塾長ブログ
2022.11.14
都立高校の入試問題傾向と対策:社会編
都立高校の入試問題を扱う本シリーズですが、今回は社会です。
社会も好き嫌いが分かれる教科ですが、都立高校の入試問題はある程度パターンが決まっていますので、各大問ごとにそのパターンを検証し対策を考えていきます。
先ほど「好き嫌いが分かれる」と述べましたが、受験でうまくいくコツは苦手を作らないことです。
苦手教科はやりたくないから好きな教科ばかり勉強して、できる教科とできない教科がはっきり結果にも表れる受験生もいますが、そのような人は十分注意をしないといけません。
詳しくは別の機会で話しますが、受験では、「特に目立って良い成績の教科はないが悪い成績の教科もない」よりも「できる教科とできない教科がはっきりしている」の方が強いです。
要は平均を上げるということで、苦手教科ほど(嫌でも)勉強しないといけないということです。
少し話がそれましたが、それでは社会の各大問を見てみましょう。
大問1
大問1は地図を使った問題です。
地図をもとに、問題中の人物の歩いた経路を考えたり、ある地点から見える景色を写真の中から選んだりします。
重要なのは地図記号などをきちんと理解し、その地形を正しく掌握できるかどうかということです。
地図を見ながら、頭の中で情景を想像する力が必要です。
他に日本地理、世界地理、歴史、公民から基本的問題が2問出されます。
難易度は低いので、どの分野も教科書をしっかり読んで基本的な用語とその意味などをしっかり理解してください。
特に歴史ではその史実を知っているかだけでなく、起こった地図上の位置も聞かれますので、場所と合わせて覚えてください。
大問2
世界地図上の国に関する問いが出されます。
雨温図の都市を見つけ、それを含む国名を答えさせる問題が出ます。
雨温図の気温が凸か凹かで北半球か南半球かを判断します。
後は気温と降水量の特徴から都市を見つければいいのですが、それぞれの気候をきちんと把握し、世界地図のどのあたりが何気候かも分かっていないといけません。
次に各国の資料(生産量や輸出入量、出入国者数、発電量など)を見て、問題文に示されている国を見つける問題がでます。
各国の産業や社会状況などを理解し、特に各国のキーワード(羊といえばニュージーランドのような)からその国か判断できるようになりましょう。
消去法などを駆使して選択肢を減らしていけば、正解を見つけるのはそれほど難しくありません。
大問3
大問3は日本地理の問題です。
世界地理同様に、日本の地理的特徴を捉え、雨温図から各気候が分かるようにしてください。
そして、各地域の地理、産業、社会文化などの特徴を動的に理解し(時代の移り変わりに伴う変化)ましょう。
各都道府県の特産物や人口の特徴を、こちらも世界地理同様に、キーワードを中心に覚えましょう。
こうして、問題中の資料から要求される都道府県を特定できるようになってください。
また、提示された資料から理由を考えさせる問題では、資料が何を示しているのかをしっかりと明記し、そこからどうしてそのような事実が浮かび上がるのか、きちんと説明できる論理展開と表現力を身に付けましょう。
これは実際にたくさん書いて練習すればできるようになります。
他の問題もそうですが、資料を読み取って答える問題は、事前に覚えなければ解けない問題と違い、その場で読み取れさえすれば解ける(変化とその理由、因果関係を考える)問題なので、サービス問題です。
しかも、記述は自分の自由に書くことができるし部分点もあるので、記述問題は必ずやってください。
大問4
大問4は歴史の問題です。
文章が引用され、その中の一部ごとに関連した問題が出されます。
歴史的事件の起こった順番を問う問題、または、ある事実が年表のどの範囲で起きたかを問う問題が出ます。
ここは歴史的出来事をただ覚えるだけでなく、全体の流れを押さえましょう。
その時に、「○○が起きたから××が起きた」など、それぞれの出来事のつながりと因果関係が分かると覚えやすいし理解しやすいです。
そして、何時代の出来事か(多くの場合は細かい年まで覚えなくて、だいたいいつ頃で十分です)を覚えていれば、比較的答えるのは簡単です。
なぜか分かりませんが、江戸時代の政治改革は本当によく出ますので、順番だけでなく誰が何をしたかも正確に覚えましょう。
また、資料を使った記述問題も出ますので、地理と同じように資料をしっかり読み取り、それが何を示しているのか考え、そこから問題が要求する答えを上手く導き出してください。
繰り返しますが、部分点があるので記述問題は嫌がらずに必ず何か書いてください。
白紙が一番もったいないです。
大問5
対問5は公民の問題です。
憲法や人権、政治や経済とどの分野からも一通りバランスよく出されます。
歴史と同じく文章が出て、その中の下線部に関連する問題が出されます。
憲法や人権の基本的考え方、政治と財政の仕組み、少子高齢化問題と福祉、消費生活など、基本的な事柄をしっかり身に付け、実践問題を通して自分の実力が本当に発揮できているか確認してください。
よく分からなくなったら教科書やワークに立ち返り、何度も何度も確認し正確に理解しましょう。
「衆議院の優越」や「文化的で最低限度の生活」「三権分立」「戦後の日本経済の動向」「現在の国際情勢と日本への影響」など基本的なことがよく聞かれます。
大問6
最後は社会の各分野がいろいろと絡みあった総合問題になります。
オリンピックや自然災害などの実際にあった出来事から地理や歴史を絡めたり、国際社会や環境問題から地理や公民を絡めたりと、問題もかなり工夫されています。
地理的歴史的知識も必要ですが、大事なのはそれらをどのように組み合わせて考えることができるかです。
この辺りは単純に覚えるというより、それらの習得した知識をいかに活用して答えを導き出せるかという問題なので、実際に多くの問題に触れながら、多様な解き方や考え方に慣れておく必要があります。
以上、社会と見てきました。
社会は覚えなければならない用語が多く、そこが受験生も苦労する点ですが、入試に関してはそれだけではダメで、覚えた知識をいかに上手く使い、出題者の意図を読み取り答えられるかが重要になってきます。
また、覚える問題だけでなく考える問題もできるように練習し、特に記述問題は最初からあきらめずに、積極的にチャレンジしてほしいです。
書けば何かしら点数になりますから。
二学期の期末テストが終われば本格的に受験勉強一本となります。
苦しいとは思いますが、勉強がやればやった分だけの結果が出ます。
そんなに長い期間ではありませんので、何とか苦しみに耐え、試練を乗り越えて、来春には笑って新しい学校生活が迎えられるように祈ります。
応援しています。
頑張ってください。
助けが必要な時はいつでも遠慮なく、葛西TKKアカデミーにご連絡ください。
いつでも受験生の味方です。
2022.11.10
TKKアカデミーの卒業生に再会!TKKはつながる!
葛西TKKアカデミーは小規模個別指導塾であり、これまで何人もの生徒がここで学び、卒業していきました。
諸事情あり、一筋縄ではいかない生徒たちばかりでしたが、小規模個別指導塾ならではの親密で信頼感のある関係を築くことができました。
どの生徒もかなり苦労させられましたが、今となってはいい思い出でもあります。
単純な勉強指導だけにとどまらず、時には親子ともども悩みを聞いたり、時には提出書類の作文を見てあげたり、時には生徒たちのイベントや発表に出席したり。
塾の中だけでなく、いろいろな場面で関わることができました。
別に何かの計算があってとかではなく、純粋にそうしたい、そうした方が相手のためになると思ったうえでの行動でした。
彼らと本気で関わったからこそ、熱意が伝わり、そして、苦楽を共にした間柄だからこそ信頼ができ、その後もつながりが絶えません。
最近ちょっと、昔の生徒と再び関わることがあったので、少しお話したいと思います。
小学生だったあの生徒がお母さん!
