたと捉えかねない)が出るほど危機的状況です。
このようにオリンピックで約束された安全安心は守られず(政府は想定内だから問題なしというが、想定内というならきちんと対策を取って一人も出さないようにすべきでは?)、国内の状況も明らかに悪化しているのに、オリンピックでなされなかった学校連携観戦プログラムは行われることが決定されました。
パラリンピックは全会場無観客とオリンピックよりも観戦を制限しているにもかかわらず、この決定は理解に苦しみます。
学校行事や部活動も未だもとに戻っておらず、日々の学校生活もまだ不自由な状態なのに、なぜパラリンピックの観戦をしなければならないのか。
県をまたぐ移動は控えるように、お盆の帰省はしないように、不要不急の外出はしないようにと言いつつ、政府が行うパラリンピックは観戦に行きなさいとは、全く矛盾であり、きちんと整合性の取れる説明が求められますが、これまでのようにまともに答えることなく、うやむやなまま実行するのでしょうね。
学校連携観戦プログラムについては、観戦は近隣の学校に限り、専用の送迎バスを用意するなど最大限の安全を考慮して実施するようです。
でも、これまでの経緯から考えて、この最大限の安全を信用できるでしょうか。
「保護者の意見を踏まえ、自治体、学校設置者が希望する場合、新型コロナの安全対策を講じた上」という条件が付いていますが、結局、最終的な決定は学校長が行うことになるようで、この文脈であれば万が一のときの責任は学校になるのでしょうか。
逆に言えば、「やろう」という号令は政府が出すものの、もしもの時の責任は取らないという風にも捉えられます。
オリンピックのときと同じです。
真剣に子供たちのことを考え、現状をしっかり把握すれば、このような決定につながる話し合いをすることさえナンセンスだと思うのですが、責任を持たないということは人間をここまで軽薄かつ軽率にするのでしょうか。
ここで決定は学校長にゆだねるという形式になっていますが、オリンピックのときと同様に政府が学校連携観戦プログラムを決定しているのに、学校長に不参加の決断ができるかどうか怪しいです。
加えて、これもオリンピックのときと同じですが、熱中症の危険もあるこの時期に、コロナ対策もしつつ熱中症対策もしつつ、限られた人員で(恐らく担任のみで、政府から人員が派遣されることはないでしょう)生徒たちの安全を保障できる引率ができるのか。
年齢制限でワクチンも打てない生徒たちに集団での外出をさせて大丈夫なのか。
今は流行っているデルタ株は感染力が強く若い世代の感染者も多く、さらにオリンピック中に五輪関係者から持ち込まれたというラムダ株(これが公になったのは五輪後で、隠蔽の疑いがある)は、海外では多くの子供たちが感染し死亡者も出ているそうなので、これまでのように子供たちだから大丈夫という理論は通用しないそうです。
そして、万が一感染しても病院はもう新規の患者を受け入れられる状況になく、中等症でさえ自宅療養しろというありさま。
そんな、状況で自分の子供をパラリンピックに行かせたいという親がいるのでしょうか。
今回の決定は、一都三県知事から要請があったからだそうですが、知事の要請は住民の希望を代弁してのものなのでしょうか。
個人的な政治的野心、自分を少しでも良く見せようと体裁を整えるためだけのものではないかと疑っています。
無観客の決定をしておいて、空っぽの会場では見た目が悪いから子供たちを入れるのでしょうか。
常識的に、これほどコロナの猛威の中でパラリンピックを実行することでさえ信じられないのに。
「共生社会実現のために子供たちに観戦させてあげたい」という言い分ですが、うさん臭くて仕方ありません。
平時ならいいですが、今は非常時ですよ。
現在、甲子園で高校野球が行われていますが、これを参考に対策を立てていくとも言っています。
でも、現に甲子園ではクラスターが発生し、高校生も集団感染し試合を辞退しなくてはならない野球部が出ている事態が発生しています。
つまり、これでは生徒たちを守れないということです。
それを知ってか知らずか、高校野球を持ち出し自分の主張を正当化しよう知事の発言にはあきれてしまいます。
そうでなくても、いつどこで感染してもおかしくない毎日にびくびくしながら暮らしているのに。
選手の活躍を見て感動してほしいなら、家のテレビでも十分じゃないでしょうか。
会場に行っても、遠くから豆粒みたいな選手を見るのに、いかほどの感動があるのか。