長いことこの仕事を続けているとびっくりすることが沢山あります。
先日、道端で偶然、ある卒業生に会ったのですが、彼女は小さな赤ちゃんを抱いていました。
この生徒は小学生の時から高校生を卒業するまで、ずっと指導をしてきた生徒でした。
小学生の時からK-popにはまっていました。
当時はまだK-popと言っても今ほど普及してはおらず、ブームのはしりのはしりでした。
彼女から韓国のアイドルの話を聞き、ときにはDVDを借りて聞くこともありました。
このように彼女は先見の明に長けており、常に流行の先端を走っていた感じでした。
高校生になればJKとして、ナイトプールの話をしてくれたりと、こちらの方もたくさん教わったものです。
小学生の時、彼女からもらった年賀状は私の宝物の一つです。
高校卒業して進学するのかと思えば、美容の勉強がしたいと専門学校へ。
大学進学を考えて小学校からエスカレータ式の私立学校へ通わせていた親は驚くと同時に、それでも彼女の気持ちを尊重ようと、入学を許してくれました。
専門学校が終わっていよいよキャリアを積み上げるかと思った矢先、何と妊娠し結婚するという話を聞きました。
私もびっくりですが、理解ある親の助けもあり無事出産したと報告を受けました。
そして、先日塾の近くを歩いていると、偶然彼女に出会いました。
腕の中には小さなかわいい命が。
本当に生まれて間もなく「小さい」という印象が強く、親に似て目のパッチリとした男前さんでした。
自分も娘が生まれたときを思い出してしまいました。
以前、お父様(赤ちゃんのおじいさん)が写真を見せながらニコニコ、デレデレしながら話していた顔を忘れません。
出産前にわざわざTKKを訪ねてくれて、妊娠と結婚の報告を受けました。
小学生のイメージが私には残っているので、少し変な気分でもありますが、いつの間にか時は過ぎ、こうやって世代は移っていくのだなあと感じたものです。
実は次の日には身近なものだけで結婚式を挙げるそうで、出産が終わって一段落したのでちょうど良いと思いました。
最後に「大きくなったらTKKで勉強しようね」と言うとにこっとしてくれたのが何とも微笑ましかったです。
普通の子より感性が強く、自分をしっかり持っているので家族ともぶつかることも多かったですが、不思議と私には素直で、いろいろな話をしてくれ、私の言うこともよく聞いてくれました。
ある意味波瀾万丈という形容が似合う生徒ですが、その分しっかりとした考えを持っていて、立派な女性にに育ちました。
以前、少し夫婦の会話を聞きましたが、彼女が本当にしっかりして、旦那様も尻に敷かれるところようにも見えましたが、多くの経験を積みいろいろなことが考えられる子なので、いい家庭ができるのではないかと楽しみでもあります。
本当に長い付き合いで、これは彼女に限ったことではあらいませんが、家族全体で仲良くさせていただいているのは、とてもありがたいことです。
いつも前向きで、自分の夢に向かって進む彼女がアイドルに!
最近、別の生徒からも連絡がありました。
彼女は本当に頑張り屋さんで、自分の大好きな演劇に非常に熱心で、将来は舞台で役者になりたいと言っていました。
高校もいろいろ悩みましたが、引き続き演劇部に入り、卒業してからも演劇のレッスンを受けたり、関連の仕事をしていました。
進学やいろいろな募集時の志望理由を書いたり、面接でどう受け答えするかなど、その後もいろいろな場面で頼ってくれて、本当に信頼してくれていると感じ嬉しかったものです。
在籍中も彼女の舞台発表があるたびに足を運んで見に行ったものでした。
彼女に限らず、何か生徒たちの発表会や演奏会などがあれば、喜んで行きました。
生徒たちの頑張る姿を見たいし応援したいから。
そして、毎回、生徒たちの完成度の高さに驚き、心から楽しむことができました。
そして、先日久しぶりに連絡を取り、事務所を変わって、今は小学校の頃からの夢だった「アイドル」として活動していることを知りました。
ちょっと前、仮面ライダーの映画のエキストラとして出演していたと聞き、「本当に自分の信念に従ってやりたいことを頑張っているなあ」と感心したのですが、今度はアイドルと夢を追い続け努力する彼女に敬意を表するばかりです。
まだゆっくりと話はできていませんが、いろいろと忙しそうです。
しかし、自分の好きなことであれば、どんな困難でも立ち向かえるし、彼女は心の強い女性ですから、自分の納得のいく人生を歩んでくれると信じています。
と言っても、人生何が起こるか分かりません。
時には自分の手に余る絶望的な事態が待ち受けているかも知れませんが、そんな時はすぐにTKKを思い浮かべてほしいです。
ここには本気で応援し、支えようと思っている人がいることを忘れないでほしいと思います。
今日もイベントがあるようですが、残念ながら今回はテスト前ということもあり、どうしても外せないので行けませんでした。
しかし、代わりに私の家内と娘が行くので、盛り上がってくれることを期待します。
また別のイベントが催されるときは、今度こそ生きたいと考えています。
夢に向かって進み続ける人は素敵です。
他にも書きたい卒業生はたくさんいるのですが、今日は長くなりましたのでここまでとします。
卒業後もつながり、お互いに連絡を取り合い、近況報告を聞いたり協力をしてもらったり。
その時々でみんながそれぞれなりに頑張り活躍する姿を見るのは非常に光栄なことであります。
葛西TKKアカデミーは人間の関係を重視します。
出会えた人々を大切にし、ずっとつながり支えあえればどんなに素晴らしいことでしょう。
有難いことに塾だけの関係にとどまらず、塾外でも様々な場面で生徒やその家庭と関わらせていただいています。
お陰さまでこちらもいろいろ助けてもらうことがあります。
このような人と人のつながりに支えられて葛西TKKアカデミーは成り立っています。
多くの方々に心から感謝いたします。
2022.11.08
今日は珍しい皆既月食!理科でも習いますが自然の神秘を実感しましょう!
ご存知ですか。
今日は皆既月食が起きます。
このニュースを読むころには、この天体ショーが終わっていないことを祈るばかりです(事前に書くのを忘れていました、すみません。)
今日は、本日の大イベント、月食についてお話します。
非常に稀な天体ショー
通常よく見られる月食は部分月食で、月の一部が地球の影に入り暗くなる現象です。
しかし、今日の月食は珍しい皆既月食で、月の全てが地球の影に入って暗くなります。
前回の皆既月食が2014年10月8日、次回が2235年6月2日ということで、十年に一回くらいの頻度になるでしょうか。
今日は天気も良いようなので、是非外に出て自然の神秘に触れてみてはいかがでしょうか。
今日の月食は18時9分に始まり、19時16分に皆既月食となるそうです。
そして、20時42分まで続き、21時49分に月食が終わるらしいです。
東京では、月が東の空やや低いところから次第に高く昇っていくときに見られ、全過程を肉眼で観察できるそうなので、可能であれば最初から終わりまでしっかり観察してください。
東京では街明かりが明るく、高いビルも多いので観測しにくいかもしれませんが、めったにあることではないので、是非、観測に適したスポットを見つけてほしいです。
後はタイミングよく雲が出ないことを祈るばかりですね。
しかも、今日は月食だけでなく「天王星食」も起きるというおまけつきで、プレミアム度が更に増しています。
今回の月食の最中に月が天王星を隠す「天王星食」も同時に起こるそうです。
月が他の惑星を隠す「惑星食」も珍しい現象で、この二つの「食」が重なるというのは大変稀なことらしいです。
調べてみると、前回、月食中に惑星食が起きたのは1580年7月26日で、この時は月食と土星食が同時に起きたそうで、実に442年前のことになります。
また、次回、月食と惑星食が同時に起こるのは322年後の2344年7月26日で、これも土星食らしいです。
因みに「皆既月食×天王星食」と限定すると、計算するのも非常に困難なくらい貴重な現象のようです。
とは言え、天王星を肉眼で観測するのは困難で、天体望遠鏡が必要となるでしょう。
それでも、目の前の月食を愛でながら、実際には見えないが現実に起こっている天王星が月に隠れる様子を想像してみるのも一興ではないでしょうか。
季節は秋ですし、風流を楽しむにはいい季節です。
月食とは
ここで簡単に月食について説明します。
太陽と地球、そして月が一直線上に並び、地球の影に月が入って、月の表面上に地球の影が落ちてできる現象です。
日食と違って影が月を隠しているので、暗いところとの境界線ははっきりとはしておらず、陰に隠れてもぼんやりと月が赤っぽく見えます。
なぜ、赤っぽくなるのでしょうか。
先ほど述べたように、日食と違い月食は何かもので月そのものが遮断されて見えなくなるのではなく、地球の影が月にかかるだけです。
陰の中と言えども月の影形は一応目に届きます(遮るものがないので)。
また、太陽からの光も、地球大気を通過する際、わずかに屈折し月を照らします。
その光が反射し、月食中であっても月の姿を薄く照らして、我々の目に届けてくれます。
ただし、波長の短い光(青など)は大気を通るときに散乱してしまい、散乱しにくい波長の長い光(赤など)だけが届くので、月が赤っぽく見えるのです。
自然を愛でる心と意義
日食と月食は中学校の理科の時間に扱われる項目で、当塾でもよく説明します。
しかし、机上の勉強では実感もなく、興味もわかないかもしれません。
このような天体ショーを自分で目撃すれば、きっと何か感動で心に残るものがあるはずです。
このような特別なイベントに限らず、日常においても身の回りのちょっとした自然に目を向けてください。
少し気をつければ、知の感動は日常にあふれています。
何気ない見過ごしていたものに、何か新発見があるかもしれません。
そうでなくても、純粋に花をめでたり、昆虫や動物の不思議さに触れることができれば、もっと知りたいという意欲がわきます。
このように自身の経験が学校の授業と結びつくと、勉強はもっと楽しくなります。
これは理科に限ったことではありません。
どの教科も自身の経験とつながったとき、それは現実のものとなり、より強く心に刻まれ理解も実感を伴って深まります。
大事なのは発見し、実感し、想像することです。
そうして思いを巡らせ、自分なりの解にたどり着いたとき、人間の知的喜びは最高潮になります。
このような経験を沢山すれば、知的好奇心も高まり、勉強が楽しくなるはずです。
個別指導塾葛西TKKアカデミーは常に生徒たちが楽しくなる授業を心がけています
つまらなくならないように、いろいろ工夫します。
勉強は苦しみではなく、喜びなんだと思えるように努めています。
このように知的好奇心を刺激することは、ちょっと工夫すれば家庭でもできるのです。
親子が一緒に何かする。
料理でも工作でもハイキングでもいい。
不思議だなと思えることはたくさんあります。
どうか皆さん、そのようなチャンスを逃さず、答えを教えるのではなく一緒に考え話し合ってみてください。
そうすれば子供はどんどん学びに飛び込んできますから。
今日は文字通り天文学的数値の滅多にない天体イベント。
この機会を逃さず、貴重な貴重な夜をお楽しみください。
そして、家族で知的好奇心を刺激してみてください。
2022.11.07
冬期講習生徒募集中!新規生は無料!冬休みの過ごし方で入試の合否が決まる!
期末テストが終われば、あっという間に冬休みです。
個別指導塾葛西TKKアカデミーでは、冬休み中に行われる冬期講習の受講生を募集中です。
二学期に入り勉強が本格的になってくると、一学期のときは何とかなっていた勉強にだんだんついていけなくなってきている生徒はいませんか。
少しでも自分の勉強に不安を感じたら、早めに手を打つのが重要です。
なんとなく分からないまま、特に何もしないで過ごしてしまうと、勉強がますます分からなくなり、最終的には取り戻せなくなるかもしれません。
早めの対応で勉強を克服し、これまで以上に勉強に励みましょう。
年に三回行われる学校の長期休暇は、このような勉強に不安や遅れを取ってしまった生徒には挽回のチャンスです。
学校がないから勉強は進みません。
時間は十分にあるから、普段ではできない勉強ができます。
一学期から戻って勉強することもできます。
これまでなんとなくやっていた勉強を掘り下げ、より正確に身に付けることもできます。
これまで順調にやれたから、次の勉強を先取りし、ゆとりのある三学期を迎えるのも可能です。
個別指導の葛西TKKアカデミーならば、生徒一人ひとりに合わせた授業が受けられます。
しかも、今なら新規受講生は無料!
このチャンスをお見逃しなく!
葛西TKKアカデミーは冬休みという長期の休みを利用して皆様の勉強のお手伝いをしたいと考えています。
勉強に少しでも悩んだり不安を感じている生徒は、葛西TKKアカデミーが行う冬期講習に是非ご参加ください。
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今まで学校で分からなかったところの確認をするもよし。
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2022.11.06
都立高校の入試問題傾向と対策:英語編
都立高校の入試問題を考えるシリーズ。
今回は英語です。
英語は結構できない生徒が多い教科ですが、都立入試の各大問ごとにどんな問題なのか説明し、その対策を議論したいと思います。
尚、今年から導入される英語のスピーキングテストに関しては、別のニュースで取り上げていますので、そちらをご参照ください。
大問1
大問1はリスニングテストになっています。