そして、職業柄、当事者である生徒と関わっている私の見解では、彼らの大半は冷めており、オリンピック・パラリンピックに今はさほど興味を持っていません。
このようなことを鑑みても、政府の発言は国民の意思を反映しているとは思いません。
むしろ逆です。
今回のコロナ禍で政府が全く国民を守ることを優先せず、自分の関心のみ固執する姿が見られました。
そして、対策は結局、「国民一人ひとりが自分の力でやってください」でした。
これならば何のために政府は存在しているのでしょうか。
権力を与えられた者は、その権力を自分や身内のために使うのではなく、全体の福祉のために役立てるものではないでしょうか。
今の日本政府は近代国家の政府とは思えません。
そして、国家的危機であるこんな状況においてさえ、まだ、権力者の個人的思惑のために多くの国民を犠牲にして何も感じていないように思えます。
そんなものためにに、我々の未来である子供たちを危険にさらすことは断固反対です。
2021.08.14
イベント紹介『恐竜科学博』コロナで外出しづらいですが、せっかくの夏休みなので思い出作りに、自由研究に出かけてみてはいかがでしょうか。
夏休みも中盤に差し掛かり、猛暑とコロナで大変な日々を生徒は過ごしているのではないかと思います。
かと言って、家に閉じこもりっきりもよくありません。
適度に出かけるのも悪くはないでしょう。
わざわざ遠くに旅行するなどはお勧めできないかもしれませんが、近所の人ごみを避けて散歩するぐらいはしてもいいでしょう。
もちろん、コロナと暑さの対策はしっかりとしないといけませんが。
なかなか安心して楽しみにくい夏休みとなっていますが、今回は夏休みイベントのご紹介をしたいと思います。
そう、毎年どこかで必ずやる大人気の恐竜に関するイベントです。
子供たちにとても人気のある恐竜博です。
今回ご紹介したいのは、パシフィコ横浜で開かれる『 恐竜科学博〜ララミディア大陸の恐竜物語〜 2021』です。
ソニーが関わっているだけあって、最新の映像技術を駆使して、絶滅した恐竜たちを現在に蘇らせてくれます。
展示内容は、先ず地球誕生から白亜紀までの大陸移動を、大画面のアニメーション映像とデジタル地球儀を連動したコンテンツでご紹介。
この展示では当時、恐竜王国だったララミディア大陸に焦点を当て、気候や生態系、そこに暮らしていた恐竜たちの驚くべき特徴を、多数の貴重な標本や資料を使って分かりやすく説明してくれます。
特に代表的な恐竜であるトリケラトプス、エドモントサウルス、ティラノサウルスの解説では、ソニーの空間再現ディスプレイを利用し、3DCGで再現したこれらの恐竜の体と動きをじっくり観察できます。
最先端のCGで写し出された恐竜たちは、まるでそこにいるかのようなリアルさで表現されています。
それから、トリケラトプスの子供の冒険を通じて、様々な生物と出会い、当時いた翼竜や海生爬虫類など学ぶことができます。
この世界をソニーの360⽴体音響技術で構築された音による仮想的な空間拡張を体験でき、まるで自分も白亜紀の世界に迷い込んだ錯覚に落ちます。
このように、他にも様々なコンテンツが最新鋭の映像機器により紹介され、現実と見まごうばかりの恐竜体験ができ、このリアルなバーチャル体験こそ、この展示の最大の特徴と言えます。
そして、この展示の目玉はソニーの駆使する最新鋭のバーチャル体験だけではありません。
ここではトリケラトプス『レイン』とティラノサウルス『スタン』の全身骨格が展示されています。
今にも動き出しそうな躍動感あるポーズで骨格が組まれて、実物大の大迫力は見逃せません。
どちらも貴重な標本なので、また同じような展示の機会があるかどうかは分かりません。
こちらもお勧めです。
他にも様々な内容で恐竜についての知識が学べ、実感として体験できます。
単純に見るだけでも楽しいですが、この展示や紹介された内容から今、恐竜についてより詳しく調べ、夏休みの自由研究にするのもいいと思います。
会場はコロナ対策が徹底されていて、入場制限もあるかもしれないので、事前予約してから足を運ばれることをお勧めします。
なかなか気軽に楽しめないご時世ですが、それでも子供たちのよい思い出ができればいいなと考えます。
やっぱり恐竜はロマンですよね。
せっかくの夏休みなので、何もしないでただ家に籠るのはもったいない気がします。
コロナや熱中症に対する注意は必要ですが、ご家族で楽しさと感動を共有できるイベントになればと願います。