大きく二つのパートから成り、問題Aでは三つの対話文が流れ、それぞれに関して質問が出されますので、四つの選択肢の中から正解を選びます。
問題Bは長めの英語が流れますから、それを聞いて二つの質問に答えます。
一つは四択の問題、もう一つは答えを英語で書く記述式の問題となっています。
問題が始まるまでに音声による説明が流れます。
この時間を利用して、問題の選択肢をよく見てください。
もし、選択肢が全て時間になっていれば、時間について質問されると予想し、時間が述べられている部分を特に注意して聞きメモを取ります。
このように始まるまでただ待つのではなく、分かる情報から質問や内容を予想するのは、正答率を上げるよい方法です。
パートAもパートBも同じ英語が二回流されるので、一回目では聞きながら質問されそうな内容をメモし、その後の質問を聞いて、今度は質問の答えをなる部分に集中して英語を聞きましょう。
二回繰り返されるので、例え一回目で聞き逃しても慌てず、二回目でしっかり必要な情報を聞き取ればいいのです。
もし、一回目で聞き取りができ答えも分かれば、二回目は確認として聞いてください。
何もしないでただ聞いているだけの生徒がいますが、それは賢いやり方ではありません。
メモを取らないと何も残らないので、答えるときも分からなくなってしまいます。
メモを取るコツとしては、日本語でも英語でもいいのですが、文章で書くのではなく簡単な箇条書きのようなメモの取り方をしてください。
特に固有名詞や数字(時間、料金、個数など)、順番などはメモを取った方がいいです。
これを聞かれることがとても多いです。
パートBの第二問は質問の答えを英文で書く問題です。
最近は必要な語数も決められていますので、自由に答えを書けない分、難易度が高くなっています。
質問をよく聞いて、質問に合わせた形で解答してください。
人や物を代名詞に置き換えて書かないといけないのをお忘れなく。
他の問題もそうですが、英語は問われる内容が先に来ますので、そこには神経を特に集中させてください。
whenなのかwhereなのかwhoなのか。
Does Tom ~?と聞かれたらYes, he does.と答えるなど、質問の形に合わせた答え方をするのがポイントになります。
最近はQRコードなどで音声が聴けるものも多いので、実際に音を聞きながら問題を解いて練習しましょう。
たくさんやれば問題のパターンも分かりますし、耳も慣れて聞き取りもよくなっていきます。
大問2
大問2は図表を見ながら答える問題です。
先ず、図表を基に対話が書かれており、二か所の空欄に入る語の組み合わせを答えます。
資料を見ながら、それぞれの空欄に入るものを選べばいいのですが、特に図表に書かれている※などの注意点に気をつけながら、日程や料金の計算などを考えてください。
文章はそれほど難しくはないので、答えられる範囲の理解ができれば十分です。
問題は次で、メールの内容に関する問題です。
メールにつづるという形でこれまでの会話をまとめて、それに対する正誤問題の後、お馴染みの英語作文があります。
作文が一番苦手という受験生も少なくないと思います。
(メールという条件で作文の縛りをつけるところが今どきらしいです。)
しかし、これもパターンが決まっているので、事前にある程度のフォーマットを決めておくと楽です。
メールの中に質問があり、その返事という体でメールが書かれており、その一部が空欄になっているので、受験生が代わりに書くという形になっています。
三行作文ですが、メールに対する回答とその理由、そして作文が前後のメールの内容につながるように書かないといけません。
最初に自分の意見や考えを書いて、二行目でその理由を説明する、最後に何か気の利いた一行を加えて終わりです。
私の見てきた受験生の中にはいつも最後は必ず「It's fun.」と書く生徒がいました。
これでも一行に変わりありません。
これでいいのです。
コツは簡単な英語で書くということです。
下手に複雑な文にしてしまうと間違えやすくなってしまうので、内容はつまらなくていいから、自分のかける範囲で簡単な英文で答えるといいです。
とにかくたくさん出そうなテーマを考え、それをお題に実際に書いてみることです。
そして、先生や友達に見せ、アドバイスをもらうのが一番です。
そうして、たくさん書いていくうちに、自分の書き方のパターンが出来上がるので、そうなると答えるのは簡単です。
作文は部分点があるので、面倒くさがらず必ず書きましょう。
白紙が一番いけません。
大問3
大問3も会話の問題です。
少々長いので長文のように最初から最後まで読んで答える人がいます。
しかし、ここのポイントは指示語が分かっているかどうかという問題がほとんどなので、その場合、直前の会話、もしくはもう一つ前の会話を見るだけで解けるという問題が沢山あります。
これに慣れれば、まともに前文読む必要もなくなるので、大きく時間短縮ができます。
その分、他の問題に取り組む時間が増えるので、是非この解き方を習得してほしいと思います。
最後は本分の会話をまとめた文章です。
ここも選択肢による穴埋めで、本文を読まなくても前後や常識的な考え方で解けることもよくあります。
仮に本文を読まなくてはならなくても、ざっと流して読んで、まとめの文と同じ所を注目すれば比較的簡単に解けます。
大問4
最後は長めの文章ですが、これもコツがつかめればそれほど難しくありません。
本文を読む前に必ず問題を見てください。
そして、自分は何を答えないといけないのか把握しましょう。
多くの受験生は文章が完璧に分からないと絶望しますが、そんなことはありません。
多少分からなくても答えらえることはよくあるので、細かいところをいちいち気にしないで読み進んでください。
一段落ごとに解ける問題はないか考え、読みながら答えるようにしてください。
こうすれば答えられる問題が増えます。
全部読んでから答えると、できる問題が時間切れになる恐れがあります。
指示語の内容に関する問題は、大問3のときのように直前の文に注目すれば解けます。
選択肢を本文の内容に従って、順番に並べ替える問題は、段落ごとに選択肢の内容があったかどうか確認しながら解いてください。
本文の内容に合うように、英文の後半を補う問題も、前半部分の内容が出てきたときに注意して読めばできます。
最後の本分の内容に対する質問も、質問の内容が述べられている部分にきたら、少し慎重に読んでいけば選択肢を選ぶのは簡単です。
問題自体はそれほど難しくありません。
ただ、英語の長文に慣れていない受験生は読むのに必死で、問題に答える余裕がないというのが、難しいと感じる理由でしょう。
現に、多くの受験生は「時間がなかった」と言います。
ここでも多くの類題に触れ、長文を読むのに慣れて、長文に対する抵抗感をなくすことが大事です。
そして、解き方の要領がつかめれば、意外と簡単に答えられるので、見た目に騙されて、やる前から無理なんて思わないようにしてください。
以上、都立高校の英語の入試問題を見ましたが、英語は妙なひっかけがある訳でもなく、内容も素直な問題となっています。
ただ、このようなテストに不慣れな中三の受験生にとっては、多少は圧倒されるかもしれません。
でも、心配はいりません。
出題パターンはほぼ決まっているので、これまでの過去問や模試の問題などをしっかりやって、出題形式とその解き方に慣れてください。
まともに長文を読んだりせず、要領よく解答に必要な部分を見つけ答えることができるようになれば、時間内により正確に解けるようになるでしょう。
ある程度英語の基礎ができたら、類題をたくさん解いて「質より量」の勉強法で大丈夫です。
2022.11.04
受験生は今回のテストを真剣に!中三の二学期末は入試を左右します!
今、多くの中学では期末テスト前になっています。
そして、中三の受験生にとってこのテストはとても重要な意味を持ちます。
それはこのテストを最後として内申点が確定するからです。
正確に言うと都立高校の入試で吟味される内申点は、今回の期末テストの結果をもとに定められる成績によって決められるということです。
以前にも説明しましたが、内申点は入試の合否判定の対象となる総合点の約3割を占めます。
その3割が入試の前のこの段階で決まるというのは注意しなくてはなりません。
内申点が入試で重要な理由
内申点は学力試験前に決まります。
つまり、ここでしっかり点を取っておくと、本試験の学力テストはかなり楽になります。
例えば合格に必要な点が500点だったとしましょう。
もし内申点で200点を取っていれば、入試当日の学力テストでは700点中たった300点、つまり平均50点取らなくても合格できるということになります。
言い換えると、難易度の高い問題に挑戦しなくても、基礎的な問題を確実に解けば合格できるということです。
入試は何が起こるか分かりません。
極限状態で緊張のあまり内心パニックになったり、過度のプレッシャーとストレスでお腹が痛くなったりすることもあります。
いつもできるはずの問題が焦って全く解けないなんてこともあります。
特に人生初めての本格的な、そして重大な試験を受ける生徒は普通ではいられないのが当たり前です。
そのような環境の中、実力が十分出せないことは容易に予想できます。
だからこそ、事前に内申点を多く取っておくことが大事です。
そうすれば、多少本来の力が出せなくても点数に余裕があるので、合格は簡単には揺るぎません。
内申点を取っておけば、合格の確実性が高まる。
受験生にとって、これは本当に助かります。
逆に内申点が悪いとかなり苦しい戦いを強いられると思ってください。
それ以前に内申点が低すぎると、「内申点が足りない」と学校の先生が試験を許可しないこともあります。
ましてや成績表に1が付いてしまうと、場合によっては受験資格を失うことになりかねません。
これは私立高校でも同じです。
例え受験資格を何とか手に入れたとしても、内申点が低いということは合格に必要な点を入試本番の学力テストで補わないといけないということになります。
つまり、他の受験生よりもより多くの学力点を取らなくてはならず、不利な条件で受験しないといけないのです。
先ほども申したように、入試当日は何が起こるか分かりません。
特殊な環境で実力が発揮できないこともあります。
そんな時、内申点が高く余裕があれば、多少学力テストが悪くても合格できますが、そうでないときは不合格の可能性がとても高くなってしまいます。
たかが三割とバカにしてはいけません。
総合点の約三割は非常に大きいです。
単に点数の問題としてだけではなく、試験を受ける生徒の心理、これから本番までの勉強計画など様々な影響が考えられます。
「もう受験は始まっている」という自覚を持って、本気で合格したいのであれば、今回の期末テストは意地でもよい結果を出しましょう。
内申点と総合点の関係
ここで内申点と試験結果に関わる総合点との関係を考えましょう。
成績表の数字そのままの内申点を素内申と言います。
そして、合否判定をするときは主要5教科はそのままの数字を利用しますが、実技4教科では素内申が2倍に換算されて合否判定に使われます。
この両者を合わせたものが換算内申と言い、オール5のときの換算内申65に対しての割合を求め、それを300倍したものが総合点の約三割を占める内申点になります。
計算してみると、素内申が1点上がれば、5教科であれ4.6点、実技4教科であれば9.2点、合否判定の総合点が増えます。
これは主要5教科であれば通常の問題を1問、実技4教科なら2問正解したのと同じだということを示します。
これは大きいです。
「5教科を疎かにして4教科の勉強ばかりしろ」という訳ではありません。
むしろ、「合格のためには、5教科も大事だが、4教科も後回しにしたり手を抜いたりしないで、真剣に頑張らないといけない」というメッセージです。
今回の定期テストと内申点
受験で合否判定に使われる内申点は、学校の成績が基となっています。
そして、成績は大きく定期テストの結果、課題などの提出物、どれだけ勉強に熱心かという授業態度で主に決まります。
この中でも定期テストの結果が一番成績に影響を及ぼし、例え他が良くてもテスト結果が良くなければ、成績が下がることさえあります。
そして、成績の5段階評価には各段階の人数が決まっており、テスト結果の上位何パーセントが5、何パーセントが4とあらかじめ決まっています。
よって、今回のテストで1点でも多く取り、他の生徒より順位を上げることがそのまま成績を上げることにつながるのです。
しかも、東京都の公立高校の入試では、一二年生の成績は関係なく、三年の二学期の成績を提出するように決まっています。
他の自治体では一年生からの成績を全て吟味するところもありますが、東京都は違います。
これは、これまでいろいろな理由で成績が振るわなかった受験生にとっては非常にラッキーな話です。
これまでのことはさておき、今回の成績にだけ集中してよい結果が出るように努力すればいいのですから。
逆に、これまでどんなに良い成績を修めてきた受験生も、今回のテストでこけて成績が下がってしまえばそれまでです。
だからこそ、今回のテストの持つ意味は非常に重要になるのです。
以上見てきた通り、内申点が合否結果に与える影響は小さくなく、その内申点を上げるためには通地表の数字を上げないといけません。
そして、成績を上げるためには、定期テストの結果が大変影響します。
しかも、三年二学期の成績だけが受験に利用されるので、このたった一回のチャンスをものにできるかどうかがとても重要です。
以上のことから、今回の定期テストはいつも以上に気合を入れ、本気で取り組んで、内申点を一つでも多く上げることに全身全霊傾けてください。
良い点を取って成績が上がれば、都立高校合格への道が大きく開けます。
毎日苦しい受験の日々を送っていると思いますが、もう少しです。
全力を尽くして頑張り、悔いのない受験にしましょう。
2022.11.02
都立高校入試問題の傾向と対策:国語編
都立高校の入試問題を分析するシリーズ。
今回は国語です。
多くの受験生は国語は何を勉強していいか分からないと言います。
確かに数学のような公式がある訳でなく、理科や社会のように多くの用語を覚えなければならない訳でもない。
「日本語のテストだから日本人はできるはず」「そもそも何をどう勉強していいか分からない」「せいぜい漢字を覚えるくらいしかやることがない」と考えていませんか。
そして、テストを受けて意外とできないけどどうしていいか分からないから、特に国語の受験勉強はしないという受験生は非常に多いです。
実は、解き方が分かれば国語が一番手っ取り早く点数が上がる教科なのです。
上手くやれば満点も夢ではないのです。
でも、多くの受験生はそれを知りません。
なぜなら、学校の先生がそれを教えないからです。
今回も大雑把なことしか話しませんが、もし関心があればご連絡ください。
コツをお教えしますよ。
都立高校の国語の問題は大きく五つでできています。
今回もそれぞれに分けてお話します。
大問1、2
大問1と2は漢字の問題です。
レベル的には中学三年生にふさわしいものが出ます。
大問1が漢字の読み、大問2が書きの問題になります。
同音異義や同訓異字などややこしいもの、点など細かい所で間違えやすいものなども出ますが、全体としてはそれほど難しい漢字ではないと思います。
受験生で国語の勉強をするとき漢字ばかり(だけ)やる人がいますが、個人的にはそれはお勧めしません。
やることが無意味とは言いませんが、効率が非常に悪く、努力と時間の割には点数にならないからです。
漢字は無限と思えるくらい非常に多く、それを時間をかけて勉強してもテストに出るのは合わせて10問、全問正解しても100点満点中20点二しかなりません。
多すぎるから、全ての漢字は覚えられないので、自分の覚えた漢字の中からこの10個が出題される確率は非常に低いです。
そんなことに時間と労力をかけるなら、文章をたくさん読んで他の大問が正確に解けるようになった方が確実で得点も高くなります。
では、漢字の勉強はどのようにするといいでしょうか。
過去問や模試など都立入試と類似の問題を受験生は解きながら実力をつけていくと思います。
なので、この時に出た漢字だけその場で覚えてください。
また、問題を解くときにたくさん文章を読むと思ますが、その時読めなかったり分からなかった漢字を調べ、その時に覚えてください。
後で忘れるかも知れませんが、それでいいです。
その程度の勉強で十分です。
10問全て正解する必要はありません。
最低限、読みがある程度できていれば上出来です。
漢字に力を入れるのはほどほどにして、他の大問で文章を読みながら、漢字が分からないときその都度練習をしてください。
大問3
ここから文章の読解力を試される、本格的な国語の試験になります。
ほとんど選択問題ですが記述問題も含めて(作文は別)、実は国語の正解の見つけ方は一つしかありません。
それは、「本文のここに書いてあるから」!
解答したとき、自分ではっきりとこれが言えれば、その問題は必ず正解です。
細かく説明すると長くなるので今回は省きますが、国語という教科はそうしなければ誰もが納得できる公正な正解が作れない性質なのです。
これは覚えておくといいですよ。
大問3は物語になっています。
物語を読むときは登場人物と場面に注意してください。
読み終えたときに誰がいたか分かるように、新しい登場人物が出てきたら印をつけましょう。
そして、その人がどのような性格で、どのような身分立場で、何をしているのか気をつけながら読みましょう。
また、登場人物同士の関係も重要です。
そして、その人たちがどういう流れでそれぞれの行動を起こし、言葉を発しているのか考えてください。
言動はその登場人物の心情を知る大きな手掛かりになります(心情を問う問題は国語の定番です)。
また、時間と場所が変われば場面が変わったということになるので、場面が変わったと思ったら、そこに線を引いてください。
場面が変わると人々の立場や考え方が変わりますから注意しないといけません。
以上のことを念頭に置きながら読み進めると、登場人物の心情も分かりやすくなります。
また、物語の中の表現を問う問題は、選択肢の表現の部分のみに注目して、それ以外の感想的な部分に惑わされないようにしてください。
基本的に全て選択問題です。
選択問題の解き方にはコツがありますが、今回は省略します。
勉強法としてはやはりたくさん文章を読み込むことです。
上記の内容(本当はそれ以外もあるのですが)をいつも意識して読み、どうしてそれが正解なのか自分で説明できるように考えながら問題を解いていってください。
ある程度要領が分かったら、後はたくさん問題を解いて、実戦を通して解き方を身に付けてください。
「習うより慣れろ」です。
大問4
大問4は論説文形式の問題です。
物語はなんとなく感覚で解ける場合も多く、受験生も比較的正解が見つけやすいようですが、論説文になると急に正答率が下がります。
多くの受験生は文章を見ただけで、その中の目立つキーワード(例えば「哲学」「環境問題」)を見ただけで、自分はお手上げと思ってやる気をなくしてしまいます。
戦う前から自分で負けを認めるようなものです。
見た目に騙されて、自分自身に無理だという印象を出だしてしまえば、解けるものも解けなくなってしまいます(この見掛け倒しの問題は他の教科でもよくあります)。
先ずは心理面でビビらないように、そのためにはやはり練習が第一。
論説文の要は文章全体の流れです。
筆者がどのような流れで、読者に自分の主張を解説し受け入れられるようにしているか。
つまり、論の展開が重要になってきます。
これを掴むのに一番良い方法は「段落ごとにタイトルをつける」です。
段落はまとまった内容の塊で、その一つ一つに意味があり、それらが相互につながって全体として説明がなされるのです。
読みながら、自分で段落の上にタイトルを書いていきましょう。
そして、読み終わったとき、そのタイトルだけを続けてみると、その文章がどのように展開し、何について書かれているのか、簡単に分かります。
「○○についての問題提起」「××になる例」「△△と対立する意見」などのように簡単なもので大丈夫です。
論説文は筆者が読者に自分の考えを受け入れてもらおうと工夫を凝らして書いているので、元来内容は明確で分かりやすいものです。
全体の流れを把握することは、ここを理解することになります。
もう一つの注意点は指示語です。
指示語が出てきたら、必ず自分で何を指しているのか確認しましょう。
指示語の内容の見つけ方にもコツがあるのですが、長くなるので今回は割愛します。
しかし、多くの問題は取り上げる傍線で示した本文部分に指示語を含んでいます。
指示語の内容がしっかりと分かっていないと、答えるときに選択肢が何を言っているのか分からなくなるので気をつけましょう。
また、本文内の特定の語句、特別な用語には必ず説明があります。
筆者が疑問を提示して、それを筆者自身が答えるというのも論説文ではよくあるパターンです。
こういった説明や答えを問う問題もよくあります。
問題で聞くということは必ず本分のどこかに「答え」が書いてあるということなので、文や文章の前後関係をしっかりつかんでください。
そうすれば、どこにその「答え」があるか分かってくるはずです。
そして、受験生が最も苦手とするのが、本文の内容に絡めて出される二百字作文です。
ここも細かく話すと長くなりますので要点だけ話します。
他の教科も同じですが、記述問題は部分点があるので必ず何か書いてください。
白紙は0点ですが、何か書けば1点でもあるかも知れません。
この1点が入試では結果を左右することがあるので、1点にこだわることを忘れずに。
先ず、問題をよく読んで、自分が作文で満たさなければならない条件を確認してください。
原稿用紙の使い方、字数制限(基本的に八割以上書く)、それから毎回「自分の意見と具体的な体験や見聞を含める」というのが入っています。
何も用意しないでいきなり書き出すと、必ずまとまりのない意味の分からない文章になります。
毎回出題パターンは同じなので、条件に従い前もって作文のフォーマットを決めておきましょう。
この場合は自分の意見の段落と体験見聞の二段落構成でいいと思います。
字数は意見50字、体験見聞150字くらいでいいでしょう。
こうしてある程度内容を決めてから書き始めてください。
条件さえ満たしていれば、自分の書きやすいように自由に書いていいのだから、これはラッキー問題です。
面倒くさがらずに必ずやりましょう。
ただ、限られた時間内に二百字作文も書くには練習しないといけません。
過去問などをやる時も必ず挑戦し、できれば誰かに見てもらい(受験生の友達と見せ合ってもいいです)アドバイスをもらってください。
作文も書けば書くほど要領がつかめ、時間内にできるようになります。
実は作文は平均点が低く、でも書き方さえ分かってしまえば高得点を取るのは容易なので、是非できるようになってほしいです。
大問5
最後は古文の問題になります。
昔の和歌や漢文、文学などに触れはしますが、実は純粋な古文の試験ではありません。
どちらかというと、古文を利用した鑑賞文または論説文です。
だから、本格的に古文の勉強が必要という訳ではありません。
学校で習った程度の基本的な内容を押さえておけば大丈夫です。
それよりも重要なので、古文を解説または意見交換している部分で、ここが問題の中心になります。
問題の多くはこの部分を正確に理解していれば解けます。
古文の原文と現代語訳が出ているときは、お互いを比べると簡単に答えが見つかります。
問題自体の難易度はそれほど高くないので、大問4のところで述べたような点に注意しながら読解を進めてください。
「この古文を引き合いに出すことで筆者は何を言いたかったのか」という点を常に考えながら読みましょう。
短期間で点数を上げたい人は、是非国語を頑張ってください。
紙面の関係上細かい点までは触れられませんでしたが、国語はコツさえつかめば正解を見つけるのは、実は一番簡単な教科です。
そして、そのコツはいつも同じで決まっていて、それさえ分かってしまえば後は練習を繰り返すだけです。
そうすれば、やっていくうちに徐々に問題が解けるようになります。
自転車の乗り方が分かったら、後は練習を積めば乗れるようになるのに似ています(練習しなければいつまで経ってもできるようにはならないのですが、この点も同じですね)。
以上のことを留意し、受験生の皆さんには国語を入試の得点源にしてほしいと思います。
2022.11.01
都立高校入試問題の傾向と対策:数学編
受験生の皆さん、勉強は順調に進んでいますか。
この時期、受験勉強もいよいよ佳境に入ってきたのではないでしょうか。
今回は取り組高校の入試問題について、その傾向と対策を考えてみたいと思います。
紙面の制約もあるので細かくはできませんが、一般的に抑えて置く点をお話します。
今回は数学編です。
他の教科も順次書いていきますのでお楽しみに。
都立高校の数学の入試問題は五つの大問で構成されています。
大問1
ここでは正負の計算、文字式、1次方程式、2次方程式、連立方程式、確立、図形の角度、作図、度数分布表など、中学三年間で習った基礎的な問題がほぼ全ての分野から一つずつ出されます。
どれも基本的な問題なので難易度は低いです。
しかし、注意しなくてはいけないことは、この大問1だけで100点満点中45点くらいを占めます。
半分近くがここで決まるのです。
だから、多くの塾ではこの大問1を非常に重視しています。
簡単だからこそ全問正解したいところで、多くの受験生ができる問題ばかりなので、ここで落とすと順位が大きく後退します。
特に数学が苦手で高得点を狙えない受験生は、大問1に集中して勉強することをお勧めします。
つまり、基礎の確認です。
ここをしっかりやって基礎得点を上げてから、他の問題に取り組みましょう。
学校の教科書やワークの基本問題をやり込んで、どの分野も答えられるようになってください。
特に作図はある程度パターンや使う作図は決まっているので、たくさん問題をやって経験値を上げてください。
作図は結構苦手な生徒が多いので、逆に言うと、できればみんなと差をつけやすいということです。
だから、作図もしっかりやりましょう。
大問2
ここでは数式を利用して説明させる問題がでます。
図やストーリーを使って問題が出されるので、先ずゴールが何なのか、そしてそこにたどり着くまでに何が必要かを意識して考えましょう。
この説明系の問題も多くの受験生は苦手としていますが、説明の仕方・パターンが分かると意外と簡単です。
問題で示されている要素を文字や式に置き換えて、後は問題の指示に従って計算を展開し、最後に結論の形になればOKです。
実は、分かってしまえば全く難しくなく、書き方も決まっているので嫌がらず、是非できるようになってほしい問題です。
大問3
ここではグラフを使った問題が出されます。
座標や式を求める問題、三角形などの図形の面積を求める問題、求める座標を”t”と置いて解く問題などが出ます。
3問中最初の一問は必ずできてほしいところです。
ここは一次関数や二次関数を利用して座標を求めたり、条件に従ってグラフの式を求める問題なので、比較的簡単です。
学校の教科書やワークレベルの問題なので、できなくて順位を落とすことのないように気をつけてください。
できれば2問目も解けると、試験を優位にすることができます。
難易度は確かに上がりますが、それでも一般的な受験生に手が届かない範囲の問題ではないので、可能であれば取ってほしい問題です。
最後の問題も準備をきちんとして、これまで習ったことを確実に身に付けている受験生であれば、難しいですが解けないこともない問題です。
等積変形や直線の式の求め方、座標の求め方をよく勉強しておいてください。
大問4
大問4は空間図形の問題になります。
ここでは先ず、合同や相似などの証明がよく出ます。
証明は多くの受験生が嫌がって書きませんが、ここは1行でもいいから何か書きましょう。
白紙では点数は尽きません。
記述問題は部分点が大事なので、「△ABCと△DEFについて」「条件(仮定)より ○○=××」など、約束事を書くだけでも違います。
完全な正解は難しいかも知れませんが、部分点を狙いにいってください。
証明は何度も繰り返し練習しましょう。
苦手な人は答えを見ながら出構わないので、実際に紙に書いて、書き方を覚えましょう。
次が角度の問題ですが、ここも落としてほしくないところです。
対頂角、同位角、錯覚、円周角の性質を利用したり、合同や相似の対応する画が等しいこと、内角と外角の関係などを上手に使って解いてください。
前の問題が誘導になっていることもありますので、「なぜこの証明をさせたのだろう」と考えればヒントになるかも知れません。
いろいろ工夫が必要な問題ではありますが、慣れてくると気づきもできてきます。
いつも同じですが、たくさん問題を解いたもの勝ちです。
最後が辺の長さを求める問題。
ここでは三平方の定理や相似などを利用して解く問題が多いです。
相似などを使って辺に比を利用して解くのが苦手という生徒も多く、やはり、徹底的に練習して比の考え方に慣れる必要があります。
さすがにこの問題は正答率が低く、上位校でなければ後回しにしてもいいかも知れません。
大問5
最後は空間図形の問題が2問です。
第2問目はなかなか難しく、解ける受験生も少ないので、場合によっては他の問題に集中した方がいいかも知れません。
動点を使ったり、断面を使ったり、立体を分割したりして、体積や辺の長さなどを求めます。
事前に多くの問題に触れて様々なパターンを経験していれば、試験中に解法を思いつくかも知れませんが、何もなしでは先ず無理です。
よって、大問5では1問目を頑張りましょう。
ここは数値などが固定されて聞かれるので、比較的考えやすいと思います。
空間図形なので、上から見た図と横から見た図を上手く組み合わせて考えると解けます。
展開したり、相似な図形を見つけて辺の比から求めたりできます。
これは取れない問題ではないので、できれば落とさないでほしいと思います。
目指す学校のレベルにもよりますが、自分がどの問題を解けるようになればいいか考えながら、過去問などをやってください。
時間が限られていますので、余計なことはできません。
必要な問題を必ず解いて落とさないように練習してください。
そして、練習はたくさんやればやるほど点数も上がります。
この点は、勉強は正直なので、それを信じて大丈夫です。
もっと細かい点も多々ありますが、とりあえず大雑把な傾向と対策としては以上です。
そして、都立入試に関して質問がある人は個別に受け付けますので、気軽にご連絡ください。
これから他の教科についても、都立入試問題の傾向と対策についてお話しますのでお楽しみに。
2022.10.30
明日はハロウィン!そもそもハロウィンって何?
最近は街中がハロウィンに彩られるようになってきました。
クリスマス、バレンタインデーに続き、日本でもハロウィンが定着しつつあります。
今年はコロナウイルスの影響でいつもの様に外に出る人は少ないのではないかと思いますが、それでもハロウィンを楽しみたいと考える人は多いようです。
ところでハロウィンとは何なのでしょうか。
単に仮装を楽しむ日ではありません。
ハロウィンはケルトのお祭りが起源と言われています。
10月31日はケルト人の大晦日に当たり、この日に秋の収穫を祝うお祭りが行われていました。
この一年の終わりの日の夜に、死者の魂がこの世に戻り、また魔女や悪霊が悪さをするとも信じあれ、悪魔払いの意味合いもありました。
時代が下り、このお祭りとキリスト教が融合してハロウィンになったと言われています。
11月1日は「万聖日(諸聖人の日)」というカトリックの祝日で、全ての聖人と殉教者を記念する日とされ、キリスト教でも死者の魂がこの世に戻ってくると考えられています。
魂が帰ってくるという意味では、日本のお盆に似ていますね。
この日にお墓参りをしたり、亡くなった人に祈りを捧げたりします。
なぜ仮装をするのでしょうか。
死者の魂と共に、悪霊や魔物もこの世にやってきて、この世の魂をあの世に連れて行こうとすると考えられています。
よって、お化けの格好をして仲間を思わせて、自分の魂が連れていかれるのを防ぐのです。
だから、女子高生やマリオやスーパーマンなどの仮装は意味なさそうですね。
「トリックオアトリート」はどうして始まったのでしょうか。
元々ヨーロッパで、仮想した子供たちが歌いながら、さまよっている魂のために、「ソウルケーキ」という干しブドウ入りのパンを一軒一軒訪ねらながら集める習慣がありました。
そして、何も差し出さないとこの子供たちや霊がいたずらをすると考えられていました。
1900年代初期にある子供が「Trick or Treat!」と言い出し、1952年のディズニーアニメの中でこのセリフが使われたことにより、世界中に広まったとされます。
仮装をする人は増えていますが、日本ではまだ家を練り歩いてお菓子を集める子供は少ないですな。
各家庭もお菓子を用意していなかったりして。
お菓子メーカーはハロウィンパッケージのお菓子を盛大に売り出していますし、お寿司など関係のない業界も便乗しようと頑張っていますね。
日本ではバレンタインデーと同じように商魂あってのハロウィンでしょうか。
お祭り好きで宗教に節操のない日本では、新たな騒ぎの口実としてハロウィンが広まって見えます。
日常に楽しみを求めるのはいいのですが、くれぐれも行き過ぎのないように、マナーを守って楽しんでください。
こうやって異文化も取り込んで、人々の暮らしも変わっていくのだと実感しています。
お化けにいたずらされないように気をつけて、皆さんもHappy Halloween!
2022.10.24
瞑想が勉強効率を上げ、生活をもポジティブに!
勉強には集中力が欠かせません。
勉強の効率を上げ、より深い学習を可能とします。
逆に、集中できないといつまで経っても勉強がはかどらず、勉強が終わらないから嫌気がさして集中力は更に低下する。
こういった負のスパイラルに陥らないためにも、集中力をコントロールできるようになりましょう。
ということで、今回は集中力を高める手段として「瞑想」に触れます。
仏教などでも重視される瞑想ですが、宗教などというと迷信めいて疑わしく思われるかもしれませんが、様々な科学的研究でその効果が実証されています。
そこで、私もやっている瞑想の仕方をご説明し、瞑想の効果を考えてみたいと思います。。
瞑想の仕方
瞑想というと難しく思うかも知れませんが、実は非常に簡単です。
しかも、時間もそれほど長くする必要はないので、勉強する前や寝る前などのちょっとしたときにやってもらえればと思います。
ここでは私流の瞑想をご紹介します。
先ず、イスでもベンドの上でも構いませんので、座ってリラックスします。
リラックスといっても具体的にどうすればいいか分からないと思いますので次のようにしてください。
背筋をのばします。
この時、あぐらでも正座でもいいので、自分が座っていて楽な状態にしてください。
そして、体の部分の重みを全てその部分の下側に置くようにイメージしてください。
こうすると余分な力が抜け楽になります。
手は膝の上に手のひらを上に向けて軽く開いて置いてもいいです。
また、へその下3cmくらいのところに心が落ち着く場所があるので、そこに手を当てて心を落ち着きやすくしてもいいです。
そして、頭の中で満月の夜の湖を想像してください。
風もなく静かなところで、夜空の満月が湖の水面に綺麗に映っている様子をイメージしましょう。
波立たず、鏡のように月が映っている状態を思い浮かべていくと、心が穏やかに休まり落ち着いてきます。
次のできるだけゆっくり、そして長く息を吐いていきます。
もうこれ以上息を吐くことができないというところまできたら、体を少し前傾させてください。
そうすると、もう一息吐くことができます。
そして、今度は同様にゆっくり長く息を吸っていきます。
同じく限界まで吸い込んだら、傾けた上体を少し戻しましょう。
そうするとまた、もう一息吸うことができます。
これを何度か繰り返してください。
最初はいろいろなことが頭に浮かんでくるかもしれませんが、やがてそれもなくなり感覚が鋭敏になり、身の回りのちょっとした音などが耳に入ってきたりするかもしれません。
しかし、それもだんだんなくなり、まさに「無」の中に自分がいるような感覚になってきます。
何を考えるでもなく、ただこの状態を維持してください。
10分ぐらいやれば十分でしょう。
1分でも、3分かなり違うと思います。
できれば毎日起きたとき、勉強する前、お風呂に入った後、寝る前など時間を決めると効果的です。
家の静かな場所で一人でするのがいいですが、慣れてくると雑踏の中でもできるようになります。
修行を積んだ仏教のお坊さんは、歩きながらでも瞑想ができるそうです。
瞑想が脳にどのような影響を与えるか
瞑想で頭がすっきりし集中力を高めるのですが、それはどのような仕組みか考えてみましょう。
脳の中には「海馬」と呼ばれる場所が存在し、そこで記憶などの情報処理が行われます。
つまり、ここを活性させることで記憶力を高め、学習内容が身に付きやすくなります。
この海馬という器官は非常にデリケートで傷つきやすいのですが、瞑想することによってダメージを回復できることが分かっています。
また、脳は何もしていないときでも活動しており、生命維持に必要な活動(心臓を動かしたり呼吸したり)を支えています。
この時も脳はエネルギーを消費し続けます。
瞑想は脳の活動している各部位の過剰な活動を低下させ、エネルギー消費を軽減させてくれます。
こうして余分なエネルギー消費を避けるので脳の疲労が軽減され、その結果集中力が高まり、ストレスも減り、ぐっすりと眠れるようになります。
このように瞑想の効果は、科学的に証明されているのです。
瞑想の集中力を高める以外の効果
1.ストレス軽減
毎日の生活の中で、多くの人はストレスを発散できずにため込んでしまっています。
現代社会においてストレスは大きな問題であり、それは今や子供でも同じです。
昔は子供はストレスを受けにくいと考えられていた時もありましたが、今はストレスにより子供も心身に弊害を抱えているという例が多々報告されています。
瞑想には深いリラクゼーション効果があり、これがストレスを軽減させ、日々の生活を豊かにしてくれます。
これで心が穏やかになり、洞察力が上がり、様々なことに気づけるのです。
この「気づける力」も勉強に欠かせません。
2.前向きな気持ちになれる
人生にはいろいろな出来事があり、中にはとても悲しく落ち込むこともあります。
「テストの結果が悪かった」「学校の成績が下がった」と生徒たちも毎日の勉強の中でつらく悲しい経験をし、時には「自分の将来はどうなるのだろう」と不安になったり絶望的になったりします。
終わってしまったことは変えることができないので、それをいつまで引きずってもその後の生活が良くなることはありません。
ここは気持ちを切り替えて、新しい日々に向かって努力するのが最善です。
しかし、後悔の念を抱いたままなかなかポジティブになれないのも現実です。
そんな時にも瞑想が役に立ちます。
瞑想する中で、自分の思考の癖に気づけ、自分のマイナス思考を見抜いてそれに囚われることが少なくなります。
今の自分を見つめることで、過去の後悔から抜け出し、今の自分を冷静に見つめ直し、今後どうすべきか前向きな考え方ができるようになります。
3.良質の睡眠を得られる
心が緊張していたり、不安な気持ちを抱えていたりすると、人はなかなか寝付けなくなります。
そんな時も瞑想は効果があります。
睡眠前に瞑想することで、寝つきが良くなり睡眠の質が上がるという研究結果もあります。
その研究によると感情が安定し、自分の感情と行動に関する評価も上がり、睡眠前の覚醒が低下したそうです。
また、瞑想では深く呼吸を行うので、これが副交感神経を刺激し、リラックス状態に入りやすくなります。
その結果、深く良質の睡眠が得られるのです。
人間はしっかりと睡眠を取らないと、肉体の疲労がたまり勉強や仕事のパフォーマンスが悪くなり、精神的にも落ち着かずいつもイライラしてしまいます。
良質の睡眠はこれらの問題を軽減してくれます。
更に、睡眠は記憶にも大きく関わっており、良質の睡眠を取ることで記憶が促進され長期的に維持されるので、毎日の勉強を定着させるのにも重要となってきます。
良質の睡眠を手にするためにも、瞑想を活用しましょう。
このように瞑想は脳へ作用に、脳の疲労を軽減すると同時に、脳の活力を挙げる効果を持っています。
よって集中力が上がり、その結果として勉強の効率は当然上がります。
ストレスを減らし、ポジティブな気持ちになり、十分な睡眠で心身ともに回復すれば、今後の勉強に対しても積極的でいられます。
こうして勉強を効率よく励めば、その結果はきっと良いものになるに違いありません。
瞑想は勉強だけでなく、日常生活においてもプラスの効果をもたらします。
勉強にいそしむ生徒だけでなく、大人の方々も仕事や生活を向上させるために瞑想を試してみませんか。
一日の数分で構いません。
瞑想が人々の心を変え暮らしを変えます。